義務教育が終わって、入学したばかりの高校に自転車を走らせる。
真新しいブレザーにネクタイを締めて
季節は4月だが重たい教科書を持っての通学も慣れてきた頃だった。

過ごしやすい季節でうとうとしそうになる授業をなんとか切り抜け、帰り支度をしていると見慣れないアドレスからメールが来ていた。

…「久しぶり。けんじだよ」…
ただそれだけのメール。
…「すみません。けんじってどこのけんじですか?」…
心当たりはあったものの、怖くてそっけなく返信する。
…「ひーちゃんと一緒のクラスやったけんじ」…
やっぱり。あのけんじ君だと確信した。
つい先日まで一緒の中学に通っていたけんじ君はイケメンで優秀なイメージしかない。
…「ひーちゃん、久しぶりに会わない?」…
いきなりの誘いに頭がクラクラするものの、即答した私がいた。

待ち合わせは隣の学区の公園にした。
少し遅れて行くと、想像あのままのけんじ君がいた。
変わらない甘い声で他愛ない話をする。
私はけんじ君の友達であるヤス君のことを聞いた。
ヤス君とは変わらず友達らしく、一緒に撮った写真を見せてくれた。うん、ヤス君かっこいい
けんじ君は私がヤス君のことを好きだと知っているから、色々教えてくれた。
しばらく話すとけんじ君は近寄ってきて、ブレザーに手をかけてきた。
私はなんのことか分からず頭の整理をしているとネクタイを取ってブラウスのボタンを外した