五郎ちゃん物語。第184話

鹿児島に帰り、「ふるさと、地球感謝コンサート」の段取りに入りました。

会場は、鹿児島県民交流センター、500人コンサート会場。2009年5月に決めました。

鹿児島県民交流センターに行きました。500人ホールは、5月空きがありません。

「4月の21日平日なら、1日中借りれます。」

「そのコンサート会場で、各地の特産品を販売してもよろしいですか?」

「ええ、構いませんけど、コンサート会場で、何をされるのですか?。」

「はい、地球への感謝と、特産品の発掘です。」

「ふ~ん?」

「今までそんなイベントありませんでした?」

「無かったですね。」

「そうですか? でっ、よろしいですか?」

「はい、良いですよ。」

「分かりました。よろしくお願いいたします。」

予約出来ました。

まず、スタッフ、機材、会場の段取り、チケットの販売などやる事はいっぱいです。

第一回目の会合を、鹿児島市の管理する、「SOHO」、の会議室で行います。

色々のジャンルの方が集まりました。

全員で14人です。

これからの主旨を説明します。

「これから、みんなで協力して、ふるさとの特産品を発掘して、東京ドームで5万人大会をします。

その前に、来年、4月21日火曜日 <地球に感謝、ふるさとに感謝>のイベントを計画しています。

是非みなさんのご協力を、お願いいたします。」

「何を、すれば良いのですか?」

「年が明けたら、桜島で、第二回目の打ち合わせ会を行いますので、お友達に声をかけておいて下さい。」

「分かりました。」

「よろしくお願いします。」

2009年の年が明けました。

1月15日に桜島ホテルで、第二回目の打ち合わせ会を行いました。

28人集まっていただきました。

大隅半島の方からも、特産品を販売したいと、マンゴー農家の方、ビワの缶詰の方など、集まっていただきました。

ちょうど、前回の倍の人数でした。

そして3月に霧島の牧園、ソサエティーホテルというところで第3回目を行いました。

前回は、28人だったので、今度は、100万円ゲット作戦で行けば、56人かな、と思っていました。

なんと、出席者の方を数えてみると、うそみたい、<56人>です。

さすがに、我ながら、ビックリです。

皆さんに話しました。

「まず、私から、自己紹介をいたします。

その後、みなさんも、自己紹介をお願いいたします。」

56人が話し始めます。

みんな、訳も分からずここに来ています。と言われます。

中には、ここに来る途中の道で、知り合いと出会って、車に乗せられとここに連れて来られたという人もいます。

「今度、4月21日県民交流センターにて、イベントを行います。

内容は、地球への感謝と、特産品の発掘です。

このイベントは、将来東京ドームでのイベントへと続きます。

イベントの主旨は、<誰でも、思ったことは、必ず実現できる。>ということを、実感してもらう事です。」

そして五郎ちゃんが、話を続けます。

「必要経費は、会場代が、10万円ぐらいかかります。

それに、このイベントは、メインに<ミネハハ>さんに東京から来ていただきます。

ミネハハさんは、経費とギャラを合わせて75万円掛かります。

それに、会場専属の音響、照明担当を、MBCサンステージさんに依頼しなければいけません。
その依頼料が30万円掛かります。

他に、、経費を含めると、合計150万円くらい掛かります。

そこで、会場が、500人収容できますので、チケットを、3000円と設定したいと考えています。如何でしょう。」

「ミネハハさんの歌をこの鹿児島で生で、聞けるのなら、3000円は安いと思うは。」

「いいんじゃない。」

ということで、3000円で決まりました。

いよいよ2か月後のコンサートへと進みました。

パンフレットの作成、チケットの販売、会場の打ち合わせなど、あっという間に時間が過ぎていきます。

その間、東京へ、大阪へと、五郎ちゃんは、飛び回っていました。

いよいよ、本番まで2週間と成った時です。

なんと、500枚販売しなければならない、チケットが、70枚しか売れてません。

あの、打ち合わせ会に集まっていただいた方々が、ほとんど、一枚づつしか購入されていなかったのです。

そして、6人のスタッフがいきなりやめると言うのです。

「えっ、辞める。」

「どいいうこと?」

「このイベントの、主旨がわかりません?」

「えっ、主旨が分からないってどういうこと?」

「五郎さんの考えが全く分からないのです。」

「えっ?」

「何を考えて、この<ミネハハコンサート>をやっているのか、全く分かりません。」

「そんなぁ、これまで少なくとも半年間の準備期間があったじゃないの。ここに至って、主旨が分からないなんてどういうこと。」

「・・・・・」

「う~ん。分かった。仕方がないね。主旨が分からなければ、これ以上いても申し訳ないね。私が一人で頑張るよ。」

「すみません。・・・・」

ま、無理もないと思いました。

後2週間しかないというのに70枚しか、チケットが売れていないのですから。このまま行ったら、とんでもない赤字になってしまいます。

しかし、ここで止めるわけにはいきません。本番は目の前です。でも一人でやりきれるのか?

