ガシャン!
「あーくっそ!」
「惜しいんだよなー。
もうちょっとタイミング合わせれば簡単にいけるんだけどなー。」
種目を決めた日からはや5日。
オレらは芯吾コーチの下、勝つために必死に練習に練習を重ねている。
しかし、あまり成長していない気がするのにも関わらず、もう残り一週間とちょっとしかないと思うと焦りを感じずにはいられない。
だが、今のオレに出来ることは一つ。
ただ、跳び続けること。
オレはただ黙々と、目の前に現れる高い高いバーに立ち向かって行く。
他のみんなは順調に能力を高めているように見える。
"唯一の不安材料"といっては失礼だが、最初は乗り気じゃなかったあっちゃんも順調に成長している。
そんなみんなのやる気に比例して、太陽はとどまるところを知らずどんどん元気になっていき、もうとにかく暑い。
まるで、夏にタイムスリップしたかの様な、そんな感覚にとらわれる。
「だー疲れたー!」
「そりゃあんなあっついなか運動してたら疲れるてー。」
いつものカフェでの雑談は、キツイ練習というかなり効くスパイスによって睡眠時間に姿を変えつつある。
そしてそれは、窓越しにちょうどよく射し込む最高に気持ちの良い光という素晴らしい仕上げによって快適な睡眠時間へと成り上がっていく。
今日もすでに優子が夢の中。
あっちゃんもウトウトしている。
まぁ、それほどオレ達の体育大会への思い入れが強いってことよ。
そんなことを考えながら、俺も睡魔にいざなわれる。
『おい!海いこーぜ海!』
『このメンツで行かないわけねぇだろ!テンション高すぎ!』
『そーだよ!でも楽しみだから私もテンション上がってきちゃったかも!』
『えー私泳げないんだよねー、、、』
『お前ら、
まだ私の話しが終わってないのになにはなしてんだぁぁぁー!』
『ヤバい!ゴリラが怒ったぞ!』
『ほら、このバナナお食べ!』
『てめっマジなめてんのかぁー!』
「舐めてないっす!すいまって、夢か、、、」
夢のなかのゴリラ先生の咆哮による目覚めとは、なかなか新鮮なものだ。笑
そんなことを考えながら伸びをした時、恐ろしい光景が目に飛び込む。
「おい!おきろ!やべぇぞみんな!」