安倍晋三首相は25日、米国の有力保守系シンク タンクであるハドソン研究所から、同研究所の 創設者故ハーマン・カーン氏の名を冠した 「ハーマン・カーン賞」を受賞する。同賞は、 保守的な立場から国家安全保障に貢献した創造 的でビジョンを持った指導者に毎年贈られてい るもので、米国人以外では初めての受賞とな る。

同賞は これま で、ロ ナル ド・ レーガ ン元大 統領、 ヘン リー・ キッシンジャー元国務長官、ディック・チェイ ニー前副大統領など米国の保守派指導者が受賞 してきた。授賞式は25日にニューヨークで行わ れ、同研究所によれば、安倍氏は日本の経済改 革と日米関係の持続的な重要性に関する「重要 演説」を行う。ハドソン研究所は「安倍氏は、 日本が活力を取り戻すために必要な改革を前進 させようとしている変革期のリーダーである」 と称賛した。

カーン氏は、長年にわたり日本の保守派指導者 と深い関係にあった。同氏は、1940年代に物 理学者としてランド研究所に入所し、「水爆戦 争論」で核戦略を論じた。その後は地政学の研 究に転じた。

カーン氏は、早くも1962年に日本の台頭を予 想したことで名を馳せた。70年には「超大国日 本の挑戦」を著し、日本が経済的にも、技術力 でも、金融面でも超大国になるのは「ほぼ間違 いない」と予言するとともに、軍事的にも、政 治的にもグローバルな影響力を保持するだろう と述べた。

ハドソン研究所では、11年12月に石原伸晃自 民党幹事長(当時)が講演し、尖閣諸島(中国 名:魚釣島)の早期国有化と自衛隊配備を提唱 した。それに呼応して、同氏の父親で保守政治 家として名高い石原慎太郎都知事(同)が12年 4月に、同じく米国の著名保守系シンクタンク のヘリテージ財団で講演、都による尖閣諸島購 入計画を明らかにした。同年秋に日本政府が、 都による購入を阻止するために同諸島を国有化 した。

安倍氏は、ナショナリスト的な傾向を隠そうと せず、日本の安全保障の強化を図っている。し かし、まず日本の主要な課題である経済・財政 上の問題を解決しなければ安全保障の問題に取 り組むことはできない。安倍氏のハドソン研究 所での講演は、それにどう対処するつもりなの か、新たな手がかりを示す機会となろう。

記者:Mitsuru Obe 原文(英語):Abe First Non-American to Win Conservative Hudson Institute Award http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2013/09/23/abe-first-non-american-to-win-conservative-hudson-institute-award/



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 ◆「集団的自衛権」行使容認もトーンダウンか?

安倍首相は22日、集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈見直しの結論について、「いつまでにではなく、議論がまとまるのを見守りたい」と述べ、年内の見直し表明にこだわらない考えを示しました。慎重論が強い公明党に配慮した形です。(9/22 産経「首相、公明配慮と中朝対応ジレンマ 集団的自衛権」)

公明党への配慮も必要なのでしょうが、9月以降も尖閣周辺で、中国による挑発行為が激化しており、日米同盟を強化し、日本の守りを固めるためにも「集団的自衛権」の行使容認は急務です。

私は、前回のHRPニュースファイル「『集団的自衛権』はなぜ重要か?(1)」で、米軍の存在は「日本防衛の一部」であり、「集団的自衛権」は、憲法9条の「わが国を防衛するための必要最小限度の範囲に入る」と解釈するのが筋だと述べました。

 ◆日本の空が危ない!

ここで、最近の状況を見ておきたいと思います。

昨年2012年は、22年ぶりに自衛隊機の緊急発進回数が500回を突破しました。その内、中国機への対応が約半数で、他の国を引き離しています(計567回の内、中国は306回)。

しかも、一昨年に比べて対中国は2倍に増加しました(2011年は計425回の内、中国は156回)。中国の挑発行動はますますエスカレートしているのです。

今年の4月には、監視船が尖閣周辺の領海に、8隻で押し寄せました。

これだけでも大きな脅威ですが、これと連動して、中国軍の最新鋭戦闘機が40機以上も尖閣近辺に飛来し、海空連携の示威行動を行いました。

航空自衛隊那覇基地のF15戦闘機が緊急発進(スクランブル)で対処しましたが、自衛隊のパイロットの疲弊を狙って絶え間なく押し寄せたことに、防衛省は「前代未聞の威嚇だった」と述べています。(4/27 産経)

ちなみに、尖閣諸島は沖縄本島の那覇から約420キロ(魚釣島)も離れていますので、戦闘機でも発進してから30分程度かかります。往復で1時間です。ですから、尖閣上空に留まれる在空時間は、どうしても短時間となります。

私はこの事件を見て、米軍の空母がなければ、沖縄方面の防衛は難しいと実感しました。

また、中国軍の戦闘機が、米海軍の海上パトロール任務につくP3C哨戒機と空軍のC130輸送機を執拗に追尾した事件がありました。

さらに9月8日には、中国の「H-6爆撃機」2機が、沖縄本島と宮古島の間を飛行。翌9日には、中国の無人機が、尖閣諸島に接近し、いずれも航空自衛隊の戦闘機が、緊急発進しました。

