今日は流れてしまった双子の

19歳の誕生日になる日だった日。

酔っぱらい花屋さんに選んでもらった花を

川に流しました。


後悔と自責は消えない。

どんなに時間が経っても

その重みは変わらない。


今日が誕生日になる日だったことを

人には話さない。


死者の話はタブーだし。

双子の存在を人は知りはしない。


双子だけじゃない。

堕胎したワタシには

子供を不安に晒して見殺しにしたワタシには

懐かしんで語ることは許されないし

語る思い出もないし

ワタシは子の重さも温かさも知らない。

それは子供を殺した罰として

受け入れている。


ひとりで沈黙の喪に服し続けることは

孤独を守るために必要でした。


毎年晴れているのに

今年は雨が降っていた。

川に雨が滲んでいたから

花弁にして流しました。

水紋に紛れて流れていきました。


亡くした時のフラッシュバックが

襲ってきたけど

「会いたかったよ」

「おめでとうって云いたかったよ」

と今年も沢山話し掛けてきました。