読書がいいのは誰しも思うところですが、
私自身は、もともとは読書が苦手な方でした。

姉が小さい頃から読書好きで頭も良かったので、
読書することに憧れを感じていましたが、
活字を追うのが苦手で集中力がなく、すぐに飽きてしまう。
そんな子供時代でした。

大人になって、コンピューター関連の仕事をするようになってからも
読書が苦手だったことから、マニュアル本をあまり読まない方でした。

最も、当時のマニュアル本は初期の頃は日本語訳のものが少なく、
日本語のマニュアル本があっても、専門用語が多くて、
その用語自体を調べるところから始まるものばかりでした。

その後、ご縁があって、ホームページ制作のマニュアル本を書き始めるのですが、
その想いは、読書をあまりしない自身がホームページを一から作っていたことで、
苦労したところからくるものです。

そもそも読書量の少ない人は、
ためになる情報が書かれていても
本を読もうとしない。


私自身が実感していたことです。
マニュアル本を書いていた動機は、
そんな人に対して入り口が入りやすい本を書くということならば、
私が書く役割もあるかと思ったのです。



先日のウェブ心理塾セミナーの主催をしている
樺沢紫苑先生の「読んだら忘れない読書術」を読みました。

とても読みやすい本で、
どのように読んでいくか、本を選ぶにはどうしたらよいか、
沢山のノウハウが書かれています。

その中でも、読んだら忘れないようにするには、
アウトプットが一番有効だということがよく分かります。


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ただし、読んだ後、一週間以内に3回はアウトプットする。

これを最初読んだ時、読書量の少ない人にとっては、かなりなハードルだ。
と正直なところ思いました。

ちなみに、著者の樺沢紫苑先生は、隙間時間だけで、一ヶ月に30冊を読破する強者です。

私なぞは、読んでいても、せいぜい月に5冊位かと思います。
ただ、その5冊程度の本でも、度々、アウトプットしないと
忘れていってしまうのが現実です。

アウトプットは、簡単なところでは、本にマーカーを引く、人に話す程度で、
その上となると、本のレビューを書く、SNSで本の感想を書く
などです。

近年、本を読むようになってきた私ですが、自分のためにも
はじめは時間が掛かりながらも、アウトプットしていこうかと思いました。

何かを学ぶには、誰かに教えることが一番有効だということはよく聞きます。
そうそう、アウトプット前提で、読書をすると
沢山記憶に残る、とも書いてありました。


実践的な本だなあ、と思って読んでいましたが、
最後に、一番、印象に残ったのはあとがきです。

著者の方は精神科医の先生です。
その方がこう書いています。

---- 一部抜粋 ----

私は精神科医としてミッションを掲げています。
それは「日本人の自殺、うつ病を減らす」ということです。
さらには、精神疾患に限らず、
「病気で苦しむ人を1人でも減らす」ことを
私の活動の基本に置いています。

---- 中略 ----

病気になった患者さんに
病気についてわかりやすく書かれた小冊子を渡しても
患者さんは読みません。

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ここの文章が深く突き刺さりました。
精神科医の仕事をされている現場からの切実な願いが伝わってきます。
その理由としては、日本人の半分の人は読書の習慣がないことからだとも
書かれています。


一番読んでほしい人がページをめくろうとしない。


読書をするという習慣のない人が
心が弱っている時には読書をしようなどと思わない訳です。
それが現実です。


私がこれから作ろうとしている自己啓発の本も同じで、
たとえ、読み手はある程度積極的であっても、
絶好調ではないかも知れません。
時には、心が弱っていることも多いにあります。

絵本という形にするのは、敷居を低くすることでもあり、
その事をよく踏まえた上で考えて書いていきたいと思っています。