旦那の剪定、何の気なしにそっと落ちた枝をゴミ置き場にもっていく。
戻ってきたら、旦那こっちを見据えてる。
怒ってない旦那を久しぶりに見た。
穏やかな顔、だけどなんだか怖い。
「今回は、生活費払えるけどさ。
俺、このままだとあの会社やめさせられるから。
そうなったらあんたのせいだから。
生活費払えなくなるから。
自業自得だよな。
…だからさっさと離婚して、扶養手当とかもらっておけばよかったのに。」
…穏やかなわけじゃないんだな。
自暴自棄ってやつか。
そっか、ついに会社も旦那を責め始めたってことか。
都合悪い事はなんでも離婚に応じない私のせいってことか。
「資格もあるし、あなたならすぐに次見つけられるよ。
いままでだってそうだったじゃん」
なんだろう。本気で力づけようとしての言葉なんかではなく。
プライドを傷つけないように。
おだてて、持ち上げて、こっちをおいそれと見捨てたりできないように。
古本屋でいっぱい買いあさった「相手を動かすコツ」的な本たちが役に立つときがきた。
ケビン、(注:本の作者)私頑張るわ。