仕事で納棺前の当家に伺った時、
“元気だった頃は入れ歯を入れてたのに、亡くなる直前はずしてしまって、顔が違うから、もし入るんだったら入れてもらえないですか”
“もちろんムリにはいいんですけど・・”
と言われることが、それこそ週に何回かあります。
その方の体の状態にもよるし、硬直が硬ければ難しい場合もあるし、本当にこればっかりはケースバイケースですが、最善を尽くしつつ試みると大体うまく入ることが多くて。。
確認してもらうため、処置が終わって待っててもらった家族を呼んで隣に座ってもらって、、、
ふとご遺族をみると、それまでは結構テキパキ打ち合わせを進めてた方が、ふーっと深呼吸をして、それからみるみるうちに涙がにじんで
“あぁ、この顔だ・・。今はまるで眠ってるみたいだ。。”
とつぶやくような声で、誰ともなく傍にいた他の家族で話したりするのを聞いていると、。
その方の大事な人へのいなくなってしまったぽっかり感や、寂しさを、ほんの少しだけど懐かしい顔の記憶が優しく包んでくれるんじゃないか、と想ってしまう・・・そんな今日この頃です。
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