いつも読んでいただいて感謝します。

チョコと言う猫は
我が家では
一番 短い命を生きた子でした。




もう古い写真ですが
キジトラの小柄な猫でした。

旦那さんが
住宅の造成地で
見つけた子です。

大きな重機が
たくさん動く造成地に
まだ乳飲み子の
子猫がいたのです。


仕事中に見つけ
慌てて家に連れて戻り
ドアを開けた私に
「はい!」と差し出しました。

あの日の事は
受け取った子猫の
小ささと共に
忘れることはありません。
   すぐに病院へ走りミルクのあげ方を学びました。


小柄で
細っこい子で
可愛い可愛い声で鳴きました。

ある日の夕方4時頃

チョコがいないことに
気がつきました。
家の回りを何度も探し

それでも探し出せなくて
もしかしたら
帰っているかもと
家に戻ったら…

玄関前に
ちょこんと座っていたのです。


慌てて抱き上げ
足を綺麗に洗い

その時
プンと異臭がした気がして
念入りに身体も拭きました。

チョコは
にゃあにゃあ 鳴いて
ご飯をカブカブ食べて

無事に帰ったことを
どれ程 私たちは喜んだでしょう。


けれども
その日の夜中に
チョコは亡くなったのです。

ご飯も一杯食べたし
布団にも一緒に入ったし

いつもと違うことは
少しもなかったのに
夜中にしゃっくりが出て
いつまでも止まらなくて


そのしゃっくりが止まったとき
「良かったね、しゃっくり止まったね」
そう言って抱き締めたら
呼吸も止まっていたのです。


抱き締めたまま
朝になり
何が起きたのか
何故チョコはこんなに冷たいのか

チョコを死なせてしまった…

自分の愚かさに腹が立ち
なんでなんでと
繰り返すばかり。

病院の始まる時間に
電話をしたら

「 何かを食べたのか
     何かを舐めたのか 」


その時
帰ってきたときに
 一瞬 プンと臭ったことを
思い出しました。

何かを足で踏み  それは身体に悪いもので
その足を綺麗に
舐めてしまったのでしょう。


チョコはまだ若かったのに
まだ5歳だったのに

死なせたのは私です。

家の中しか知らない猫は
外には
どんな危険があるかを知りません。


そんなことは
分かっていたのに
分かっていても
チョコが外へ出るのを
防ぐことが出来ませんでした。

大きな住宅造成地。
重機の作る轍の窪みで
生きていた奇跡の命。

そんな
チョコの命を
こんな形で亡くしたことは

どれだけ月日が流れても
思い出しては後悔に苛まれます。




危険でも 過酷でも
外で生きるしかない
この子達。

桜耳にしたのは私です。

毎日のご飯と
たっぷりの水は
用意されていても

外猫さんの生涯は
外猫さんの生涯でしかないのです。


最期まで見守ることは
私の責任だから
ずっと ずっと
あなたたちの命が
続きますように…。
怖い思いをしませんように。


外で生きる子たちが
今日も一日
穏やかに過ぎ

日本中の
桜耳の子も
そうでない子も
平和で生きられますように…。

そして
脱走してしまった猫さんたちが
無事に戻ることを願っています。