さて、皆様、

年賀状はもう書き終えたでしょうか。

 

正直言って、お年賀状いただくのは嬉しいですが、少々頭がおめでたくなり始めてるので

喪中で出してはいけない人、今年はこちらへの返事として遅く出してきた人へはやめるかやめないか、あと住所が変わった人の確認、なんだかんだとだんだん間違いが増えて面倒になりつつあります……

 

さらに、新年にいらっしゃるお客様、あるいは親戚、帰省する我が子の人数はみな様把握しているでしょうか。

当然「おせちとおもてなしの用意」のために年末は買い出しとお料理の下準備に大忙しですよね。

母は体が弱く、69歳で亡くなったのですが

晩年に、よく言っていました。

 

お正月なんてなくなればいいのに。ああいやだ、こんな風習ないほうがいいわ。

 

今ではその気持ち、よくわかるんです。

結婚した娘たちや孫の顔を見るのは嬉しいかもしれない、でもそのための大掃除から始まっておもてなしの準備をするのはみな、主婦。

お客が来たら來たで、男性陣は食べて飲んで酔ってアハハと楽しそうにしてるだけ。

女たちはひたすら、おさんどん。

いつになったらこの習慣は変わるのだ???

 

とかいって、子どものころ、わたしはお正月が好きでした。

ええ、昭和のお正月です。

お隣の邸宅からはポンポンと庭でお餅をつく音がして、カコンカコンと羽子板で羽根つきをする幼子たちのはしゃぎ声が聞こえ、

私たち三姉妹もまた、羽子板を持って芝生に出て羽根つきをしたものでした。

近くの公園で奴凧を上げ、(たいてい逆さになってスット-ンと落ちます)

家に帰れば、アラジンストーブの上で甘い香りで豆が煮え、

火鉢では、岡山の田舎から送られてきた手作りの干し柿やかきもちを父が焼いている。

テーブルの上には、いやだいやだしんどいわと言いながら母がそろえてくれたおせち料理。

(もちろん大みそかに手伝いはしましたよ、ねじりこんにゃくを作ったりお芋の皮を剥いたり、葉蘭をギザギザに切ったり)

 

岡山のお雑煮はぶり雑煮です。昆布とかつお節とお醤油、みりんでだしを取り、そこにブリの照り焼き、生麩、ほうれん草、ゆず、お餅を入れます。

私はこのふるさとの味が大好きでした。

 

けれど、お年玉をもらってはしゃぐ私たちの後ろで母がため息をつき、

お客がみな帰ると「ああああ」と言いながら和室で横になっていたのを思い出すと

 

結局、お正月って「男のお客さんたち」のためにあるようなものだな、と思ったものです。誰一人として立ち上がりもしないんだもん。

 

そしてその母が亡くなると、おはちは私に回ってきました。

「正月に皆が集まるのは今まで通りだ、お母さんの味は覚えたろう、あんたがみんなやりなさい」

ひえええ。なななんだと。父くっそ横暴。

 

結婚するまでは私を特にかわいがってくれた優しい父だったのに……

 

当時私たち三姉妹はみな結婚していましたが

それぞれに二人子どもがいて、さらにそれぞれの伴侶とともに一堂に会するとなると

…… 何人分?

なまじ同じ敷地内の別棟に住んでいたことが災いして、私は完全に「母代わり」に指定されたんです。

山ほど買い物をし、前日から下ごしらえをし、高いお酒を買い、母と同じ味のおだしを作り、お煮しめを作り、お雑煮の用意……

そして当日は男性陣から

「やはりこの雑煮が一番うまいなあ」「お代わり」「お代わり」の声。

姉たちはお雑煮をよそうのは手伝ってくれたけど、そこまでです。作るのは全部自分。自分だけ。

そして残るは洗い物の山!

 

お正月なんてなくなればいいのに!

 

あの母の本音が、母の立場になってみてやっとわかったのです。

 

そして、わが子二人は結婚しました。

それぞれの夫婦が夫側の家に帰省するスケジュールもあって、日にちを分けて我が家に帰省することになってます。

 

そりゃ息子が結婚したときは嬉しかったけどさ。子どもも生まれてくれればもちろんうれしいけどさ。

私の胸に響くのは、あの母の嘆きなんです。

 

で、決めました。私は楽をするぞー!!

もてなせばいいんだろう。御馳走が並べばいいんだろう。

みんな楽しく笑顔で過ごせればいいんだろう。

最近、慢性めまいで外出もままならない私には、まず、人込みでの買い物だって無理なんです。よろめく転ぶ、めまいを抑えて帰宅するとなぜか爆睡する。

 

ということで、もう「おせちは外注」「ごちそうは冷凍食品にお任せ」「作るのはお雑煮だけ」と決めました。令和には令和の正月祝いの形があっていいはずだもん。

みんなニコニコストレスをためず楽しく過ごす、それがいちばんじゃないでしょうか?

ですよね? ですよね?

 

 

ところで夫の家では、姑が「正月なんて嫌い」「何も作らない」を貫徹し、毎年正月休みはスキーと決めていたそうです。

私たちに孫ができたときは喜んでくれましたが

「あなたとはいいお友達。私は姑になんてなる気がないの。子育ては息子で終わり。勝手に孫の顔見せろなんて押しかけないから安心してね。あと、うちに盆暮れ正月はありませんから」と、夫が家に帰ることも拒否しました。

あっぱれです。鮮やかです。こっちも何にも気を使う必要がなくて助かりました。

時代を先取りした人だったんだなー。ちなみに姑は雅号を持つ画家でした。

 

さて話は変わります。

実は今「カクヨム」というサイトに連載小説を書いているのですが

七話完結で、本日、最終回をアップしました。

 

つたない素人小説ですが、読んでいただけたら泣いて喜びます!

「ジャックポット」サスペンスナンセンス・ラブストーリーです。

https://kakuyomu.jp/works/822139841794571171