私の周りにはたくさんの高みを目指す系女子がいる。
わけのわからない港区おじさんと高級すし店や会員制バーでデートしたり、六本木のタワーマンションのパーティにいったり、東京湾でプライベートクルーズでワインパーティをしたりと、日々たくさんの
自慢(と彼女たちは思っている)を耳にする。
1人の友人Kは、29歳。地方の出身だが大学をでてからもう7年ちかく東京に住んでいるが、
東京に出てきてからはずっと彼氏がいない。
「あー私男運悪いんだよね。若くてまともな彼氏がほしいなあ~」
Kは、東京に来てから目に入るすべてのキラキラとしたものに魅了され、
完全に人間が変わってしまった。
その例として、飲み会や紹介で知り合った男性のことを友人の私たちに説明をする際、まず年齢や
性格よりも先に、職業と会社名、また住んでいる場所、所有している車などを一番に話してくるようになった。男性をステータスでしか見ていない。
内面が伝わらない。彼といて楽しいのか、ほっとするのか。気が合うのか。
耳に入ってくるのは、
「西麻布のすごい高いレストランに連れて行ってもらったんだー!トリュフ目の前で削ってもらえるようなところー」「六本木ヒルズのレジデンスにすんでるんだってー」「政治家の○○さんや俳優の○○さんとも知り合いでご飯とかいってるんだってー」
それを興奮気味に語ってくるのだからどうリアクションを返していいのかわからない。
「で、その人はいい人なの?気は合いそう?」
ときくと、もう欲しいオモチャはこれしかない!と決めた子供のようなまなざしで
「いい人!やさしいよ!」と簡単な答えしか返ってこない。
しまいには「年齢的にも悪くないしー、背は低めだけどなんでもいうこと聞いてくれそうだしー」
と付き合った時のことまで考える始末。
おいおい。そして話をそのまま進めていくと毎回彼女が陥る定番パターンが待っていたのであった。