報酬と成果という思い込み
あなたは、報酬が高いほど、仕事の質や成果が向上すると思いますか?せっかくの仕事ですから、質の良い仕事をしたいですよね。先日、tedでのDANIEL PINKさんのスピーチを見ました。いくつかの実験により、単純作業の場合は、報酬があった方が、効果が上がりますが、クリエイティブな作業を伴う場合は、報酬が妨げになるそうです。実験の内容は、以下のグループに分け、考察が必要な課題に取り組みます。 ◆課題に係る平均時間を測ると言われたグループ ◆課題を早く解決した上位の数人が、報酬をもらえると言われたグループ結果は、「平均時間を測ると言われたグループ」の方が早く解けたそうです。ただし、単純な課題の場合は、結果が逆になり、「報酬がもらえると言われたグループ」の方が、課題を早く解けたそうです。 ・単純作業→報酬がある方が、早く結果を出せる ・クリエイティブな作業→報酬を含めた、制約がない方が、早く結果を出せる興味深い結果ではありませんか?他の実験からも、数段階に分けた報酬額では、高額な報酬の方が、結果を出しにくいそうです。報酬が、仕事にプレッシャーをかけてしまうのであれば、なんだか本末転倒な話ですね。では、私たちは、どのように仕事を行えばいいのでしょう?Googleでは20パーセントの仕事時間を好な仕事に使えるそうです。自主性を重んじ、個々の裁量で製作したものが、のちにヒット商品(gmail、 outlook等)になったそうです。このスピーチの中で、個々の自主性、自由などがもたらした素晴らしい結果、新しい働き方(ROWE)、新しい製作方法(無料で、好きな人が自主的に提示する辞典→Wikipedia)が聞けました。Danielさんは、クリエイティブな業務を行う場合、報酬やペナルティという外的動機づけより、報酬を含めた外的なことを実務者が考慮しない環境下で、自主性や自分の為に行う意欲を持った内的動機づけの方が、より良い成果が出ると言っています。スピーチを見終わり、20%というのも、興味深い数字だと思いました。80対20の法則(パレートの法則)というものがあります。これに派生した法則で、働きアリの法則も聞いたことがありませんか?80対20の法則を例えると、・商品の売り上げの8割は、全商品銘柄のうちの2割で生み出している。・所得税の8割は、課税対象者の2割が生み出している。・仕事の成果の8割は、費やした時間全体のうちの2割の時間で生み出している。 ↑↑↑ (Wikipediaより)Googleは、仕事量のうち20%を自由にしたことで、パレートの法則に則っていたのでは?私たちは、費やす20%の時間から自分の為に時間を設けて、意欲的に何かをすればいいのでは?よく「好きを仕事にする」という話が出ますが、なかなか全てを「好きな仕事」として取り組むのは、難しいと感じることもあります。私たちは、日々、様々なプレッシャーにさらされています。仕事では、報酬や期限、成果、人間関係人生においても、社会的な責任、雑務、それぞれの役割。投げ出してしまいたくなることもあると思います。もし、私たちが、仕事や人生の成果をあげたいと感じるなら、本当に必要なことかを精査し、不要なことは、やめていき、隙間時間(80対20の法則で)を設けていけたらいいですね。そうしてできた隙間時間で、報酬にさえとらわれない、自分の為に、好きなこと、やってみたいことに、没頭していきたいものです。自由な中で行ったことが、新しい可能性につながるかもしれません。Danielさんのスピーチに戻りますが、この中で、完全に自主性に任せた働き方について述べている部分があります。既にそういった企業が、でてきているのです。最初は、20%の自由時間ではじめたことが、大きく回りだし、自由な働き方、生き方がはじまる一歩になるかもしれません。最後までお読み頂き、ありがとうございました。素敵な1日をお過ごし下さい^^