見出し画像おととしの暮れ、実父が心原性脳塞栓症で倒れました。
長嶋茂雄さんと同じ病気です。

当時81歳だった父は、大農家の長男として生まれ、
それはそれは働き者で、穏やかで、
自分のことより周囲の困りごとを先に手助けするような人でした。

そんな父が突然、要介護状態に。
「高次脳機能障害」という、
行動や日常生活のいろんな場面で手助けが必要な状態になってしまいました。

さあどうする——。

わたしは訪問看護師として長年働いています。
その経験があるから、当時は迷いなく、
「自宅で介護する」と決めていました。

入院中、毎日父の顔を見に行きました。
ベッドの横で話しかけて、ちょっかいを出して、
笑わせて帰るのがお決まりでした。

でも、もしかしたら——
笑わせてもらっていたのは、わたしのほうだったのかもしれません。

リハビリの毎日は奇跡の積み重ねでした。

何とか歩けるようになり、
何とか普通食を食べられるようになり、
少しずつ、少しずつ、父の“日常”が戻っていく。

そのたびに胸がいっぱいになって、
リハビリの先生方には感謝しかありませんでした。

そしてついに、退院の日がやってきました。

穏やかに見える日々の裏で、
“これからどうしよう”という不安が静かに揺れていました。

母は股関節の術後で障害があり、
実家は畜産業で毎日動き続けていて、
わたしには自分の仕事がある。

それでも、あのときの父の笑顔を思い出すと、
“やろう。できるところまでやろう”と、
心がそっと前を向いていったのです。

これは、わたしと家族の介護の物語。
少しずつ綴っていこうと思います。
誰かの心が、ほんの少しでも軽くなりますように。

📘 シリーズ一覧(随時更新)

・第1話:父が倒れた日から、わたしの物語が始まった
👉 https://note.com/rich_eagle6553/n/ndbd95c7171fa

・第2話:やろうと決めた介護の現実
👉 公開予定

・第3話:少しずつ見えてくる光
👉 公開予定

・第4話:母の入院──崩れていく日常の中で
👉 公開予定

・第5話:母の入院中に見えた家族の力
👉 公開予定

・第6話:母退院──家で看取る覚悟
👉 公開予定

・第7話:日常の中の小さな幸せ
👉 公開予定

・第8話:父の小さな奇跡
👉 公開予定

・第9話:家族の絆が深まる瞬間
👉 公開予定

・第10話:予期せぬ出来事とその対応
👉 公開予定

・第11話:介護の日々に見つけた喜び
👉 公開予定

・第12話(最終話):家族と過ごす時間の大切さ
👉 公開予定