そして、もう一つ乗り越えるべきは、同盟国であり、同時に自虐史観を植え付けてきたアメリカのスタンスです。

リベラルな論調のニューヨークタイムズでは5月23日に、「Shinzo Abe will not revive Japan by rewriting history(歴史を修正して、日本は復活させられない)」として、安倍首相について「危険な歴史修正主義」と指摘しています。

また、米議会上院の外交委員会・東アジア太平洋小委員会で委員長を務めるカーディン氏は、NHKでのインタビューで次のよう述べています。(8/14 NHK「米上院委員長 安倍首相の靖国見送り意向を評価」)

「(安倍首相が、靖国神社に参拝しない意向について)ともにアメリカの同盟国である日本と韓国が緊張関係にあるのは、有益なことではない。韓国と良好な関係を築こうとしている安倍総理大臣の対応を支持する。」

日本政府は、アメリカ側のスタンスも踏まえつつ、海外ロビイ活動に力を入れ、正しい情報を海外に発信すべきです。

もちろん、日本の正当な歴史認識を主張する中で、「歴史修正主義(historical revisionism)」と言われたり、様々な理由をつけて批判されることもあるでしょう。

その際には、アメリカが原子力爆弾を使用したこと、東京大空襲では無差別爆撃で10万人の民間人(非戦闘員)が犠牲になったことなど、「人道に対する罪」も指摘する必要があるでしょう。

日本の首相として、間違っているものは、間違っていると言わなければ、国益を損う一方です。




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8月15日、日本は68回目の終戦の日を迎えましたが、安倍首相は靖国参拝せず、私費で玉串料を奉納したのみです。このことについて、安倍首相は以下のように弁解しています。(8/15 産経「安倍首相の発言要旨」)

・「本日は国の来し方を思い、静かにこうべを垂れ、御霊を悼み、平安を祈る日だ。国のために戦い、尊い命を犠牲にされた御英霊に対する感謝の気持ちと尊崇の念の思いを込めて、萩生田光一総裁特別補佐に奉奠してもらった。」

・「(自身が)今後、いつ靖国神社に参拝するか、しないかは、それ自体が政治問題、外交問題に発展していくという観点から申し上げない考えだ。」

また、日本武道館で行われた「全国戦没者追悼式」において、安倍首相は次のように式辞を述べています。(8/15 産経「安倍晋三首相の全国戦没者追悼式式辞」)

・「いとしい我が子や妻を思い、残していく父、母に幸多かれ、ふるさとの山河よ、緑なせと念じつつ、貴い命をささげられた、あなた方の犠牲の上に、いま、私たちが享受する平和と、繁栄があります。そのことを、片時たりとも忘れません。」

しかし、ここまで言うのであれば、代理を立てるのではなく、首相自ら靖国神社に参拝し、国のために一命を擲った英霊に哀悼の誠を捧げるべきではないでしょうか。

一国の指導者としての言葉としては、中身が伴っていないと言わざるを得ません。

今回の安倍首相の靖国参拝の見送りを「外交的にも周辺諸国を刺激しないためにやむを得ない」とする論調もありますが、他国の顔色ばかりに配慮して、本当のことを言わない「主体性なき外交」はやめるべきです。

よりによって15日、韓国国会議員が靖国神社近くで安倍政権を非難する横断幕を広げ、抗議しました。(8/15 産経「韓国議員ら、靖国での声明発表断念、500メートル先の路上で抗議」)

日本政府は、靖国神社に参拝すること自体を「外交問題」として発展させているのは、韓国や中国の側であることを明確に国内外に伝えるべきです。




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