集団的自衛権とロシア外交で、「アジア安保」のイニシアチブ獲得を![HRPニュースファイル1010]

http://hrp-newsfile.jp/2014/1466/

文/HS経塾一期生 彦川太志

◆集団的自衛権の行使容認が、「戦争の危機」を遠ざける

5月21日付けの産経新聞で、安倍政権の安保政策「安倍ドクトリン」の骨子が固まったことが報道されました。

その内容としては、ASEANの防衛体制を「日米共同で支援する」するものと報道されており、集団的自衛権の行使容認によって開かれる「アジア安保」安定化の第一歩といえます。

中国と緊張の続くベトナムやフィリピンなど、日本企業も数多く進出している東南アジア諸国を「戦火の危機」から守る努力は、わが国にとって決して無意味なものとはならないでしょう。

◆中国が進める、独自の「アジア安保構想」に備えよ

このように、安倍政権が日米同盟を機軸として新しい「アジア安保」を進める一方、中国も独自の「アジア安保」構想を進めています。

「安倍ドクトリン」発表とほぼ時を同じくして公表された、「アジア新安保観」です。これは21日まで開催されていた、「アジア信頼醸成措置会議(CICA)」で発表されました。

参照→HRPニュースファイル1007「中国のアジア新安全保障観」からアジアを救え
http://hrp-newsfile.jp/2014/1460/

この「アジア新安保観」は1991年より約10年ごとの発展段階を経て、現在では第三段階にある※ようですが、本質的には「米国中心の軍事同盟の解体」を目的としており、米国を排除した中国中心の軍事的支配を確立する試みに他なりません。
※(『解放軍報』2014年5月22日「亜州安全観助推命運共同体建設」)

習主席は、この「新安保観」を発表する中で、「中国は国家の領土主権と海洋権益の争いについて、平和的方式による処理を一貫している」と主張していますが、5月8日に世界的ニュースとなった「油田掘削作業に警告するベトナム船への体当たり」のように、「武器を使わない実力行使」がその実態です。

「力による現状変更を許さない」とする日米の立場をしっかりと堅持するためにも、国会にて集団的自衛権の行使容認を速やかに進めていくべきです。

◆中ロ接近をどう観るか

中国の「新安保観」に加えてもう一つ、わが国の大きな懸念となっているのが、同じくCICAで見られた中ロ接近です。

巨額のガス供給契約や海軍の合同演習、さらには第二次世界大戦の「歴史認識」に対する共闘姿勢の表明など、プーチン大統領は習近平主席の要求に対して“満額回答”で応えていることが報道されています。

特に海軍の合同演習は、尖閣諸島に近い海域で行われることが報じられています。歴史認識を軸とした「中ロ共闘」は、果たして現実のものとなるのでしょうか。

◆同床異夢の中ロ関係

しかし、中ロ両国のメディアを読み比べると、両国の報道に微妙なズレを感じる点があります。

中国側は今回の中ロ接近について、戦略的パートナーシップの進化について中心的に成果を報じる(※1)一方、ロシア国内の主要紙「プラウダ」(※2)では、今回のプーチン・習会談の「中心的テーマ」は、大型航空機の開発と、中国国内でのMi-26大型輸送ヘリの生産・改良といった航空分野の契約に関する点にあったと報じています。

※1(新華社通信、2014年5月19日「中露関係再顕“頂層設計”作用」)
※2(『Pravda(英語版)』2014年5月19日「In China, Putin to sign a package of ‘fantastic agreements’」)

そうしてみると、プーチン大統領は中国寄りの姿勢をみせることで米国に「牽制球」を投げ、中国に対しては「ロシアがサポートしなければ、国際社会で影響力を発揮できない」ことを露呈させ、存在感を示したと見ることもできそうです。わが国に対しては「反応を伺っている」とみるべきでしょう。

◆防衛体制の確立と共に、ロシアとの関係強化を

そのような見方に立てば、わが国の取るべき外交方針は明確となります。「中ロ関係を“経済”で切り放す」ことです。

報道によれば、今回中ロ間で最も大きな取引となる天然ガスの供給契約については、「30年間で4000億ドル(約40兆円)」と指摘されていますから、年間に直せば約1.3兆円です。この額は、本年2月に日本郵政グループが表明した、今後3年間の投資規模と合致します。

