<2021年1月中旬>

相談がありました。

 

新設された保育園、自分たちが第1期生の卒園児になるので、

お世話になった保育園や先生方に子どもたちが作ったものをプレゼントしたい。

常に使えるもので、プレゼントは木製品がいい。

との内容でした。

 

いろいろと話を進めていく中で、“万年カレンダー”に決定!!

土台やフレームは木育工房~木林森~が制作し、

日付のキューブは木工教室を開催し、子どもたちが作る。

 

 

<2月末の日曜日。>

卒園児の一人のお宅に集合して、木工教室を開催。

子ども達が縦・横各約4㎝の長い材料を4㎝ずつ切ってキューブを作る。

 

木の種類は

・サクラ

・セン

・ヒノキ

・カツラ

・ケヤキ

・クリ

 

どれも日本に生えている木です。

公園、植物園や郊外に行くと見つけることが出来る木です。

 

大工道具の“さしがね”と言う定規を使って、4㎝のところに目印の線を引いて、

のこぎりでギーコギーコ。

 

切ったキューブは角が尖っていて触ると痛いので、

これまた大工道具“面取り鉋(めんとりかんな)”を使って、角を落とす。

 

 

 

 

ママさん達にも手伝ってもらい、

日付分の31個+予備11個。頑張って用意したキューブ、なんと42個。

 

同じ種類でも木目が異なり、種類によって木の色が異なるので、どう並べるか試行錯誤。

これだと木目がしつこいね。これだと暗くない?。

日付を書くのに、カラーペンも用意していましたが、

木の色や木目を活かしたと子どもたちの意見に賛成!!黒色のみ。

 

 

 

<3月中旬。卒園式>

無事に保育園へプレゼントすることが出来ました。

先生方は、まさか子どもたちが作ったとは思わず、驚きと感謝でいっぱいだったそうです。

 

 

 

 

 

木育工房~木林森~が活動を通してお伝えしいことが3つあります。

①ものづくりの楽しさ

②木と言う素材の素晴らしさ

③樹木から木材への移り変わり

 

①ものづくりの楽しさ

お店にも素敵なものが売っているけれど、

今回みんなで作った万年カレンダーはどこにも売っていません。

保育園の先生方に渡した時の、先生方の驚きと笑顔。

自分のものを自分で作るのも楽しいし、

自分でつくったモノを誰かにプレゼントして喜んでもらえることも楽しい。

子どもたちにそんな経験を提供することが出来たならば幸いです。

 

 

②木と言う素材の素晴らしさ

今回6種類の木を用意しました。

のこぎりで切るのに力がそんなに必要じゃない木もあれば、

何回ものこぎりを引かなくては切れない硬い木もありました。

切っている途中で木のいい香りがしてきて、木の種類当てクイズをはさんだり。

 

キューブの角をとるために使った面取り鉋は、

木の特性でもある“逆目(さかめ)”の部分だと、鉋をかけるのに力が必要。

1つの木でも、鉋をかける向きでこんなにも異なるとは。

子どもたちから「あぁ、逆目だよ!」と専門用語が飛び交っているのに思わずクスッ。

 

木を知る、木を学ぶ。

加工することで、木の特性や特徴を言葉ではなく、

体験を通して理解することが出来たのではないでしょうか。

 

 

③樹木から木材への移り変わり

キューブで6種類の木を用意。

・サクラ

・セン

・ヒノキ

・カツラ

・ケヤキ

・クリ

 

どれも日本の木で、公園や植物園、郊外へ行ったときに見ることができる木です。

今回の木工教室を経験して、公園などで木を見つけたら、「この木で作ったんだ」と

キッカケになればと思います。

 

長文でしたのに、最後までお付き合いいただきありがとうございました。