三人の老人がやってきました。
「おねがいします。王に味わわせたいカクテルを作ってもらいたいのです。」
男はびっくりしながらも、わけを聞きました。
「自分たちは、サリという小さな町に住んでいます。
ですが、王が税を上げるばかりで困っているんです。
それで、あなたのことについてのうわさをきいて、
この気持ちをカクテルにして王に味わわせようと思ったのです。」
「わかりました。すぐに作りましょう。」
男はそういってカクテルを作ると、
すぐさま老人たちとその町に行って、王に会いに行きました。
「用件はなんだ。」
「はい、町の人たちはあなたがどんどん上げる税に困っているのです。」
「そんなこと知るか。」
王はいばりました。
「では、町の人たちの思いをカクテルにしたので、お飲み下さい。」
男は作ってきたカクテルを王のワイングラスに入れました。
王はそれを一口飲んでみました。
すると、王は顔をしかめて言いました。
「なんだ、この苦くてしょっぱいカクテルは!」
男は平然とした顔をして、
「わからないのですか。それは町の人たちの苦しみをにがさに、
町の人のなみだをしょっぱさに例えているのです。」
王はそれを聞いてびっくりしました。
そして、昨日見た村人たちの様子をひどくかわいそうに、
またそれを平然としながら見ていた自分をひどくなさけなく思いました。
男はうつむいてしまった王の顔を見ると、
王の気持ちを察してこう言いました。
「またやりなおせばいいのですよ、王。」
「やりなおす?」
王は少し顔を上げて言いました。
「そうです。今からでもまだ間に合いますよ。」
王は
「わかった。またがんばってみよう。」
そう言って男と握手をかわしました。
店にかえってきたそのよくじつに自分宛の荷物が届きました。
あけてみると果物と一通の手紙が入っていました。
その手紙にはいい国になったということが書いてありました。
そして、同封されていた写真を見て、
にっこりと笑みをうかべました。