POISON PEACH

POISON PEACH

私の中で繰り広げられる

V6兄さんの妄想を
勝手ながら文字にさせていただく
完全なる自己満ブログです


文才はありませんが、よかったら覗いてやってください…ヽ(・∀・)ノ

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『第2話 想いのカケラ』












「、、もう大丈夫だよ。この辺で…」




「だめ」









さっきから何度となく繰り返しているこのやりとり。



家の前まで送るといって訊かない彼に、相変わらず腕を引かれたまま歩く。






「…なんか久しぶりだ、この感じ」






「、、、え?」




「よくこうやって、俺が腕を引いてたよね



美穂が隣歩きたがらないから無理矢理」







クスクスと肩を揺らす背中をみても、どんな顔をしているのかわからなくて



ただ腕を引かれるまま歩いた。






「っ…それは」



「バレたら困る、からでしょ?」







…それはいまでもそうなんだけど




とは言えず、黙り込む。







准くんはやっぱりちっとも変わってない。









意地悪なとこも、強引なとこも



私の心を、いとも簡単にかっさらってしまうとこも…。






でも、別れてからずっと決めてたんだ。





もう、好きにならないって。



まっさらな状態で
いつか久しぶりって言うんだって。







「も…本当に大丈夫だから!」




力を入れて腕を抜くと、准くんの腕が宙に浮いたまま止まった。






振り返った彼は、少しさみしそうな顔をしてこっちを見つめる。





「…付き合ってるわけじゃないんだから、こんなことしないで」



「……、、、」





ふと、目を伏せて
何かを考えるように、腕を組んだ。





「、、こんな時まで俺に気を遣うの?」




「そうじゃなくて…」







さみしそうに笑う准くんと視線が絡まって




いやだ



この顔で私を見ないで欲しい




そう思う。









別れる前、最後にみたあの顔を思い出すから、、、。





「…美穂」




「や、、っ…それも、やめて」








そんな風に切なく美穂って呼ばないで。









「…どうして?」




「私も、、、准くんって呼ばない





もう、会わないの…決めたでしょ、別れた時に」









もう会わない。



もう、好きにならないの。






「…嫌い?」










嫌いなわけない。




あの時からずっと、時は止まったまま。



私の本当に大好きな人は
准くんのままずっと止まってる。






でも、もしいま好きになっても
また辛いだけ。




付き合えるともおもわないし



しんどいだけ。






あの頃以上に釣り合わないだけ…。








「…もう好きじゃない」




だから…と続けようとしたら




彼に、、准くんに下から覗き込むように見つめあげられる。





「嘘つくとき、全然目みないよね



…美穂のクセ変わってない」





「な、、っ…」




好きじゃない。





…ように振舞ってるの?私、、。




そんな風に、わかってるよって顔して言われると



どうしたらいいかわからなくなる。




「…っ、帰る」





「あ、」


美穂、と私を呼ぶ彼を無視して
全速力で駆け出した。






エントランスに入って、エレベーターに乗り込んで



自分の心臓の速さと



鏡に映る自分の真っ赤な顔に気付く。





「…忘れなきゃ、、、」





そう自分に言い聞かせて



震える指で、ドアに鍵を差し込んだ。










そこからどうやって過ごしたのか、朧げなまま朝を迎えて出社して


記憶のない真由美から質問攻めにあって




お昼休みに至る。







「橘!」



「はい!」






麻木さんの呼ぶ声がガンガンと響いて



ファイルを片手に駆け寄る。







「あのね、今度あるアイドルの連載をやることになって…企画から全部橘に任せようと思ってるの」




「…私ですか?」




そう、と頷いて資料を手渡される。





そこには





『ジャニーズ連載 第三弾


V6の素顔に迫る!』





「…V6⁈」




「、、、あれ、嫌いだった?」








嫌い、、ではないですけど



昨日の今日で、なんて偶然なんだ。





とは言えず…。








「、、わかりました、頑張ります!」











「とは言ったものの、、あぁ~これインタビューはいかなくていいんだよね、、」




デスクで渡された資料と睨めっこしながら
小さく独り言をつぶやく。



人件費削減のため、取材の人と同行していくと書いてある記載をみて



わずかな希望も打ち砕かれ、途方に暮れる。







「どうしよう、、…」








ーーーそして、取材当日。




スーツ姿で現場に向かうと、待ち合わせ場所にいた取材の方は



フォーマルなワンピースを着ていた。





(それ、どっちかっていうと、、結婚式のお呼ばれだよ)



