奇跡とか運命とか
全く信じていなかった。

そんなの目に見えないし
誰かが言う曖昧な言葉だけじゃ、どう信じていいか分からなかったんだ。

だけど、貴方を一目見た
その一瞬で何かが私を躍らせた。

いつもとは確かに違う気持ちが
私の中で激しく揺さぶる鼓動が
大きく響いたの。

その時の気持ちをどう表したら
伝わるのかさえ自分でも難しいくらい、貴方に惹かれた。

もしかして、きっとこれが…って小さく頷く自分が恥ずかしい。

初めて抱いたこの想いが、
知らなかったあの気持ちなのかなって感じたら、もっと照れくさくなっちゃったんだ。

奇跡や運命。

未知の世界へと足を踏み入れた
その一歩はこんなにも大きくて
深い意味を持つんだね。

出会えた意味、それは奇跡で
出会えた奇跡は運命なんだって
思えたよ。

他の人には見えないかも知れないけど
貴方は虹色のオーラで包まれて、
その眩しい姿は私にとって
光輝く確かな存在になったんだ。

ずっと私の瞳だけに輝いていて。ずっと私の心だけに響いていて。
抱いた気持ちはたくさんの願いで溢れてもっと夢中になってしまうよ。

出会えたこの瞬間に
私は感謝したい。

だって貴方と巡り逢わなければ
こんな温かい気持ち知ることなかったんだ。

嬉しさで満たされて、
夢みたいな世界への扉を開けてくれた貴方に今よりももっともっと近付きたい。

そしていつかは、
貴方と同じ目線に立って
出会えた喜びを恋した喜びを
自分の言葉で伝えたいって、
そう素直に思うんだ。


私は今、幸せだ。
こんなにも自分の事を
想ってくれて愛してくれる人がいる。

彼の笑顔だけで安心出来る空間が此処に存在している。

なのに、私の中には許されない
揺れ動く気持ちも同じように存在していたの。

あの人の事は遠い昔に忘れたはずなのに、どうして今になって疼き始めてしまったのだろうか。

忘れたくても忘れられなくて、
だけでも、どうしても忘れなくちゃ次の恋にいけない。
だから私はあの人を記憶の中に
だけ残した。

しっかりと忘れられない曖昧な私を今の彼は待ってくれると優しい言葉で私を包んでくれたから
私は彼を大事にしたいって、
その気持ちに応えたいって思ったの。

次第に、あの人への想いから少しずつ離れていって、今の彼に対する想いはあの人を超えた。

そう、信じていたはずだったのに、何故今更になってあなたは私の前に現れたの。

辛い想いからやっと解放されて
新しい恋愛を見つけた時に
あなたはまた私の心を掻き乱してしまうの。

悪いのはあなたじゃない。

結局、自分自身の中でしっかりとけじめをつけられない
私がいけないのかな。

あなたや彼に対して、
どちらかを選べと選択肢を与えられた時に
どうして悩んでしまうのだろう。

本当は彼だけを想いたい、
彼だけを大切にしたい。

それは胸の中で無理矢理
叫んでいるもう一人の私。

幸せな今を壊したくない気持ちとは裏腹にあの人の存在がまた
私の瞳に映ってしまう。

私は今、本当に幸せなのかな。


まるで成熟した果実のように
膨らんだその肉厚な唇。

触れ合わずにはいられない
温かいキス。

お互いの唇と唇を合わせるだけで、
こんなにも全身に情熱が伝わってしまう。

鼓動もやがて早くなり
体のあらゆる感度が敏感になっていくのが分かる。

そんな一瞬のキスさえも
体が麻痺していくような
感覚に陥ってしまい、
癖になる程永く交わしていたいんだ。

冷えた手先や体温が徐
々に熱くなった高揚感は
いつしか穏やかな温もりに変わり
まるで時が止まった静けさにも
覆われる。

そんな一瞬でも深い空間を
醸し出すキスの虜に
僕はなってしまった。

そもそも、キスなんて
たった数秒の僅かなものであって
意味や感覚なんてのは
深く知らなかったし
知る必要もないって思っていたから。

お互いの唇を合わすことなんて
容易いことだってそんな考えしか
なかった。

そんな僕はキスの尊さを
知らなかっただけの
ただの未熟者だった。

キスをしている間は高鳴る鼓動が
早まっていくのが分かるけれど、唇から離れた瞬間、それはまた
一瞬にして温もりを残さないまま。

名残惜しいのは僕の気持ちと
後に残ったこの虚しさ。

僕は、キスしている瞬間よりも
唇から離れた時の切なさが
何か胸の奥で弾ける思いになってしまうんだ。

色々な意味を持ち合わせている
キス。

それは、個々によって意味は勿論異なるだろうが、どのキスも全て中身は深く、それぞれ感じる思いは様々なんだと思う。