セイバーメトリックスの落とし穴

お股ニキさんは野球素人ではあるが、
知識は専門家レベルであのダルビッシュがアドバイスを送るなど
プロからも意見を求められるほどの方なのである。


ツイッター界隈ではとても有名で私もフォローさせて頂いている。
外から見る野球をここまで極めた人がいるのかと驚愕する知識量。
MLB、NPBの関係者かと思うほどである。


本書ではバッティング、ピッチング、キャッチャー論、采配、球団経営など
項目ごとに分かれている。


チーム編成方法、フライボール革命、スラッター、フレーミング、バント偏重等

詳しく教えてくれるとともに野球のトレンドなるものはMLBから流れてくる所を
何度も唱えていた。


日本野球の闇は数多い点、逆にMLBではデータ分析、選手の育成が作業化しすぎて
能力の高い選手が平均的に生まれていて野球が予定調和になりつつあるという指摘。


ほんと説得力があります。
野球ファンはもちろん野球をやる人、指導者に見ていただきたい内容になっている。
野球をみる目線が少し変わったと思います。




スラッターは最高の変化球
高速カットボールのくだりをみてすぐ頭によぎったのは独立リーグで一緒だった徳中投手
球速アベレージ126でスライダー、カット、カーブ、シュートしかない投手。
06ブルズはこの時、投手のレベルは充実し一番ポテ二シャルは低い選手だったが、
ナチュラルスライダーでスラッターとはいかなくともスライダーをコントロールできる
投手だった。1番から9番まで長打を狙える兵庫打線と相性がよく、打たれているイメージ
が余り無い。もう少しフィジカルを鍛えていればもっと評価されていい選手だったのかも
知れない。


フライボール革命<バレルゾーン>
打球角度が一番大事だという事でフライを打つことが打率、ホームランの確率を
あげる事につながるという。だからボールに対して捉え方がなるべく前肘を伸ばした
所で捕らえない。少し後ろめでボールの軌道と平行で捉える。

日本では上からボールの下をなでて回転数を上げる練習をしているのをよく見かける
これは間違いで下からボールのしたを打ったほうが圧倒的に回転数がかかり遠くにとんでいく、上からたたけの弊害だ。


バントというのは奇策であってセオリーではないというのは
納得した。バントして得点圏にランナーを進めて後続がタイムリーを打つ確立と
バントをしないで長打を打って得点する確率は確かにそんなにかわらない気がする。


あと日本では右の長距離砲は育たない理由には納得した。
右打ち信行だという事、なぜ当てただけの打撃が賞賛されて引っ張りはダメみたいな風潮があるのかと疑問視していた。本当にそう思った。
私はこの日本の美徳は変わらないと思うので右打ち長距離砲の学生の方は海外でプレーして日本に逆輸入という形を提案しようと思いました。





あと面白かったのが
打順論でいい打者の間に打率の低い打者を置いてはいけないという事で
日本的二番打者はセンスがないという事。巨人でいえば坂本と岡本はくっつけないと
意味が無いとまでいってたのと。
じぐざく打線は右と左を交互に並べるというより
早打ちと待つタイプを交互に並べるというのには納得した。


投球論、監督論、キャッチャー論といろいろな事が書いてあるが
一番大事なことはゼロヒャクではなくてバランスが大事だという事
結論はどっちかに偏るものではなくてバランスが大事だという事(大事な事なので2回いいました)

最後には野球、ベースボールは進化しているが、勝利至上主義やデータ偏重で
面白みや、エンターテメント性が失われているという事。
そしてイチローが引退会見で言っていた発言。頭でやる野球じゃなくなっているという所の発言の意図を明確に示してくれているのがこの本だと思う。

イチローもお股ニキさんも同じ事を野球界に思っている事、引退と出版が同じタイミング
だった事すごいと思いました。


野球IDが低い私にはとてもいい刺激を与えてもらいました。

#野球 #お股本 #セイバーメトリックス #独立リーグ #フライボール革命