「私は帰って来たぁぁあ!!」
朝のEDF極東本部、その門前で叫ぶ1人の男とその隣で慌てる女性が1人。
周囲の視線が集まる。驚き過ぎて護身用の銃を抜く隊員も居た。
「ちょっ!雷牙!何やってんのよ!恥ずかしいじゃない!!」
「だってよ~日本が久しぶりってのもあるが、作者に捨てられて8月以来8ヶ月ぶりの登場なんだぜ!これが叫ばずにいられるか!?」
男は本作主人公冴島雷牙、女性の方はヒロイン岩崎亜衣である。忘れててゴメンな。2人とも。
「さてと…確かここの司令官に呼ばれてるんだったな。行くか。」
「えっ?いや!ちょっと待ってよー」
~EDF極東本部 司令室 am 7:02~
「失礼します。冴島 雷牙中尉、岩崎 亜依少尉。本日付けでEDF極東本部配属となりました。」
「うむ、俺はEDF極東本部司令、伊藤 七夜(イトウ・ナナヤ)准尉だ。まぁかけてくれ。」
初老の男が2人に椅子を薦める。かなり緊張した面持ちで座る亜依とは対象的に、踏ん反りかえって机に足を乗せ座る雷牙。
「チッ…」
…伊藤司令の隣で立っていた女性が舌打ちをした気がした。
「あぁ、こちらは秘書であり俺のヨmeゴブゥゥ!!」
「気軽に言うんじゃねぇよ…」
殴った…秘書とはいえ、嫁とはいえこの女性は日本のEDFで1番偉い人を…殴った…
「…失礼、秘書の焦瑠 奈々(アセル・ナナ)だ。」
「よろしくお願いしますね♪お二方。私の事は気軽にGODとお呼び下さい♡」
素晴らしい笑顔…しかし目が笑ってない…を2人に向ける焦瑠。
(この女に逆らっちゃイケねぇ…!!)
雷牙は本能的に感じ取り机に乗せていた足を下ろした。
「…そ、それで私達を呼んだのは何か理由があるんですよね?」
ショックから立ち直った亜依が伊藤司令に尋ねる。
「痛い…親父にもぶたれたこと無いのに…えっ?あぁ呼んだ理由ね。コホン…」
仕切り直しと咳払いをし、一時の間を開けて七夜司令は口を開いた。
「君達には遊撃部隊を指揮して貰いたい。」
「えぇぇぇぇぇ!!いや無理無理無理!入隊してまだ一年たってない私達に一部隊を指揮なんて…「分かりました。やります」はぁ!?」
必至に否定している亜依をほっといて、雷牙は二つ返事で承諾する。
「引き受けてくれるか!隊員は後々紹介しよう。後は…」
そこで基地内に警報が鳴り響く。出撃の合図だ。
「市街地に巨大甲殻虫が出現。住民の誘導、及び巨大生物を殲滅して下さい。」
オペレータからのアナウンス、武器庫へ走る隊員達。
「俺達も行かねぇとな。」
「えぇ。それでは司令、失礼します」
「あぁ。後は部隊名がまだ決まってないのだ。考えておいてくれ。」
「了解。それなら一つ候補がある。」
司令室を駆け足で出て行く2人を見送りながら七夜司令は呟いた。
「どことなく…アイツに似ているね…ナナちゃん」
「えぇ…そうですね…」
「…所で…アイツって誰だっけ?」
「…………さぁ?」
~東京都 どこかの住宅地 am8:24~
「さぁーてボッコボコにしてやんよ!!」
「それは良いんだけど…アンタのその銃、何?それとアンタの持ってる手榴弾。「危険」って貼り紙してあったわよねぇ。」
今回の両者の装備。「M2レイピアT」前回のレイピアの上位機種であり、後ろのTはスラストの意味。ようは無数の光刃が前方向に集中しているのだ。
もう一つは「イズナ-A」これは雷撃兵器である。といっても魚雷を撃ち出す訳ではなく、本当に雷を放つ。
作者の友人は
「何か某金色の魔砲使いみたいで好き~!手から出れば完璧~!!」
という訳のわからない事を言いながら愛用している…
閑話休題…
雷牙が手に持っているのは「HG-13A」
