いつも読んでいただいて感謝します。

子どもたちが
まだ幼かった頃
眠りにつく時はいつも
茶色いクマの
ぬいぐるみが一緒で
黒猫がプリントされたタオル
を握りしめていました。


何度も読んだ絵本は
ふわふわのウサギや
緑のワニが出てきて…
そうそう
『  三匹のクマ  』や
『  カラスのパン屋さん  』のお話が
大好きでした。


子どもたちの周りには
いつも愉快な動物が溢れていて

ぬいぐるみや
擬人化した動物の絵本は

人が住む地球には
動物がいるよ。
色んな動物が暮らしているよ。

そう教えられて
大きくなるのに…



いつの間にか
現実の世界のクマは
【   怖くて⠀】【⠀厄介なもの  】
となり

『  長靴をはいた猫  』の中では
猫は素晴らしい知恵者で
人を助けて幸せにするのに

野良猫は
【⠀汚くて人の迷惑  】
と眉をひそめる人が多くなるのです。


               目を閉じて何も見えず
               哀しくて目を開ければ

「  昴  」を歌った
谷村新司さんは
小さな時は
目を閉じていても
色んなものが見えたけれど

大人になるにつれて何も見えなくなる…
そう話しています。


子どもの頃
空想の世界で
色んな動物と話し
遊ぶ経験を
大人になると
忘れてしまうのは何故でしょう。

なんだか
ものすごく大切なものを
私たちは無くして
大人になっていく気がします。


キキちゃんという猫のこと。
生後3ヶ月くらいの時に
お母さんと共に保護されて

子猫だったキキちゃんは
譲渡され
お母さん猫は
ずっと友人の家に残りました。

そのキキちゃんは
二週間のトライアルで
正式譲渡になったのに


懐かない
抱っこが嫌い

二年の時が流れたあとで
新しい子猫を迎えたからと
返された子です。(  2021年11月  )


先日、キキちゃんの訃報が届きました。
お腹に腫瘍ができたそうです。

「  キキちゃん。
      帰ってきてから
      お母さん猫に甘えっぱなし。
      お母さん猫の方も
      ものすごく可愛がっていたよ。」

二年の時を経ても
母と子は
お互いが直ぐに分かったようで
いつもくっついて
本当に幸せそうだったと。


もしかしたら
トライアル先でも
お母さん猫の所へ
帰りたくて帰りたくて
それで譲渡先の家族に
心を開かなかったのかもしれない。

最後を看取った友人は
そう言いました。
キキちゃん。
短い命だったけどお母さんと
最期まで暮らせてよかったね。

「 それでね、お母さん猫も
     その一週間後に
     突然亡くなってね。
     寂しくなったわ!」

後を追ったわけではもちろんないけれど
母子の絆は
人間にも計り知れないものなんだと
思いました。


でも  それならば
引き離してしまった
あの二年間が悔やまれます。
猫にとっての二年は
人間にとっての何倍にもなります。

後の祭りですが
トライアルに出た朝
 我が家の
二階へ駆け上って
暴れたことを思い出し
あれは
「 お母さんと離れたくない!」
そのことを必死で伝えたかったのかと
友人と涙しました。

この子の幸せのためだからと
私たちが思うのは
もしかしたら
大きな
思い上がりでは無いのかと
また
宿題を貰った気がします。


ある場所に
お母さん猫  お父さん猫
子猫が4匹いるよ!
そんな話を聞いて 
ご近所さんを何軒か訪ねてきました。
皆さん「どうしよう…」と思っていたと。
寒くなるまでには
何とかしなければ…と話し合っています。