未来産業に向けた大胆な法改正を!――「自動運転カー」は違法?[HRPニュースファイル808]

◆世界をリードする日本の「自動運転システム」

日本の未来産業の切り札の一つとして期待されているのが「自動運転システム」です。

日本の「自動運転システム」はトヨタ、日産、ホンダの3社が開発中で、世界をリードしています。(10/17 日経「『自動運転』こそ日本の切り札」)

日産は今年8月、2020年までに自動運転技術を搭載した車両を量産販売する準備が整ったと発表しており、一般消費者が入手可能な価格で、複数車種の自動運転車を用意する予定です。(8/28 ITMedia)

また、トヨタは10月中旬、首都高で自動運転技術を利用した公道デモ走行を公開しました。

自動運転カーは渋滞や急カーブにあふれた都市の高速道路でも使えるのが特徴で、ドライバーがハンドルから手を離し、アクセルやブレーキのペダルからも足を離して自動運転する様子がテレビで全国に放映されました。(10/20 日経「トヨタの自動運転車に乗ってみた 初心者でも首都高安心 とっさの判断、人より速く」)

◆「手放し自動運転」に国交省や警察が激怒!

しかし、トヨタが首都高で「手放し自動運転」を実演したことに対して、国土交通省や警察庁が「完全な道路交通法違反。業界のリーダーとしてあるまじき行為だ」と怒り、「待った!」をかけました。(10/16 Business Journal「警察庁と国交省が激怒!トヨタが首都高で違法自動運転を実演」)

道路交通法第70条には「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない 」とあります。

そのため、トヨタの首都高(公道)での「手放し自動運転」は違法と見なされたためです。

しかし、自動運転カーは決して危険ではなく、とっさの事への対応も人間の判断よりも速く、事故予防はもちろん、無駄な走行もなくなり、車がすいている道を自動で選択するので、渋滞を生じにくくする効果もあり、警察や国交省にもメリットがあるはずです。

これは、日本のお役所の「頭の硬さ」が、日本の未来産業の発展をストップさせている典型事例です。

◆早急に、自動運転を認める法改正を!

アメリカでは、グーグルが8月に、自動運転カーの実験車両が走行距離累計30万マイル(約48万キロ)を突破し、これまで無事故だったと発表しています。(8/8 ITmedia「Google自動運転カー、48万キロを無事故で走破」)

グーグルが長距離の公道走行実験をして来た背景には、米国ではネバダ州など一部の州で、公道で自動運転カーを試運転できる免許を発行して来たからです。

さらに、カリフォルニア州では今年9月、公道での自動運転カーの走行を許可する法案が成立しています。

現在は日本の自動車メーカーが技術面においてリードしていますが、グーグルなど米IT企業も追随しており、日本政府が公道での自動運転カーの走行を一切認めない現状では、米企業に追い越される日も近いと言えます。

日産も「法律改正を前提条件として自動運転車を商品化する」としていますが、現在、日本では自動運転カーを公道で運転できるようにするための法改正の動きは全く見られません。

自動運転カーはもはや「夢の技術」ではなく、既に実用段階に入りつつあります。

自動運転カーが実用化されれば、自動車は行き先を入力するだけという「家電感覚」になり、自動車運転免許は不要になります。道路標識や信号さえ不要になります。

そのためには、大幅な道路交通法の改正を視野に入れていく必要があります。

少なくとも、まずは自動運転カーの試験走行を認めるよう、早急な法改正をなすべきです。

◆未来産業に向けた大胆な規制緩和を急げ!

日本は再生医療の研究レベルでは世界のトップを走っているものの、再生医療製品の実用化では欧米に遅れを取っています。

その理由は、製品化に向けた厳しい法規制が山ほどあるためです。

日本が世界に誇る「自動運転システム」も、再生医療製品実用化の遅れの前轍を踏むことのないよう、早急に手を打つ必要があります。

日本には世界に誇る最先端の未来産業のタネが数多く存在していますが、厳しい規制で縛られ、芽を出しにくい環境にあります。

「未来産業」という大樹を育むためには、政府は大胆な規制緩和を断行すべきです。(文責・政務調査会 佐々木勝浩)
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【本日のニュースクリップ】
1.名護市長選で保守分裂の危機 安倍首相は「辺野古移設」を積極的に訴えよ
2.無理につくった東京電力の黒字 やはり原発の再稼働が必要だ
3.農水省が減反政策廃止案を提示 政府は真の農業改革から逃げるな
4.大学入試改革は「ゆとり教育」の復活か 子供たちの自助努力の精神を奪ってはいけない



◆名護市長選で保守分裂の危機 安倍首相は「辺野古移設」を積極的に訴えよ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6873

沖縄の米軍普天間基地の移設の行方を左右する名護市長選(来年1月12日告示、19日投開票)を控え、現地は思わぬ混乱に陥っている。

自民党本部は、移設に反対している現職の稲嶺進氏への対抗馬を探してきたが、自民党沖縄県連は「県外移設」を主張。告示3カ月前になっても候補者を調整できずにいた。そこに、県議の末松文信(ぶんしん)氏が10月23日、立候補の意向を表明。移設容認派の支持が固まったかに見えた。

ところが、同月29日、かねてより辺野古移設を容認してきた前市長の島袋吉和氏が急遽、立候補を表明。容認派の票が割れ、反対派の現職を有利にしかねない状況が生まれている。島袋氏は、「移設をしっかりと推進し、名護市を含む北部地域の発展に寄与したい」と語るなど、移設容認を明確に打ち出さない末松氏の様子を見て出馬を決意したという。

確かに、末松氏は昨年6月の県議選に立候補した際に、「動向を見極めた上で総合的に判断したい」(10月24日付朝日新聞)と述べるなど態度を明確にせず、今回も県外移設を訴える自民県連との関係から移設容認を明言してこなかった人物だ。

もともと移設反対の意見が強い名護市にあって、容認派が分裂すれば勝ち目は薄い。自民党の石破茂幹事長や同県選出の自民党の国会議員も一本化の調整を働きかけたが、島袋氏は応じなかった。もし反対派が勝てば、仲井真弘多知事から移設先の海面埋め立て工事の承認を得ることが難しくなり、基地移設は暗礁に乗り上げる。安倍政権にとっては大きな痛手となる。

そもそも今回の混乱は、自民党が基地移設を積極的に打ち出さず、「地方分権」的に地元・沖縄の意思を尊重するかのような曖昧な態度を取り続けてきたツケが回った結果と言える。沖縄は国防の要衝であり、中国・北朝鮮の軍事的な脅威が迫っている今、米軍基地の県外移設は国防上のさらなる危機を招くことになる。国の未来を考えるならば正々堂々と議論し、国民を説得する努力をすべきだ。

危機の時代こそ、未来の繁栄のために進むべき方向を指し示し、断行するリーダーシップが政治家には求められる。沖縄の混乱は、中央政府のあいまいな態度が生み出したとも言える。安倍首相が本当に憲法改正まで目指すならば、今回の名護市長選を前に、「辺野古移設」の実現を積極的に訴え、国を守る姿勢を明確にすべきだ。(雅)

【関連記事】
2013年8月号記事 防衛・外交 2013年参院選 幸福実現党が自民党よりスゴい5つの理由
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6224

2012年8月号記事 沖縄が招く日本の危機 - 石垣島・沖縄本島ルポ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=4479



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【竹島の領有権に関する我が国の一貫した立場】外 務省HPより
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