自閉症スペクトラムを持つ成人女性のひまわりです~私は当事者としてこのようなブログを書いておりますが、このブログを通して自閉症スペクトラムについて知れるきっかけとなれたら幸いです。

 

とうとうこのブログも、23回目…私は、自分がどれだけ書いたのかを振り返るために「~回目」と書いておりますが、ここまで続けられたのは、私のブログを読んでくださる皆さんのおかげですね。ありがとうございます。不定期ですが、よろしくお願いします。

 

さて、今回のブログのテーマは「最近気づかされたこと」。私は、今年の4月にとある民間企業Aに入社しました。上司や先輩達などから、仕事について・社会人について日々学んでいる日々です。そんな環境で仕事をしている私ですが、ふと「私は、聴覚過敏(※周囲の音が日常生活に支障が出るほど大きく聞こえて、不快感やストレスを感じること)気味かもしれないな」と気づかされた出来事がいくつかありました。

 

1つ目は、仕事で打ち合わせをしていた日のことです。その日は、周囲の環境の音が騒がしく聞こえて(人の話し声などが)うまく自分の中で周囲の音を逃がして打ち合わせの内容に耳を傾けられない状態に。そんな状況でも打ち合わせが滞らずに次々と進んでいったことで、1人だけ打ち合わせの内容を把握できていないという焦りと不安を感じて精神的にきつくなってしまいました。

2つ目は、会社にかかってくる電話の音にビクッとすること。これは、私自身では気づかなかったことですが、上司がそんな私の様子を見て「ひまわりさんって、電話が鳴るとものすごくびっくりしているよね。」と伝えてくれたことで新しい自分の一面を知ることができました。会社にかかってくる電話が、どんなタイミングでかかってくるのかが全く分からないという不安も相まっていつもびっくりするのかもしれません。

 

私ひまわり、実をいうと、この上の2つの出来事を経験するまでは自分に聴覚過敏があることに気づけませんでした。というのは、私は集中すると周りの音がシャットアウトされて聞こえなくなることがあるからです。(良くも悪くもその特性が働きます。)家族の話になりますが、私の父は耳が聞こえすぎて「周りの音を逃がすことができない」等と辛そうにすることがあります。父のその研ぎ澄まされた聴覚は、趣味に没頭できる等というメリットもある反面、周囲の音をいつも拾い過ぎてずっと神経をとがらせてしまって疲弊してしまうというデメリットもあるのです。私は、父と比べて集中するときにはうまく音が逃がせるほうだから自分には聴覚過敏がないのではないかと思っていました。

 

しかし、社会人になってみると、これまでは特に困っていなかったこと・気づかなかったことが突然姿を現したような気がします。自分では見えていなかった(または、目立っていなかった)障がいの特性が、環境の変化で出ているかもしれないなと。

今では理解ある上司や先輩から、聴覚過敏の特性の対処として「耳栓の装着」や「イヤホンで音楽を聴いてもいい」ことを提案してくださっているおかげで聴覚過敏の特性が和らいでいます。私の場合、聴覚過敏で最も辛いなと感じる時は、「周りの音が自分の中でうまくシャットアウトできない時」です。周りの音をうまく逃がせなくなると、「あの人が大事なことを言っていた気がするけど、何て言ったのかが分からない。」等と焦りや不安等を覚えてしまうからです。そこで、耳栓の装着等をすることで適度に周りの音をシャットアウトして仕事に集中できるようになるのです。

 

障がいの有無にかかわらず、「ジョハリの窓」のように自分だけでは気づけない周りから見た「自分」の一面があるのはごく自然なことだと思います。周りからはこんな風に障がい特性があるのだなと気づかされることで、そこから自分の一面を知っていって自分なりに対処していきたいと思います。