三月一日公開の「映画ドラえもん のび太の月面探査記」を公開日に見てきました!

 

 

これがとても素晴らしく、昨年の「宝島」に匹敵するほどの名作だと感じたので、こうしてブログで紹介させていただきます。

(ここでは詳しい紹介は省略させていただきますが、宝島もまた名作であり、家族愛を根底に描かれる壮大なストーリーは一見の価値アリです)

 

 

あらすじ

 

月面げつめん探査たんさとらえたしろかげだいニュースに。のびはそれを「つきのウサギだ!」と主張しゅちょうするが、みんなからわらわれてしまう…。そこでドラえもんのひみつ道具どうぐ異説いせつクラブメンバーズバッジ>を使つかってつき裏側うらがわにウサギ王国おうこくつくることに。

そんなある不思議ふしぎ少年しょうねん・ルカが転校てんこうしてきて、のびたちと一緒いっしょにウサギ王国おうこくくことに。そこでのび偶然ぐうぜんエスパルという不思議ふしぎちからったどもたちと出会であう。

すっかりなかくなったドラえもんたちとエスパルのまえなぞ宇宙船うちゅうせんあらわれる。エスパルはみんなとらえられ、ドラえもんたちをたすけるためにルカもつかまってしまう!

はたしてのびたちは
ルカをたすけることができるのか!?

(以上、公式サイトより引用)

 

※本記事の内容はあくまで個人的な感想です。また、本記事の内容が事実と異なる場合もいかなる責任も負いかねます。

 

 

 

さて、この月面探査記という映画ですが、言ってしまえば子供向けではありません!

 

正確に言うと、子供向け映画の域をとうに超えています。

近年のドラえもんの映画は大体が子供向けと見くびることのできないクオリティなのですが、今回もその例に漏れず大人でも、むしろ大人こそ十二分に楽しめるものとなっています。

もちろん子供も見るため様々な配慮はなされています。

演出においてトラウマになるようなものや残酷なシーンはもちろんありませんし、展開自体はとても明快でわかりやすいものでした。

しかし子供のために内容で妥協するようなことはなく、予想のできる展開もその圧倒的な演出と素晴らしい脚本で期待をはるかに超えてくれる。予想は裏切らないが期待はいい意味で裏切ってくれる、そんな作品でした。

おそらく、(明確な根拠はないのですが)制作側は子供向けとしてでなく、子供も(当然大人も)楽しめる作品を目指したのではないでしょうか。

そうだとすれば、その意図は見事に実現されています。

 

単なる子供向け映画ではないということをわかっていただけていたら幸いです。

 

 

 

映画について

 

それでは、本作についてよかった点・感心した点を箇条書きで簡単にではありますが紹介したいと思います。

 

〇作画・演出が素晴らしい

 

作画崩壊だなんだと騒がれることの多い昨今ですが、本作は安定して素晴らしい作画とモーション・エフェクトの光る作品でした。

また、メカ描写が非常にかっこよくデザインにも工夫が凝らしてあって子供心がくすぐられたり、背景にも過去作の要素が隠してあったりと視覚的にも楽しい作品となっています。

 

 

〇世界観が面白い

 

月がタイトルにもなっている通り、作中にはそれに関連したエッセンスがたくさん詰め込まれています。

たとえば、月のウサギ王国にはニンジンや餅、竹などの要素が見られ、そのほかにもかぐや姫や平安時代を思わせる言葉が出たりと、テーマを上手に活かした世界観は関連知識があればニヤリとしてしまうことうけあいです。

 

 

〇景色が美しい

 

作画の話と重なる部分もあるのですが、地球や月、宇宙にウサギ王国まで、作中の様々な舞台が美しく感動します。

世界観に一層の深みを与え、まるで自分も冒険しているように感じるほど引き込まれる美しい景色がとても魅力的でした。

 

 

〇見事な脚本

 

辻村深月さんの脚本が素晴らしい!

