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無駄な経験とは思わない
不要な感情だとも思わない
どう生きても付きまとうものだとわかっているから
過去は取り返せない
過去は消えない
過去は変えることができないから
だからその一瞬が、相手が
かけがえのないものだと改めて実感することが出来る
繰り返さないように心がけることこと
今は先を見据えて懸命に生きること
それが何よりの償い
笑えることは幸せだと思う
もちろん笑いたくなくても笑わなければいけない時も多々ある
それは自分のためだったり他人のためだったり
笑うために笑う行為を繰り返してたら
本当に笑うことを忘れる
最近漸くちゃんと笑えるようになってきたと自分でもわかってたのに
また振り出しに戻ってしまった
今塞がなければ一生癒えることのない傷を抱えなければいけなくなる
何年経っても深い傷口を開けたまま、だらだらと膿を流し続ける傷
この傷の痛みを知ってる以上、同じ目には絶対に合わせない
今なら傷跡が残るだけで済む
21歳
皮肉にもなんで同じ年齢でこんな傷を負わなきゃいけないの？
あの日以降、新たに出会った他人を信じることは一切ない
それは4年経った今でも変わらない
変えれない
信じれない
自分可愛さでも何でもいい
未だにギリギリの均衡を保つことで精いっぱい
この均衡は些細なことで崩れてしまうことをわかっているから
こうなってしまってからは全てが遅いことをわかっているから
時間とともに癒えてきてると思ってたのに
一瞬で、パックリと傷口をあけていることに気づかされてしまう
そして、その傷口は癒えるどことか以前にも増して深いことに気づかされてしまう
だからせめて最後の時まで守りたい
もう少し同じ時間を共にできると思っていたのに
私に残された時間の方が思いのほか短いみたい
残された時間がそう長くないことがわかってしまった以上
悠長なことは言ってられないんだ
あの時、多少の苛立ちから勢いで言った言葉
その言葉が今と今後の支えとなっているのならば
夢物語ではなく私が実現させてみせる
守って見せるから
今だから少しだけ気持ちが分かるかもしれない
自分の手で守るということの意味を初めて理解した気がする
5年間その細い背中で一体どれだけのものを守ってきたの？
・・・皮肉にも共に残された時間は僅か
날개 잃은 천사