罪の秘密や隠し事がある人間は

遅かれ早かれ必ずそれらを

吐き出すことになる。

隠し通せなくなるのではなくて

罪の秘密や隠し事を

持ち続けることに耐えられなくなるから。

自爆自滅することになる。


過ちならば、誰にでもあって。

忘れることも笑い話にすることも

いつか出来る。


罪の秘密や隠し事は違う。

些細な風でも水面にさざ波を立てて

何れ大波になるバタフライエフェクト。

ずっと持ち続けることが出来なくなる瞬間が

訪れるたびに重たい罪が起こす波に

溺れたり足元を掬われたり。


罪の秘密や隠し事があるというのは

そういうこと。


秘密は二人分の重さがいいのかも。

一人で抱えるには重くて苦しいけど

二人なら分け合える。

三人になると秘密は白日のもとに晒される。

許されることはなく

終わりがない罪の重さが増すだけ。