 ◆「集団的自衛権」を行使できなければ、日米同盟が根底から揺らぐ

米空軍は、尖閣諸島を守るために、空中警戒管制機(AWACS:エーワックス)でパトロールしてくれています。

これらの日本防衛任務についている米軍に対し、現状では、自衛隊は米軍を守ることが出来ません(例えば、米軍の輸送機を自衛隊のF15がエスコート、防御するケース)。

前回も述べましたが、米軍を見殺しにすれば、日米同盟が根底から揺らぐ危機になるかもしれないのです。

ここに面白い調査があります。昨年の12月の総選挙の後、毎日新聞が行った当選した国会議員へのアンケートは、大変興味深いものでした。

なんと国会議員の78%が集団的自衛権の容認に賛成したのです。

この結果からも、国会議員も本音では「集団的自衛権」は、極めて重要であることを、よく理解しているものと思います。

 ◆尖閣や沖縄を護る日米合同訓練

わが国の防衛は、現状、日米の共同作戦を抜きには考えられません。

今年6月には、尖閣や沖縄などの離島が占領されたことを想定した、日米合同の奪還・防衛訓練が行われました。

これは日本の陸海空の3自衛隊が合同参加する初の演習として非常に注目された演習でした。(防衛省「米国における統合訓練:ドーン・ブリッツ13」)

この日米合同演習は、中国からしっかり中止の要請があったことことを付け加えておきます。

この演習で、日本のヘリ空母にアメリカのオスプレイが着艦するという歴史的訓練もありましたが、この訓練の重要性は「日米で共同して尖閣を護る」という強力な意思を内外に示したことです。

もはや「集団的自衛権」を前提としなければ、作戦が成り立たないのです。

例えば、日本のヘリ空母に向かっている米軍のオスプレイに、中国からミサイル攻撃を受けたらどうでしょうか?

オスプレイに自衛隊の隊員が乗り込んでいる場合もありますし、沖縄の民間人の救助、避難のためにオスプレイに同乗させていることだってあり得ます。

こうした様々なケースを想定しても、「集団的自衛権」行使容認がなぜ必要なのかご理解頂けるのではないでしょうか。(文責・岐阜県本部副代表 河田成治)




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消費増税を受け、「診療報酬」上げを求める厚生省と、財政負担を心配する財務省との間で、綱引きが起きている。

医療機関や薬局などの報酬は、一部は受診者の自己負担で、大部分は健康保険や国費から支払われる。その医療行為ごとの価格である「診療報酬」は国が一律に決めており、初診料、薬の処方、注射、薬品などそれぞれに1点を10円とする点数が割り当てられている。

「診療報酬」は2年ごとに厚生労働省が改定する。次の決定が2014年であり、25日から来年度の改定に向けた議論が、厚生労働省の諮問機関である中央社会保険医療協議会で開始される予定だ。

消費増税実施の公算が強いと言われる状況を見て、厚生労働省や自民党関係議員、日本医師会などが今回の改訂で診療報酬の大幅な値上げを狙っている。医療機関が薬品や備品を購入する際、消費増税分を患者に負担させることは難しい。消費税が上がれば医療機関の負担が大きくなるのだ。

増税判断がリアリティを増す中で、医療界が悲鳴をあげていることがわかる。医療機関に直撃する影響を少しでも弱めようと、政府からの補償を増やそうとしている。それに対し、財政重視の財務省は社会保障費の増大になるとして懸念を示している。今後も、両者の綱引きは続きそうだ。

安倍晋三首相が消費増税分の経済的ダメージを緩和すべく、補正予算や低所得者への所得補償をめぐって、財務省と綱引きしているのと似た構図である。増税が避けられぬなら、他でまかなってもらおうということだ。

消費税増税の帰結は2通りだ。一つは、税率を上げた分、国民生活を圧迫するという帰結。もう一つは、国民負担を軽減するために、さらなるバラマキが行われることだ。これでは、そもそも増税しなければいいという話になる。しかも、国民を苦しめた上で補償するという、非効率な税金の使い方だ。どちらに転んでも、国は富まず、国民の生活は楽にならず、財政問題も解決しない。

増税が決まったことを前提に、こうした不毛な議論が始まっている。医療機関の負担増はもちろん避けるべきであるが、本当に必要な議論は国民をいかに富ませるかである。その原点に立って、増税を見直すべきだ。(光)

【関連記事】
2013年9月21日付本欄 学生にとって8%は深刻 財務省前などで幸福の科学の学生が「消費増税反対」デモ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6658 

2013年9月20日付本欄 法人税を下げるくらいなら消費増税をやめればいい――消費税の打撃を受けるのは企業も同じ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6656 

2013年10月号記事 消費税上げは“日本経済殺人事件" - The Liberty Opinion 1
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6543



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