やっぱり父は私を自分のやり方に従わせたいだけだった。
社会が厳しいのでも私が無知なのでもなく、
甘えでも非常識なのでもなんでもない。
ただ自分の意見を通し、少しでも満足するために
不機嫌を利用して私を思う通りに動かしたいだけだった。
我儘で身勝手な自分を自覚することもなく、
良い行いをしているように見せかけて
自分の思い通りになるよう周りを立場と圧でねじ伏せているだけだった。
自分の足で踏み出したからこそ分かる。
父に本当の権威など存在しない。
お金や時間への執着や不安や焦りを
ただ解消するために他人を利用していただけなのだ。
こんなにも卑しい人間だったのだな、と思う。
頼んでもいないことを勝手にやって、
嫌がられたら不機嫌を撒き散らす。
相手ありきだということを理解せず
自分の都合しか頭にない人に、
一体誰が本当の信頼と好意を寄せてくれると言うのだろう。
他人にもそういう態度を取って従えて
己の威光だと履き違えていたようだけど、
化けの皮が剥がれた今、私に残っているのは
ただこれまで脅かされ続けて来た恐怖と悲しみだけだ。
あとは心に深く残るトラウマと
勝手を許しているこの現状を解消して
人生を取り戻すことだけだ。
難しいけれど、シンプルな答え。
色々なモノを犠牲にして、
ようやくここまで辿り着いた。