安倍首相の安保政策は老獪なのか[HRPニュースファイル826]

 ◆じわりじわりと国防を強化する現政権

国防・安全保障の分野について、安倍首相はじわりじわりと、改善を重ねるつもりのようです。

参院選前後で試みた96条先行改正のアプローチは後景に退き、2013年防衛大綱の策定、日本版NSCの設置、沖縄県連に対して基地移設の説得、特定秘密保護法案の成立など、憲法改正が議論されない範囲内で、「国防・同盟の強化」を進めようとしています。

いつか来ると夢見る9条改正に備え、「場」を温めているのでしょう。

 ◆集団的自衛権の解釈変更を担う安保法制懇

これらに加え、「集団的自衛権の解釈変更」も着々と進められています。

内閣法制局長官には、「ミスター国際法」こと、元・外務省国際法局長の小松一郎氏が任用され、また、安保法制懇(憲法9条の解釈について議論する専門家の懇談会)が開催されています。

この懇談会は、首相官邸の私的諮問機関で、第1次安倍政権でも開催されていました。第2次安倍政権においても、この懇談会が解釈変更の理論的土台となることは間違いありません。そしてその4回目の会合が、先日11月13日に開かれました。

最終的に提出される報告書の中で、「現行の解釈は精緻なものでない」という点が指摘され、ほぼ全面的に、集団的自衛権の行使が容認されることになると思われます。

連立を組む公明党(集団的自衛権の行使容認ではなく、個別的自衛権の拡大の方を提言している)から反対の声があったとしても、日米同盟の深化のために、実現しなければなりません。

 ◆日本の自立に対するアメリカの反応

ただ、集団的自衛権の行使が可能となったところで、全く満足することはできません。

例えば、9条の下で自衛隊に認められる実力は、「必要最小限度」に限られていて、ICBM、長距離戦略爆撃機は、保持できないことになっています。

軍事独裁の中国や北朝鮮や反日姿勢を堅持する韓国を見れば、日本にとって「自立した防衛力」が重要かつ緊急であることは明白です。

しかし、日本は、9条改正を初め、国防の自立を勝ち取れていません。二次大戦の真珠湾攻撃を根に持つアメリカから、圧力がかかっているからでしょうか。

それも完全に否定できませんが、「自立した防衛力」を求めようとしない日本政府の弱さが問題です。

アメリカの知日派では、元・国務副長官のアーミテージ氏や国際政治学者のジョセフ・ナイ氏が有名ですが、彼らは日本で多くの講演活動をする中で、「日本の憲法改正や核武装は、アメリカとの同盟があるから必要ない」との趣旨の発言を繰り返しています。

そして「これがアメリカの対日の考え方だ」と言わんばかりに、時折、新聞やメディアで取り上げられます。これは、一般に、「日米同盟は日本の再軍備を阻む“瓶のふた”である」というボトル・キャップ論と言われる対日観です。

このボトル・キャップ論を主張した代表的なアメリカ人、ヘンリー・キッシンジャーでさえも、今では「日本が憲法改正や核武装を進めても、反対はしない」と転換しているようです。

実は、アメリカ人の中では、東アジアの安定を確保するために、自衛隊が「普通の軍」となり、より積極的な役割を果たすことが支持されていると言われています。

つまり、アーミテージ、ナイ両氏が求めるように、日米同盟の強化を進めることはもちろん大切ですが、それだけでなく同時に、「自立した防衛力」を模索せねばならない時期であります。

 ◆安倍首相には勇気を振り絞ってもらいたい

最近の、アーミテージ、ナイ両氏を頻繁に取り上げる日本のメディア報道には、安倍政権の方針が反映されているように思います。

中韓から批判や支持率低下を恐れて、日本版NSCの設置や特定秘密保護法の制定から段階的に取り組もうとする日本政府にとって、「日米同盟の深化のみで足りる、他は要らない」というアメリカの対日観の方が、9条の改正を先延ばしにできて都合がいいでしょう。

これはある意味、非常に老獪な進め方なのかもしれません。しかし、結局は国民的議論と納得が必要なのだから、真正面から9条の改正を訴える方が、大局を見据えた老獪さを持っていないかと、安倍首相に迫りたいものです。(HS政経塾3期生 森國英和)
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【本日ニュースクリップ】
1.「皆保険は要らない」半数超え 問題続出で崖っぷちのオバマケア
2.「日本人として許せない」 アメリカで慰安婦問題の嘘に反論する日本人作家の気概
3.巨大台風の原因は温暖化ではない!? CO2排出量ではなく天意に目を向けるべき



◆「皆保険は要らない」半数超え 問題続出で崖っぷちのオバマケア
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6941

オバマ米政権が窮地に陥っている。看板政策である新医療保険制度(通称・オバマケア)の加入手続きで不具合が相次いでいるからだ。

来年1月から医療保険への加入が義務づけられるのを前に、10月からインターネットでの申し込みが始まったが、ポータル・サイトのエラーや反応が遅いといったシステム障害が続出。政府は10月末までに50万人の手続きが完了すると踏んでいたが、実際には約10万人にとどまった。

問題はこれだけではない。これまでオバマ大統領は、既に医療保険に加入している場合は、その保険プランを継続できると説明していたが、新制度の基準を満たさないプランに加入していた人に解約通知が届くケースが相次いだ。オバマ大統領は謝罪するとともに、これらのプランの契約の1年延長を認めると発表するまでに追い込まれた。

再選を意識せずに済む2期目に入り、独自の政策をさらに進めると見られていたオバマ政権だが、世論の逆風が吹き始めている。調査会社ギャラップが18日に発表した世論調査では、「国民皆保険は政府の責任ではない」と答えた人が56%に上り、2000年の調査開始以来、最も多くなった。オバマ政権の福祉国家路線に国民が「NO」を示した格好だ。ワシントン・ポスト紙とABCテレビが行った最新の調査では、大統領の支持率はひと月前から6%落として42%。不支持率は就任以来最悪の55%に達した。

米下院は15日に、オバマケアの基準を満たさない保険商品への契約の1年延長などを認めるオバマケア修正法案を可決したが、大統領の身内である民主党からも39人の“造反"が出るなど、オバマケアのトラブルをめぐる不満は党内でも高まっているようだ。クリントン元大統領もこのほど、制度変更が必要との認識を示している。

オバマ政権下でアメリカの左傾化が危惧されてきたが、「保険に入るも入らないも個人の自由であり、政府が決めることではない」という認識は根強いといえる。こうした、自由を重んじるアメリカ的な声が、さらに広がることを期待したい。(呉)

【関連書籍】
幸福の科学出版 『バラク・オバマのスピリチュアル・メッセージ』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=851

【関連記事】
2013年11月6日付本欄 米バージニア州知事選 民主候補が当選 衰退を招く、メディアの「共和党バッシング」に注意
http://the-liberty.com/article.php?item_id=6892



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菅義偉官房長官は19日の記者会見で、 韓国の朴槿恵大統領が、初代韓国統監の伊藤博文を 暗殺した 安重根をたたえる石碑計画を進めていることを批判 した。

「安重根は犯罪者だと韓国政府にこれまでも伝えて きている。 このような動きは日韓関係のためにはならない」と 述べた。

韓国政府への対応については 「しっかりとわが国の主張を韓国に伝えていきた い」と強調した。




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