何の気なしにAEONに出かけた。
お目当てのシフォンケーキをゲットして歩いていたら、声をかけられた。
SK-IIの肌診断。
いつもの私なら断っていたなと思って、その店員さんの言う通りにしてみた。
やはり私には高額な値段。
どうしようという思いにかられた。
これから先のことを考えることもできない。
どうせ介護だし。
どうせ汗かくし。
どうせ誰も見てないし。
お化粧なんてと、そんなことを思っていたら。
店員さんから、どんな仕事されているんですか?と聞かれた。私は、正直に介護職ですと答えた。
するとその店員さんは、最近、お父さんを亡くされて、お母さんが同じことを何度も聞いてくるから、イライラするんですと話す。お父さんに何もできなかったから、お墓参りに行ってると話す、だから私は、いつ死ぬかわからないですよねと、だからその時を大切にしないとと話す。
いつの間にか、私は泣いていて、店員さんも泣いていて、不思議な時間をAEONのど真ん中で繰り広げる。
予想外に化粧水の浸透性に驚き、気持ちいいなと感じて購入してきた。
自分の肌にしっくりくる。
最近、顔を洗うくらいで何もしてこなかったから、どこか懐かしい。
1ヶ月後の肌診断、そのカードを見て複雑な気持ちになる。
昨日は、変な1日だった。
いつものように早番で、いつものように入浴介助、またかと飽き飽きしてる自分を止められない。
なんで私が、おかしいよね。
さらに追い討ちをかけるように、三回ほど入浴介助を押しつけた職員がいる。1回目は生理だから、2回目は体調悪いから、3回目は着替えを忘れたからと、そこへこの間入浴介助をしているときに、今日お腹痛くてとわざわざ言いに来る職員登場、さらに違う日に、私の名前を違う名前で呼ぶ看護士登場、その看護士が、三回ほど私に入浴介助を押しつけた職員を、頭がいいからすぐ覚えると誉める。
私は、早退した。
家に帰っても落ち着かない。
とりあえず食べて寝た。
Googleで検索すると、自殺相談の電話番号。
そうじゃない、そうじゃない、なんとか、なんとか、そんな思いにかられる。何かしないと、なんとかしないと、、。
気がつくとパパに電話していた。離婚した旦那さん。私は、泣いていて、荷物の置き場がない、ワンルームだから、私の荷物を持っていけない、と泣きじゃくっている。パパに買ってもらったピアノ、いつかピアノを習おうと思ってるのに、いつかあの素敵な靴を履こうと思ってるのにと、泣いている。
あんなに嫌だったのに、、。
楽しかったころのアルバムを見たい。あの頃にもどりたい。
ひとしきり泣いて落ち着くと、今度は、前の職場に向かっている。
懐かしさと何も変わらない管理者とケアマネに会えて嬉しくて、会いたい気持ちだけで何も持たずに訪れた私をあたたかく迎えてくれた。更には戻ってくればとあたたかい言葉までいただいた。
私は、何かできないかと考えた。
何もできない私は、プールで泳いでいた。
そうなんだ。
介護福祉士国家試験を受験して自己採点したら点数は、とれていたけれど、何もできないんだ。
まして他の施設のこと、、熱発者がいて大変な中、こんな私を迎えて普通に話をしてくれた、あの方々は、ほんとに凄いな。
私は、自分のことしか考えてない。
でもさでもさ。
凄く嬉しかったんだ。
私。