テニスを近所のクラブで習っている。
学生時代にやっていた事を、主婦になってからまたやりたいと思ったからだ。
あの頃の出来なかった事を習い、反復し練習してできるようになるという経験は、
新鮮でもあり、緊張感やドキドキ感が蘇ってくる。
蘇りながからも、すでにあの頃に感覚だけは戻ってしまっており、年齢というのは数字上のものでしかないのだと実感できる。
今日また新しい事を習った。
バックボレー両手打ち!
なかなか上達しないのでプライベートで教えてもらう機会を得たのだ。
テニスは長くやっているスポーツだが、いつまで経っても新しく知る知識が多い。
技術的な事もそうだが、今日は特にタイミングと打つポジションがそれまでのものとは
違った。
それを知らずに上手くできるわけなかった。
出来ていたつもりでいただけで出来ていなかった。
分かっていなかったというか。
まず、手で真横から投げてもらったボールを、言われるがままに反対のコートに向かって打つ。
これまで打っていた位置とは違った高さで、ポジションで打つのが正しい位置だと言う。
違和感でしかないが、ひたすらそこの位置で打っていく。
腕やラケットの面の向きも注意される。
今度は反対のコートからボールを出してもらい、真っ直ぐに返す練習。
先ほどより、ボールに勢いがあるのでそれに合わせる。
タイミングも違えば、ボールがラケットに当たる位置も違うし、当たった後のボールの回転も違う。
感覚が全てそれまでのものと違う。
それまでのがどんなだったのかすら思い出せない。
腕の感覚も、人の腕で打ってるみたいにぎこちない。
言われたままにやってるだけ。
なるべく動かさないように。
そのまま何度も反復して、体に覚え込ませていく。次の瞬間に忘れないように。
脳の中では新しい動きと、新しい結果に刺激が送られていて、何が起きているのか把握できないような状態。
面白くて頭の中が真っ白の感覚。
身体は爽快で汗が風に当たって気持ちいい。
思考は完全に止まっている。
新しい事を体験し、習う事は新しい視点を得られて、新しい景色に出会わせてくれる。
テニスというスポーツを通して得られた感覚に感謝だ。
最近やたらと龍様が雲になってあらわれる。
