平成16年6月10日生まれ
純血のヨークシャテリア
お父さんはチャンピオン犬だったらしい
ペットショップのガラスの向こうで
こちらに背を向けて
なんだか寂しそうに佇んでいた
そんな仔犬が気になって
ジーっと見ていたら
ふと振り向いて
何か訴えかけるような目をしていた
見つめあっていると
声が心に響いたような気がした
僕を連れて帰って
と
当時住んでいた賃貸の部屋はペット禁止
でも
すぐに連れて帰った
平成16年7月31日
お散歩に連れ出すと決まって
肉球を傷めた
だから
お散歩はやめた
朝ごみ収集車の音がすると
見たい!見たい!と吠えるから
抱っこしてごみ収集車を見下ろした
少し離れた運動公園の芝生を走るのが大好きだった
馬のアキレス腱をむちゃむちゃと噛むのが好きだった
乾燥肝も好きだった
私が野菜を切り始めると
決まって足元にやってきて
キッチンからこぼれ落ちる野菜を食べていた
特に好物はキャベツの芯
私が爪を切り始めると
足元に来て落ちた爪を食べるのが好きだった
もあの爪切りをしても
その爪を欲しがって食べていた
耳掃除も大好きで
大人しく耳掃除をさせてくれた
でも
お風呂は大嫌いだった
ドライヤーも大嫌いだった
ドライヤーをすると
顔を私の体の中に埋めていた
私達が食事を始めると
足元で吠えるから
片手で抱っこしながら食事することも多々あった
膝関節脱臼で手術した以外は
病気という病気をしなかった
時々リビングで定位置に粗相するから
ペットシーツを2箇所敷いていた
雄なのに座って用をたしていた
壁が汚れなくて私は助かった
ブラッシングはもあが幼い頃に私が
強くして肌を傷つけてしまったせいで
ものすごく嫌がっていた
去年の秋頃から
なんとなく耳が遠くなったことに気づいて
鼻水を出すようになって
鼻水に血が混じるようになって
目が見えにくいように感じて
そして急激に痩せた
年が明けてどんどんと痩せて
抱き上げると折れてしまうんじゃないかと
怖くなった
病院で病名を聞いた時
ショックで
でも薬のおかげで鼻水も
鼻づまりも楽になって
息苦しそうな声は聞かなくなった
でも発作は激しくて
今年入ってからは
私は寝不足だった
もあの発作の声にすぐ目覚める体になっていた
食欲がなくなって
足に力が入らなくて
私の手のひらから御飯を食べていた
排便も力がないからよく汚していた
亡くなる数時間前
深夜3時
ゴソゴソと物音がして様子を見たら
おしりがとっても汚れていて
すぐに綺麗に洗って
ドライヤーで乾かした
新しく買ったばかりのドライヤー
初おろしはもあだった
相変わらずドライヤーを嫌がっていた
目も見えない
耳も聞こえなくて
温風があたるのがきっと怖かったんだと思う
そして落ち着いて眠りについたもあ
数時間後
朝になって目覚めた私は
もあがぐっすり眠っていると思い
コーヒーを入れて
朝食をとって
日課にしていたテレビ番組を観ていた
その日10時に獣医さんに行く予定だったから
朝御飯を食べさせようともあを起こしたら
起きなくて
動かなくて
息してない⁈
心臓動いてない⁈
でも温かいし
え⁈
朝9時の出来事
泣きながら動物病院に電話して
泣きながら動物霊園に電話して
準備していた桐の箱にタオルとペットシーツを敷いて
もあを寝かせた
そして少し毛を切って
袋に詰めた
春休み最後の日だったあゆと
主人の実家に行って
お仏壇の前にもあを安置すると
あゆが外へ出て
桜の花と鈴蘭の花を採ってきた
そして
もあの耳元に桜を
胸元に鈴蘭を抱くように飾ってくれた
そして
阿弥陀経を主人とあゆと三人でお勤めした
ささやかなお葬式
あゆと二人で動物霊園へ行き
もあを火葬
収骨で部屋に入ると
そこには綺麗に並べられた白骨があった
3寸の骨壷にあゆと収骨し
小さなカプセルの分骨容器に
脚と骨盤の骨を入れた
マラソンのお守りの気持ちも込めて
もあと過ごした13年と8ヶ月
もあのお陰で助けられることがいっぱいあった
もあ君
ホントにありがとう
阿弥陀さんは
生きとし生けるものみな救う
と習ったから
きっと
すぐに仏様になって
また私が命尽きた時
逢える
と信じてる
今私の携帯の画面はもあ
