この時期の小学校で、記憶にあるのは、生活科の「あさがおをそだてる」授業。

この「あさがおをそだてる」授業、ただそれで終わらせるのはもったいない。

もう一工夫。「あさがおをそだてる」授業でアクティブラーニング。

 

学校図書館に蔵書されているあさがおの本。

627・・・6産業 2園芸 7花卉園芸

470・・・4自然科学 7植物 0図鑑

479・・・4自然科学 7植物 9被子植物

                        のどこかに必ず蔵書されているでしょう。

例えば

『あさがお』 荒井真紀著 2011 金の星社  絵本配架 や 479配架。

https://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%81%95%E3%81%8C%E3%81%8A-%E8%8D%92%E4%BA%95%E7%9C%9F%E7%B4%80/dp/4323072716

 

『あさがおさいた』 大久保茂徳 監修 片野隆司  2007 ひさかたチャイルド 

ならば 479配架 または 絵本配架 627園芸配架

https://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%81%95%E3%81%8C%E3%81%8A%E3%81%95%E3%81%84%E3%81

 

これらは普通に蔵書されていると思うし、植物図鑑や植物の育て方の図鑑ならば、どこの学校の蔵書でも見かけると思う。まだまだもっとあるよね。

 

 

しかし、時代はアクティブラーニング。

これらは当たり前ラーニング(個人感)。

で、時代の本流に合流しよう!そのための1冊を紹介したい。

これ。

『変化朝顔図鑑』 仁田坂英二 著 2014 化学同人社

https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%89%E5%8C%96%E6%9C%9D%E9%A1%94%E5%9B%B3%E9%91%91-

2014年に出版されたのをみて、ひとめぼれ。

この本は小学校の司書をしていた時、すでに蔵書した。

 

なぜって、感動したから。

これ、アサガオなのだ。見たことがある人いるかな?本物の変化朝顔!

私はまだ見たことがないよ。みたい。っていうか、自分で作ってみたい。

実はこの話、前にも書いていると思うけれど、

アクティブラーニングにつなぐことができる

この本の中身、ぜひ手にとって確認してほしい。

「あさがお?これも?え?これも?」

私たち、大きい人だって、目からうろこ。

 

 

変化朝顔って?

 

交配に交配を重ねて、新種のあさがおを作りだし、上記本の表紙に出ているような、

みたこともないあさがおを作り出していくのだが、これが案外歴史が古く、

江戸美学研究会(http://www.jlds.co.jp/ebiken/blog/2017/09/post-22.html)によると、

戦乱を抜け、戦のない時代となり様々な文化が生まれた江戸時代に、園芸もかなり盛んになった。例えば、日本中でみられるソメイヨシノも、この江戸時代に新種として生まれている。あさがおは安価で庶民に手に入れやすい金額で、育てるのも比較的楽で、交配も案外簡単にできる。風変わりなものが大好きだった江戸庶民の娯楽の一つとして、変化朝顔は広く栽培されていたとのこと。

 

絶対知りたくなる!知りたくなるってアクティブラーニングじゃない?つまり

知りたい時=アクティブラーニングが始まっている。

 

『変化朝顔図鑑』が、江戸時代の生活=歴史=文化=園芸を連れてきた。

しかも、当時庶民にとって比較的おてがるな園芸は大流行していた。

江戸時代に生まれたと言えば、もっと有名なのは、ソメイヨシノ。蛇足ではあっても

ソメイヨシノ(桜)の起源にもたどり着いている。

こうなると、人によってはもう少し江戸時代の園芸が知りたくなる、少し難しくても蔵書しよう。

 

『園芸と文化』 田中孝幸著 2012 熊本日日新聞社

https://www.amazon.co.jp/%E5%9C%92%E8%8A%B8%E3%81%A8%E6%96%87%E5%8C%96-%E6%B1%9F%

園芸=ガーデニング

 いいぞ。ガーデニングは案外、おかあ様たちに人気だ。

ついでに歴史や文化を知るための本もう一冊。

 

『浮世絵でめぐる江戸の花』 日野原健司 平野恵 著 2013 誠文堂新光社 

 

https://www.amazon.co.jp/%E6%B5%AE%E4%B8%96%E7%B5%B5%E3%81%A7%E3%82%81%E3%81%90%E3

ただここまでいくと、蛇足かな。でも、在ったら紹介できる。

 

大幅にそれているから「あさがおをそだてる」授業に戻る。

さて、『変化朝顔図鑑』(化学同人)のすごく良いところは、本書の中で

まさに変化朝顔の作り方が解説されている。もちろん、変化朝顔の歴史も載っている。

変化朝顔の作り方!ここが大切。

自分で作りたくなるんだな、これが。

もちろん。実際に変化朝顔が出現するのは、少なくとも翌年以降。

だって種を採るところから始まるし、その種を植えたからと言って、

「どうぶつの森」(nintenndo)じゃあるまいし、

ぱかっと、新種誕生!変化朝顔誕生!とは、いかないよね。

 

できたら、学校(教科部会でもいいのかな?)をあげて、

伝統行事のひとつとしてやってもいいのかも。

とりあえず、交配した種の収穫の時には

袋に「○年度交配」と記述を残して翌年に蒔いてみよう。

なんとなく、大人でも、わくわくしてくる。

 

ここで紹介しなかったけれど、

学校図書館には、植物の育て方の本、必ず、蔵書してね。毎年新しいものを買う必要はないけれど、毎年、聞いたこともないような花が花壇に蒔かれたりすることを考えたら、少なくともその花の名前の載っている本は必要。

 

アクティブラーニングは、子どもの興味を引き出して、次の学びにつなげていくこと

 

大人からみたら、何年もやってるあさがおの栽培。

でも、『変化朝顔図鑑』(化学同人)の本が蔵書されていたら、マンネリ化したあさがお栽培が、活き活きしてくる。

 

小学校低学年の生活科で行われることが多い、あさがおのさいばいだけれど、

学校種に問わず、あさがおを蒔くとき、そういえば『変化朝顔図鑑』を紹介するだけで、植物に興味を持つ生徒、高等学校なら、遺伝子学に興味を持つ生徒もでてくるかも。

 

実際にやってみて。

この時期にちょうど合った本を紹介してみた。

余談なんだけれど、ね。