取材にふさわしいとはとても言えない格好に若干驚きながら、その場所に向かう。




「編集部の方なんですよね!じゃぁ、ジャニーズとか俳優にたくさん会えるじゃないですか~いいなぁ」




「、、そうでもないですよ」




またまたぁ~と、にこやかに笑う彼女をみて



この人がこの仕事についた訳を自分なりに解釈してしまう。



(、、、だめだ、考えるな)






「ここですよ!」




はた、と見上げる高いビルを指差して颯爽と中に入っていく。




この人は今仕事をしていると言うよりも
アイドルに会えることしか考えていない。




…そりゃぁ、そうか。




仕方ないものなのか。






階段を上がって、楽屋の横に貼られた紙に



『V6 インタビュー室』



と書いてあった。




ーーーコンコン。



「「失礼します」」




はい、と中の声が二重に聞こえて



彼女がドアを開けた。







(…ウソでしょ)




そこにいたのは




三宅健さんと、、、岡田さん。







インタビューをしている彼女の横で、ひたすらメモを取る私。




彼女は、ファンなんです‼︎と先ほどよりオクターブほど高い声を出して


握手とサインをもらっていた。





三宅さんが、よろしく‼︎と手を差し出してくれたので


おずおずと握り返すと、その後ろで彼が口角をあげるのが見えた。



パッと一瞬視線が重なったのが見えたのか


ニコニコした三宅さんが、彼を引き寄せて言った。






「ね、うちの岡田かっこいいでしょ?」




「え…」





返事に迷っている私の横で



質問されていない彼女が、はい!と大きく答えていた。




「私、すっごいタイプなんですよ~…どんな女性が好きなんですか?」



そういって距離を詰めながら、猫なで声で彼に話しかけている。




彼は、困ってるようなそぶりを見せて
はぐらかして椅子に座った。







そのうち、電話が来たといって部屋を出た彼女をのぞいた3人だけの部屋になって



沈黙が訪れた。










「、、、橘さん?」








「…っはい」




上ずった声が響いて
三宅さんがおもしろそうにこっちをみた。






「美穂ちゃん緊張してる~!」




「してないです…っ」






したり顔で笑う彼と目があって
かぁっと顔が熱くなる。




「可愛いね~美穂ちゃん




ねぇ、彼氏とかいないの?」




「へっ…」






興味津々な無邪気な顔で寄せる三宅さん。




その横で、腕を組みながら
こっちをただ見ている、、、准くん。




「…いないですよ」






そう、小さく答えるのが精一杯だった。




「え~ホントに?こんな可愛い子、ほっとかないでしょ!」




ねぇ?と横を向いて、同意を求めるように
彼を見やる。




「、、、ほっとけない」







(…、、、え?)





力のこもった、視線を向けられて


そのまま時間が止まったように感じた。










いつ、彼女が戻ってきたのか定かではないけれど



気付けば取材の時間はとっくに終わっていた。





彼女が連絡先を聞こうとしていたのはわかったけど



二人とも、またはぐらかすようにかわしていた。







私は、そのあとに寄る場所があるからと
彼女と部屋の外で別れた。





そのままトイレにでもいこうかな…と、歩いていると



ガチャ…とドアが開いた。








「美穂」




「…、、、っ」







少し低い、甘い声が名前をよんで



それが誰だか見ないでもわかってしまって






「…美穂?」





「だから、、っ」




呼ばないで、と振りかえると
私服に着替えた准くんがそこにいた。







「…携帯かして?」





「え?、、なんで」




言い終わる前に、手の中の携帯が抜き取られて


准くんが操作する。





「ちょっ、、なにするの」




かえして、と手を伸ばしても
ひょいとよけられる。





「もう、、ねぇ、准く……」




そこまでいって、はたと気付く。






美穂って呼ばないでっていってるのに



私は准くんとよんでることに。







「…まだそうよんでくれてたんだ」




ん、はい、と携帯を手渡して
少しご機嫌な彼は、そのまま踵をかえした。






「、、、待ってるから




連絡してね?」





「え?」




じゃあ、おやすみ、と言い残して


そのまま帰ってしまう准くん。







携帯には




『岡田 准一』とかかれた新しい連絡先が追加されていて




准くんのしたいことがわからなくて




ただ、戸惑うことしかできなかった。







このまま、身を委ねていいのかな。





彼が、なんのために私に絡んでくるのかはわからない。




でもこのままそばにいれば



散らばったままの小さな想いのカケラが






結晶になって



私の中で弾けてしまいそうで。




すごく、怖い。






このまま彼に溺れてしまうことがすごく怖くて



大人になった彼の笑顔が目に焼き付いて離れないまま



ただ呆然と立ち尽くしていた、、、。










あーやばい、これ長いな笑