こんなに大規模な改修工事は 初めての経験でした。

   一ヶ月前から マンションの住人をエントランスホールに集め 説明後、一室ずつ違う排水管の位置を確認し どこを工事するか説明…そして工事が始まりました。ストンとした建物ではないため それぞれの排水管の位置が違い 我が家は化粧室の洗面台の下を外しての工事でした。勿論 工事中は洗面台は使用できません。歯磨きや朝の洗面はお風呂場で…各室から外側に出た部分が太い排水管に合流(?)した共有部分も取り替えるということで この3日間は 我が家の下の階も上の階も連結作業というような形で工事は行われました。
    玄関のドアは開けたままにされ、玄関から化粧室まで青いビニールシートが敷かれ 作業員の人たちが何人かで下に降りたかと思えば 入りまーす!と叫び入ってきたり 静かになったと思えば 上の階に行ったり…突然 何も聞こえないほどの電気ドリルや電動ノコギリの音が聞こえたり…お昼休み時間だけは玄関を閉めて…我慢していた おトイレに飛んで行ったり 水を流さずにすむ昼食を済ませたりして いやはや外出したいようなお天気だったのに 9時から17時までは 外出できませんでした。
   そんな3日間で 気づいた事がありました。日中の作業中には排水してはいけない(トイレを除く)というので 使えない水道のレバーにはガムテープで❌印を貼り誤って水を出さないように自分自身で注意を払うよう意識したつもりでした…が、無意識のうちに出しそうになりドキっとすることが 実は何度もあったのです。
これは まだらボケの初期症状か…と思ったり…無意識の中の習慣化された意識なのか…と 考えたり…
  むしろ自分が日常で無意識に行動している事というのは その行動を制限されて初めて習慣化して無意識になっていた事だということに気づかされたのです。
それは フランスで初めて左ハンドルの車を運転した時 思わず日本の右ハンドルの習慣でギアチェンジを左手でしようと 左手が宙を掴んだ…あの感覚とよく似ていました。
こういう時は 無意識の行動を抑えるくらいの強い意識が必要だと一人納得しています。

   兎に角 どこかの階の誰かが 排水制限を破り流水してしまった場合には 漏水が生じ 多大な迷惑を他の家庭にかけてしまうので 注意して下さい!と渡された説明書も 今日で破棄できます。

  やっと 平安なる日常に戻れます。
  
   作業員の方 お疲れさま…

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