火薬が多いのか、重すぎて投げると足元に落ちる手榴弾。しかも接触起爆式。自爆必須の武器である。
もう一つは見ない型の銃だ。
「この手榴弾は俺と俺の親父位しか使えねぇだろうな…んで、こっちの銃は以前親父が使ってた奴を餞別にってくれたんだが…ASG-ケルベロス…それがこいつの名前か…」
ASG-ケルベロス…10種類のパーツを組み替えることにより、アサルトライフル、スナイパーライフル、グレネードランチャーとしての運用が可能という万能兵器だか…欠点も多い。
「まぁそんな事は良いんだ。とっとと始めるぜ。亜依は近くの集団2つ、俺は奥の2つを殺る。」
「了解。気をつけてね。」
「おぉ…あっ!今回のアリンコはケツから酸出してくるから気をつけろよ?」
「了解…ってなんでアンタがそんな事
知ってんの!?」
亜依の疑問には答えずに、雷牙は乗って来た「SDL2-エアバイク」に跨り目標へと走りだした。
「…アイツとは長い付き合いだけどたま~に訳わかんない事言うのよね~…そういうトコも好きだけど…」
と呟きながらレイピアで巨大な蟻共を切り刻む亜依…
…何故、我が女性キャラ毎回こんな感じになってしまうのだろうか…
PW隊員としては一般的な戦法、チャージ戦法を使い、順調に敵の数を減らして行く亜依。
一方、雷牙は…
逃げていた…そして格闘していた…銃と…
「あんのクソ親父!!帰ったら絶対ブッ殺してやる!!なんなんだ三発撃ったら弾詰まりをおこすアサルトライフルって!なんなんだ撃ったら真上に飛んでくスナイパーライフルって!
なんなんだ撃ったら2m先に落ちるグレネードランチャーってぇぇえ!!」
ASG-ケルベロス…名前はカッコイイのだが…欠陥だらけの銃だった…
しかも不幸な事にたった3発撃った弾が蟻に命中、全部アクティブモードに変えてしまったのだ…
「残ったのは…コイツか…アレ痛いからあんまり使いたく無いけど…」
早めに仕事を終えた亜依は雷牙の様子を見ようとビル街へ向かって行った。
しかし、雷牙の言った通り蟻達が酸を出してきたのは少しばかり驚いた。
酸を出す事自体は軍の教練で習っていたのだが、前2回の出撃では出していなかったのに雷牙が自分に注意をしたら出してきた…
単なる偶然だろうと思い直し、雷牙を探す。そして見たものは…自分の足元にHG-13を叩きつけ、自爆する雷牙の姿だった…
「嫌ぁぁぁぁぁあ!!」
長年のパートナーが周囲の蟻を巻き込んて自爆してしまった…
亜依の悲しみはあまりにも大きかった…周りが見えない程に…
「雷牙~雷牙~…ヒック…ヒック」
「どうした~そんなに泣き叫んで人の名前呼んで…」
「同僚が…友人が死んだの…って…」
亜依がふりかえるとそこには、アーマーに多少の損症はあるが、苦笑いをしている雷牙の姿だった
「ヒィィィ!幽霊!自爆霊!!」
「いや、勝手に殺すんじゃねぇよ!!あれはな、親父から教わった技で冴島流自爆飛行術っていうんだ。爆風に乗って上空に飛び上がる事が出来る。
親父のようにダメージ無しで出来れば完璧なんだがな。今度教えてやろうか?死ぬ程痛いけど…」
「…遠慮しとく」
「…帰るか」
「うん」
2人はエアバイクに乗って本部へと帰って行った…
~EDF極東本部内 食堂 pm12:13~
「そういえば部隊名ってもう決まったの?候補があるとか言ってたけど。」
任務の終わった2人は基地内を見て回ったあと昼食を取るため食堂に来ていた。手には極東本部名物「アシッドベーカリー」の袋を持って。
「よくぞ聞いてくれた!部隊名は…ストーム小隊だ!」
「ストーム小隊?」
それは、彼の父親が幼い彼に聞かせた昔話に登場する部隊。最強にして最凶の部隊の名前だった…