外交戦略を背景とした政府投資であるならば、1.3兆円の投資は決して「雲を掴む話」ではありません。極東ロシアの開発について中国の年間投資を上回る規模の投資プロジェクトを打診し、日露ウィン-ウィンの関係構築を目指していくべきでしょう。(ロイター2014年 02月 26日「訂正:日本郵政3年で1.3兆円投資」)

集団的自衛権の行使容認によって防衛体制を強化し、そのうえでコンテイニング・チャイナを考えていくべきです。
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【本日のニュースクリップ】
1.法律無視を助長する判決 大飯原発再稼働差し止め
2.危機の張本人は中国だ 習近平・中国国家主席「アジアの安全、アジアで」
3.「いつか事業を起こしたい」を「今すぐ始めたい」に変える経営書
4.「事実のねつ造」と中国は強弁 サイバー攻撃でアメリカが中国軍5人を起訴



本日の[無料お試し記事]

◆法律無視を助長する判決 大飯原発再稼働差し止め
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7861

福井地裁はこのほど原告の訴えを認め、大飯原発再稼働差し止めの判決を下した。
判決を下した樋口裁判長は、再稼働の是非を判断する安全性について完全な「ゼロリスク」を求めた。安全性の検討は起こりうる災害予測から行われるが、判決では「(地震の規模予測に関し)頼るべき過去のデータは極めて限られているので、確実な科学的根拠に基づく想定は本来的に不可能」とされている。つまり、裁判所が求めるゼロリスクとは「地震が発生しない」ということであり、地震の多い日本において原発を稼働させることは不可能となる。このような論理が通用するのであれば、そもそも「安全基準」を定める意味自体が成り立たなくなるため、この判決はナンセンスであると言わざるを得ない。

また「原発そのものが危険である」という判断にも根拠がない。2011年の震災をきっかけに起こった福島原発事故は、津波による電源喪失が原因だった。マグニチュード9.0という巨大地震でも緊急停止の安全装置はしっかり作動し、原発の性能の高さを証明したとさえ言える。

そもそも全原発が稼働停止に至った発端は、当時の菅直人首相が中部電力に対する稼働停止の「お願い」であり、その後に原子力規制委員会が安全審査のために稼働停止させているのだ。実は、この菅首相の「お願い」や「安全審査中の稼働停止」に法的根拠や強制力はまったく存在しない。今年2月、政府は「(規制委に)再稼働を認可する規定はない」という答弁書を閣議決定していることからも、規制委が再稼働に言及する権限がないことは明らかである。
これらの事実から考えると、法的根拠なく原発の再稼働ができない状況が問題であり、このような法が機能していない状態を解決することこそが、司法に求められる仕事ではないだろうか。

また、裁判長は「生存を基礎とする人格権」を根拠として今回の判決を下したとしているが、この「生存を基礎とする人格権」には矛盾がある。東日本大震災後は停電による寒さで体調を崩して死亡する人が続出し、近年続いている猛暑では節電による死亡事故が数百件発生している。今後電力不足で停電が発生した際には、人命に関わる重大事故となることは間違いない。今回の判決では、政治的判断によってこのように人命が失われている事態にはまったく触れられていない。これは本当の意味で「生存を基礎とする人格権」が考慮されていないも同然である。このような判決は、今後、同様の訴訟があった際に踏襲されるべきではない。
(HS政経塾 数森圭吾)

【関連記事】
2014年5月18日付本欄 今夏もまた原発ゼロへ 安倍政権は責任を規制委に押しつけず、早急に再稼働せよ
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7845

2014年5月14日付本欄 脱原発は非現実的 世界一安全な原発の開発を
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7832

2014年4月16日付本欄 再稼働を待つ川内原発 原発停止で暮らしの不安を訴える地元の声を聞くべき
http://the-liberty.com/article.php?item_id=7686



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【May 22, 2014】Pushing for the Historic End to Racial Discrimination:  Japan's Thwarted Proposal for Racial Equality at Versailles
An Interview with Dr. David Williams

Japan is often blamed for historical issues, based on the assumption that "wartime Japan was an evil nation." However, at the root of this criticism is the "history" that was propped up by the Allied Powers to impose a victor's justice...