まず、有志の方から、鹿児島市の公共のポスター掲示板を2週間使えるようにしたからと連絡を頂いていたので、まず今夜、ポスター貼りです。

一人で、暗闇の中を歩いて、鹿児島駅の上町から、電車通り沿いを鴨池のダイエーと中央駅まで、50ヶ所貼らなければいけません。

その日は、数年来のドカ灰が降りました。前方もあまり見えません。

本当に泣きたくなります。

ミネハハのマネージャーに電話して事情を話しました。

「K さん、スタッフのみんなが辞めてしまったんですけど、当日は、音響とか証明の進行は大丈夫でしょうか?」

「あっ、大丈夫よ、会場専属のMBCサンステージさんに全て打ち合わせが済み、任してあるので心配ないわよ。」

「そうですか、でも何でここに来てこんな苦労をするんでしょう?」

「五郎さん。」

「はい。」

「それは、神様のお試しよ。人間、事をなす時に必ず神様のお試しがあるのよ。

五郎さんなら大丈夫よ、貴方ならそのお試しを必ず乗り越えられるわ。頑張って。」

「有難うございます。そうですか。お試しですか。そうとなれば、何としても頑張ります。」

ポスターを張り終えてから、その夜、準備委員リーダーの N 君のところに行きました。

「N君、準備委員のみんなが、スタッフをやめるというけど、君も一緒ね。」

「はいそうです。」

「分かった。じゃ、あとの430枚のチケットは、僕が何とかするので申し訳ないが、当日だけ協力してくれないかね。」

「分かりました。」

その帰りしな、

<このイベントは、絶対に成功してみせる、そして、今後何かをやる時は、絶対に人には、頼らない。>

<チケット売りは、お金を自分で集金するシステムにしない。>

<東京ドームは、プロ歌手などお金を払ってまで人集めをするような事はしない。>

<もし、この世に神様がいて、この五郎ちゃんを試してるのだとしたら、絶対にその神様には負けない>

と、心に誓いました。

しかし、半年で70枚しか売れなかったチケットを、五郎ちゃん、後2週間でどのようにして430枚販売するのでしょう。・・・・・

つづく。
  五郎ちゃん物語。第183話

五郎ちゃん長野県から東京に向かいました。

東京でも、沢山のお客さんに会いました。

北海道に行ってから、2週間ぐらい経過していました。

五郎ちゃんは、今回の全国巡回の旅には、もう一つ目的がありました。

それは、東京ドームの前に鹿児島で500人イベントを企画していました。

それは、ふるさととは、自分の出身地だけではありません。

人間のふるさとは、地球でもあります。

自分たち地元のふるさとと共に、地球への感謝を込めて、ふるさと感謝イベントを企画していたのです。

その時にミネハハという人が「地球有難う」というCDを出されていました。

その方に鹿児島県民交流センターで歌ってもらい、あわせて鹿児島の特産品の発掘を計画していたのです。

その為、仙台に行った折にミネハハさんに出演依頼をしたのです。

そして、そのミネハハさんが大阪でもコンサートをするということで、その足で、大阪まで行きました。

沢山の人たちが集まっておられました。

その時、司会をされていたのは、その夜の晩餐会でお友達になって頂いた、宝塚ハチミツを作っておられる、H さんです。

その後、皆さんと一緒に京都のお寺巡りをしました。

すっかりミネハハさんと仲良くなりました。

