春曙の中で
まだ明け切らない春の曙僕の腕の中で君は眠る震えて泣きながら辿り着いたのは僕の腕枕僕の手を振り払って幸せを探して旅立った君桜の散るトンネルの中を振り返る事もなく走り去った花の散った桜は枯れ木のように木枯らしの中で耐え続けた太陽が微笑んで蕾が咲いてやっと花が咲いた頃春の日差しの中で君が扉を叩く思い出が桜色に染まる見つめ合った瞳からボロボロと涙がこぼれ落ちる思わず抱きしめた身体はやせて小さく震えていたうつむきながらコーヒーカップを持つ指には僕の指輪が光ってた僕の腕の中で生まれ変わろうあの桜のようにまた花を咲かそうあの時追いかけれなかったあの時の僕はもういないきつく抱きしめるもう離さないようにもう離れないように