帰郷と記憶の木の家




 古い丸太でできた家に帰った。この壁は、ただの木ではない。歴史の証人だ。ソ連時代の飢饉を耐え抜き、第二次世界大戦の轟音を聞き、瓦礫の中から生活を築こうとした人々の息吹を抱いている。

ひとつひとつのひび割れが、運命の痕跡のように見える。ここには祖父母、曽祖父母が暮らしていた。彼らの声は、隙間を通り抜ける風のささやきのように聞こえる。この家は、彼らの笑いも涙も心配事も…そして私に受け継がれた強さも覚えている。

兄と一緒に古い納屋を解体した。それはまるで家族の物語のページをめくるような時間だった。そして静かに釣りへ出かけた。