2009年、鹿児島に来ていただき一緒にコンサートをしていただく事が決まりました。

その後、五郎ちゃんは、沖縄に飛びました。

沖縄でも、五郎ちゃん会員を作って行きました。

五郎ちゃんは、奥州仙台で武藤順九という、イタリアで活動される、彫刻家の方と知り合いになっていました。

イタリアから電話がありました。

「五郎ちゃん、六本木ヒルズで<風の環>のパーティーをするので来ない。」

と誘われました。

「行きます。」

早速、東京に行きました。

そこには、ミネハハさんもおられました。。

「五郎ちゃん、仙台は、ご苦労様。」

「有難うございます。」

その隣には、湯川れい子さんがおられました。

ミネハハさんのマネージャーさんから、

「五郎さん、東京ドームをやるんだったら、湯川れい子さんに、粗相の無いようにね。」

と言われました。

湯川れい子さんに、ご挨拶をしました。

いつの日か、東京ドームで一緒に共演できれば良いなあと思っていました。

すると、湯川さんが、

「五郎さんだったかしら?」

「はい。」

「貴方、鹿児島と言ったわよね。」

「はい。」

「今度、鹿児島県知事が、串木野の冠岳の裏手に産業廃棄物処理場を造るらしいわね。」

「なんかそうらしいですね。」

「ちょっと、五郎さん、その産廃棄物処理場を何とか止めてちょうだいよ。」

「えっ?」

「あんなすばらしい霊峰山のところに何を考えているのかしら。作るんだったら、川内の原子力を止めて、その敷地内に作って欲しいわ。」

「分かりました。」

「何か、五郎さんは、東京ドームをみんなで借りてイベントを企画してるらしいわね。」

「はい。」

「そんな、大それたことを企画する人は珍しいは。頑張んなさいよ。応援するわ。」

「有難うございます。」

「すみません。写真を撮らしてもらって宜しいでしょうか?」

「あんた、本当に違っているわ。私に写真を取らして欲しいなんて普通の人は、言えないわよ。」

「すみません。粗相がないように、ミネハハさんのマネージャーさんから言われていたのですけど。全く常識が無くてすみません。」

「はっ、はっ、はっ、(笑い)。あんた正直で面白いわね。その正直さに免じて写真を撮らせて上げるは。」

「有難うございます。それともう一つお願いがあります。」

「なあに。」

「厚かましくて申し訳ないのですが、名刺を一枚頂けないでしょうか?」

「いいわよ。」

「有難うございます。」

写真を撮らせていただき、名刺も頂きました。

本当に素敵な虹の架かった名刺でした。

大それた計画を立てて行動していると、色々な方とご縁が出来るもんだなあ。と思いました。

鹿児島に帰り、「ふるさと、地球感謝コンサート」の段取りに入りました。

会場は、鹿児島県民交流センター、500人コンサート会場。2009年5月に決めました。

是非、東京ドームへと繋ぎたいのですが、なかなか世の中は、そう上手くは行きません。

さあ、県民交流センターでの500人コンサートどうなるのでしょう。

・・・・つづく。
五郎ちゃん物語。第182話

「五郎さんの企画を、今度、我が東京ドームの自主企画として使わして貰いたいのですが。」

「えっ、自主企画?」

「はい、五郎さんは、そのまま計画を続けて頂いてよろしいのですが。もしかすると五郎さんよりも先に東京ドームで<全国うまいもん大会>をやることになるかもしれないのです。」

