もし、あなたが部屋の壁に小さな「穴」を見つけたら・・・。
あの場所は夢とうつつの境界でした。あそこを過ぎると、もう迷宮です。
古都・鎌倉、切通し。そこを過ぎたところにある、古いアパートでひとりの男が小説を書いている。
名前は真木栗勉(ルビ:まきぐり べん)。売れない小説家だ。
その真木栗に、書けるはずもない官能小説の依頼が舞い込む。書けずに悩む真木栗は、ひょんなことから、部屋の壁に小さな「穴」を見つける。そして穴の発見にあわせるように、隣の部屋に白い日傘をさした女が引っ越して来た。これが夢とも現実ともつかない幻想の始まりとなった。真木栗は、取り憑かれたようにその穴からのぞき見たことを小説に書き始め、知らないうちに女の虜になっていき、妖しい世界にのめり込んでいくのだった・・・。
観客がまるで、真木栗と共に穴から隣の部屋をのぞき込んでいるかのように。(公式HP引用)
山本亜紀子のホラー小説「穴」を、「体育館ベイビー」「同級生」の深川栄洋監督が映画化。
主演は西島秀俊
【真木栗ノ穴】
この時の西島さん、すごくかっこいい☆無精ひげがステキ過ぎる!!!
あと西島さん演じる真木栗という主人公の名前にものすごいセンスを感じちゃった。
まきぐりって、ほんと変な名前。
主人公の生活や生きざまにピッタリすぎる。
これが、鈴木とか佐藤とかだったら平凡な名前すぎてつまらないもん。
時代背景がわりと現代なのに対して作家の部屋だけ現代から取り残されたように昭和な雰囲気。
売れない作家、真木栗さんもどこか現代から取り残された変わり者って感じの人。
時代の流れとか世間とかに興味が無いのだろう。だからいつまでたっても売れない作家なのだ。
この映画では主人公が暮らしている部屋の小道具ひとつひとつや風景もちゃんと作品の中で意味を持ち、無言の演出をしている。
これも全て監督の計算なのかと思うととっても興味深い。
こういうセンスを持ち合わせた作品は見ていて本当に面白い。
きっと1回見たくらいじゃわからない深ーい謎がまだまだ詰まっていると思う。
西島さん演じる真木栗さんは、霊に取り付かれたかのようにどんどん痩せていき、その衰弱していく様が痛々しいほどリアルだった。
役作りしたんだろうな、きっと。
私、基本的に怖い映画はあまりみないんだけど、西島さんが出ているので見てしまった。
これもまた一期一会。でもホラーというには恐すぎず、超恐がりの私でもどうにか一人でみることができた。
役者さんの演技だけじゃなくて、他の部分で「うーん、なるほど」ってなれる作品をつくる監督は素晴らしいな。
個人的にかなり好き。しばらくしたらまた借りよ。