様々なテーマが複雑に入り混じる本作をわかりやすく、それでいて単純でない濃厚なものにする手腕には舌を巻きます。

そのうえ、ドラえもんやのび太といったいつものキャラクターから、ルカなどの本作のキャラクターまで、一人一人が生き生きと人間らしく描かれておりその息遣いすら聞こえてくるようでした。

ネタバレになるので詳しくは書けませんが、スネ夫の描写には本当に感心させられました。

また、序盤の何気ないシーンが終盤でオチへとつながっていく一連のストーリーの完成度には脱帽です。

本当に素晴らしい脚本をありがとうと何度も言いたいです。

 

 

〇考えさせられる深いテーマ

 

本作で描かれたのは、愛・夢・絆・未来・可能性…

ほかにもたくさんの思いが込められているのがわかり、ここですべてを伝えるのは到底不可能でしょう。

友情という力の、絆の強さのすばらしさがわかる映画です。

人間の想像力・創造力は無限の可能性を秘めていて、それが輝かしい未来を拓くこともあれば、世界を滅ぼしてしまうことさえある。

世界は綺麗ごとばかりではないけどそれでも諦めないことの大切さ、人の心の強さや偉大さ、様々なことを教えてくれる作品でした。

見る人によって感じ方も変わるでしょうが、色々なことを感じ考える良いきっかけとなることは間違いありません。

ぜひご自分の目で見て味わってみてください。

 

 

〇ルナちゃんがかわいい(最重要事項)

 

めっちゃくちゃかわいい。画像だけじゃかわいさが伝わらないので見に行ってほしい。

本当にかわいい。かわいくてびっくりした。

 

 

 

簡単に紹介させてもらいましたが、至らぬ点ばかりで十分に伝えられてはいないと思います。

ですが、本当に素晴らしい作品なのでぜひ見に行ってみてください。

 

 

 

 

個人的な感想

 

※ここから先は映画を見て個人的に感じたことをまとまりなく書いています。

 

まず、異説クラブメンバーズバッジについて、私は一応原作(F先生の描かれたドラえもん)でのこの道具の登場回は読んだことがあるのですが、言ってしまえばその回だけでの一発ネタ。(もちろん面白いのですが)

そんな道具をこれほどまでのストーリーに昇華した制作陣の手腕には脱帽です。

この作品を作り上げたすべての人に賛辞を贈りたいです。

 

 

さて、この異説クラブメンバーズバッジというひみつ道具は、かつて異説だ、間違いだと世間に切り捨てられた考えを、夢を実現する道具です。

しかし、異説を実現するというのは本当に考えさせられるものではないでしょうか。

 

天動説地動説に代表されるように、かつての異説が今の定説になり、今の定説がかつて異説だったということは多々あります。

逆に、かつては定説だったものが今では異説とみなされ、今では異説とみなされているものがかつて定説だったこともあります。

私たちは普遍的で絶対的に正しい真実があると思いがちですが本当にそうなのでしょうか?

かつて信じた人たちの心には、そして目の前にはそんな“異説”の世界が真実として広がっていたはずです。

同様に今の私たちは、“定説”の世界が目の前に広がり正しいと思っています。

私たちが彼らの信じた定説を異説とみなすように、私たちの定説もまた彼らにとっての異説なのです。

“定説”と“異説”は単純に真実と非真実の言いかえであるとはとても思えません。

異説によってこそこの世界は作られた、そんな風に思わされました。

 

異説クラブは、そんなかつての真実を切り捨てず、実現させることができる。

それは人の想像力や信じる力を肯定する優しい世界。

人の数だけある真実すべてに可能性の光を当てることのできる夢のような世界。

F先生の描いた異説クラブの世界は、今でも、多様性の叫ばれる今だからこそ私たちの目に一層魅力的に映るのではないでしょうか。

 

 

 

最後に

 

ドラえもんという誰もが知る世界観を通じて描かれる普遍的で広大なテーマ、愛・夢・絆・未来・可能性…

私たちにいろいろなことを考えさせてくれる映画です。

忙しい毎日でもふと足を止めて、思いをはせてみるのはいかがでしょうか。

そして、そんな時には、ぜひこの映画を見てみてください。

 

駄文を長々と失礼いたしました。ここまで読んでくださったとしたら、本当にうれしい限りです。