デバートに諸国銘菓のコーナーはまるでお菓子の宝箱のようです。

岐阜県中津川の創業元治元年の老舗、川上屋の栗菓子「さゝめさゝ栗」は池袋西武百貨店で見つけました。

趣のある包装をそっとはがすと、すだれがけの風流な包み。竹皮の紐で結ばれています。



すだれをとると、竹皮の包みが現れました。

栗きんとんが羊羹地にくるまれています。
まるで暗闇にぽっかりと浮かぶ満月のようです。

栗きんとんは特産の美濃路から木曽路にかけて採れる栗と、国内産の栗を荒っぽく砕いて餡に焚き上げているそうで、「さゝめさゝ栗」はその餡を羊羹地でくるみ、更に竹皮で包んで蒸し上げて作られているとのこと。

きんとんも羊羹も素材の味を生かす自然な甘みで、口に含むと栗の味にそっと寄り添うような小豆の味、そして時々ほのかな竹皮の香りを感じます。

秋の夜空、いがに守られた栗が実る少し寂しい秋の山など、自然の風景が感じられる侘び寂びのある菓子です。


サーチ 御菓子処 川上屋