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悲観論に負けない人口増加策を[HRPニュースファイル1009]

http://hrp-newsfile.jp/2014/1464/

文/千葉県本部副代表 HS政経塾 2期生 古川裕三

◆自治体の消滅~恐怖の予言~

今月の8日、日本創生会議が発表した試算では、全国の自治体のうち、青森市や秋田市などの県庁所在地を含む、実に896もの自治体が将来的に消滅する可能性があるという“恐怖の予言”がなされました。

その背景として、20~30代の女性が地方から都市部に流入し、出産適齢期の女性の数が減っていくことが指摘されています。つまり、そもそもの女性の数が減少するため、たとえ、合計特殊出生率が改善したとしても、人口が減り続けて消滅する可能性があるというのです。

これに対し、政府の経済財政諮問会議の専門調査会が、人口減少に歯止めをかけるべく、「50年後に1億人」の維持を目指す方針を掲げ、その具体案を来月に策定する「骨太の方針」に盛り込むと表明しました。(産経新聞5/15主張)

政府は、現在1.41まで下がっている出生率を、2030年までに人口を維持するための水準(置換水準)である2.07まで回復させることを目標にしています。その実現に向け、第三子以降への経済的支援の傾斜配分や、女性が働くことを阻害している諸制度の見直しの必要性も提言されています。

目標値を定め、人口減少を食い止めようとする政府の試みはよいとしても、やはり今一つ「希望」が感じられません。

◆悲観論に負けるな

前回のHRPニュースにも書いたように、男女雇用機会均等法が施行されて以降、女性が活躍してきた反面、経済的な要因や、保育所不足などの社会的な要因も相まって、子供の数が減り続けてきました。しかし、その流れを逆転させるのが幸福実現党です。

わが党は、5年前の立党時から「3億人国家構想」を掲げており、現在は、目標として「1億5千万人国家」の実現を打ち出しています。その根本には、「日本を世界一のリーダー国家に」という志と信念があり、巷の「下山の思想」とは一線を画します。

◆田中角栄に学ぶ、平成版・列島改造論

かつて田中角栄首相は、『日本列島改造論』を著し、日本列島に高速道路網と新幹線網を整備することで、都市と地方の格差を是正し、「国土の均衡ある発展」を標ぼうしました。

もし田中角栄元首相なら現代の日本列島をどう改造するか、その答えが『景気回復法』(大川隆法著)の「第二章 日本を新たに改造せよ」のなかで明らかにされています。

特筆すべきは、未来産業について、「地方の人口を増やして、雇用を生む」ものが重要と指摘している点です。
具体的には、ものづくりの産業を中心に、地方に工場をつくれば法人減税をするなどの優遇税制により、企業誘致を積極的に行うことを提唱しています。

現在、政府も成長戦略の一環として、様々に特区構想を打ち出してはおりますが、思いきりに欠けます。例えば本当に特区にすべきは、福島第一原発の周辺地域で、まったく健康に害がない放射線量であるにもかかわらず、当時の菅元総理の被害妄想と責任回避のために避難区域に指定され、未だに復興が進まない各自治体などではないでしょうか。

それこそ大胆に、「この先10年は法人税をゼロにします」と宣言し、「ベンチャーを起業するなら東北へ」、「設備投資するなら東北へ」というメッセージを発信すれば新たな起業も増え、大企業も設備投資に積極的になり、雇用が生まれます。

そして、現在の極端な東京一極集中現象が緩和され、若者が地方に戻ってきます。詰まる所、若者が都市に行くのは、地方で仕事がないという点に尽きますから、地元に雇用先が増えれば、そこで結婚し、家庭を築き、生活を営む若者も増えるでしょう。

このように、地方人口が増えれば、「自治体の消滅」は回避でき、冒頭の“恐怖の予言”を乗り越え、希望の未来を到来させることができます。

「なりゆきまかせ」が嫌いで「大きく考える」ことが好きな幸福実現党は、「積極的なアイデアで、どうやったら日本をより豊かで幸福な国にできるか」を発信し続けます。
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