「そうですか。」

それは、これから企画されるものでした。開催は、5年後ぐらいになるのだそうです。

全国の市町村へ声をかけ、全国のうまいもの大会をするというものでした。

その名も

「ふるさと祭り東京ドーム」

ということでした。

「分かりました。私の方も頑張っていますが、どうしても来年、2006年には出来そうもありません。

何としてでも実行するつもりですが、ちなみに東京ドームさんは、何月になさるおつもりですか?」

「はい、私どもといたしましては、1月に行う予定です。」

「なるほど、となると五郎ちゃんの東京ドームふるさと特産品大会は、11月の予定ですから、かぶらないので良いのではないですかね。」

「はい、大丈夫と思います。」

「分かりました、5年後ということですが、どうぞお互いに日本の元気のために頑張りましょう。」

「それでは、私どもも<全国ふるさと祭り>を企画実行していきます。よろしくお願いいたします。」

「分かりました。」

なるほど、東京ドームも自主企画でやるのか。

こちらも頑張らないといけないな。

結局、この時点で2006年の開催を延長することとなりました。

その為にも、これから五郎ちゃんは、やるべきことをしっかりとやって行かなくてはいけません。

まず、ホームページは曲がりなりにでも出来るようになりました。次はネットショッピングです。

これは、E ショッピングというのがありました。

有料です。このサイトに認可されると、JCB,VISA,、MasterCad、等のショッピングカードでお客様の買い物ができるようになります。

しかし、クレジットカードの認定を受けるのに、その時代は非常に難しかったのです。ネットショッピングを運営している、実績と信用が必要だったです。

それにもまして、最強の方法は、<コンビニ払い>です。

これからの時代は、コンビニ払いの出来る会社になったものがこの時代を制すると思いました。

しかし、この時代。、<コンビニ払い>用紙を作れるのは、電気、ガス、水道、などいわゆる公共料金です

毎月の牛乳宅配とか、新聞代などを、コンビニ払いが出来るようになんて誰も考えません。

ふるさとの特産品は、<クロネコ宅配代引き払い>が普通です。

公共料金みたいにコンビニ払いが出来ると、まったくもって集金が楽になるのです。

なぜなら、東京ドームの入場券すら、コンビニ払いが出来るからです。

ましてや、学校の給食費、町内会費、コンサート会費、などありとあらゆる集金が可能になるのです。

しかし、そのようになるためには、まずネットショッピングの立ち上げ、少なくとも1年間の実績を作らなくては、クレジット会社との契約までたどり着けません。

そこで、五郎ちゃんは、考えました。

「商工会議所に行こう。」 そしてネットショッピングのノウハウを教えて貰おうと。

会費を払い、新規事業開発セミナーに出ました。

しかし、商工会議所からの依頼を受けてコンサルをする人が、どの人もおじいちゃん達なのです。昔の時代の会社を卒業した人たちなのです。

誰も、新しい時代のネットショッピングを教えられる人がいないのです。

次に鹿児島市役所のソーホーという IT 新規事業家の人たちの集まるところに間借りしました。

しかしそこは、自分たちでネットショッピングを立ち上げた人や、ネットショッピングをやってる人たち向けの、デザインの下請けをする人たちばかりです。

こんなおじさんに、ネットショッピングの作り方を教えてくれる人は、誰もいません。

毎日女房とそばの宅配をしているうちに、2007年になっていました。

このままでは、先が見えてきません。思い切って女房と離れて店を持つことにしました。

自分の店を持ち、本格的にパソコンに取り組むことにしました。

携帯を、パソコンに繋いで操作が出来る時代になっていました。

今なら、無料のWj‐fi です。しかし、2007年は、携帯とパソコンをつないでホームページ作成をしたところ、なんネット使用料が7万円になっていました。

いよいよ、やばいです。何とか、突破口を探さなければいけません。

2007年、11月30日、思い切って全国へ飛び出しました。北海道から沖縄までの<五郎ちゃん会員募集>の旅です。

まず、札幌に行きました。

100人ぐらいの人に出会いました。北は、稚内まで行きました。

ずーっと雪でした。どこに行っても雪でした。

次に青函トンネルをくぐって奥州仙台に行きました。

伊達正宗の像がありました。また100人ぐらいの方に会っていきました。

次は、長野県に行きました。すべて初めての場所ばっかりです。

皆さんに、ふるさと特産品大会の事を伝えて行きました。

「いち、にっ、さん、し、ご、さんしがなくても、五郎ちゃん。

鹿児島から来ました。五郎と申します。今度、東京ドームを借りて<ふるさと特産品大会>をしようと思います。

どうぞ五郎ちゃん会員になってください。」

と皆さんに言いました。

「賛同される方は、この用紙に名前と住所、電話番号を書いてください。後から<五郎ちゃんふるさと情報新聞>を送ります。」

「それで、どうなるの?」

「はい、五郎ちゃん会員を、5万人募ります。」

「五万人?」

「はい、そして、その東京ドームで自分の特産品を1万円で出店したいという人を、1800人募りたいと思います。」

「今、何かいるの。」

「いえ、、今は、広報活動中ですので、何もいりません。」

「ふ~ん」

「今後は、ホームページの、<ふるさと元気市場>を、見てください。」

「良くわからないけど、名前を書けば良いのね。」

「はい、そうです。」

皆さん、訳も分からないのに、次々と書いて下さいました。

さあ、五郎ちゃん長野県から、どこに向かうのでしょう。

・・・・・つづく