歌が下手な私が人並みに歌えるようになりたくて、ボイストレーニングに入会した話を以前書きました。
あれから一年弱通ったのですが、引越しのために昨夏退会しました。
さて、どのくらい成果があったのかというと…
正直なところ、
別人のように上手くなった!
…ということはありませんでした。
最初に基本の腹式呼吸と鼻腔共鳴(頭部の空洞に声を響かせる)を習ったのですが、何度教わってもできなくて。
自分なりに色々やってみたのですが、身体で「こんな感じかな」っていう感覚が掴めないのです。
例えるなら、運動音痴の人が泳ぎ方の説明だけされて水に放り込まれた感じ。
結局、その二つすら会得せずに終了してしまいました。
私はよっぽど音楽のセンスがないんでしょうねぇ…
当然、表現とか歌唱法などを教わるまでいきませんでした。
でも、よくなったこともありました。
声が出しやすくなったんです。
一回1時間、月2回だけのレッスンでしたが、それでも明らかに違いました。
以前は声を出そうとしても思った音程や歌い方ができず「コントロールしづらさ」を感じていたのですが、レッスンに通っている間は比較的楽に出すことができました。
やっぱりちゃんと練習すればそれなりによくなるんですね。
(でも、レッスンを辞めたらすっかり元に戻ってしまいました。)
あと、普段は初心者向けのゆるく楽しいレッスンを受けていたのですが、一度いつもの先生の都合がつかなくて別の先生になったことがありました。
その人は若い男の先生で、音楽留学したりして「ガチガチのクラシック」畑を歩んできたという方でした。
いつもの先生も声楽を専門に学んだ方でしたが、いつもの先生が「楽しく歌う」ことが優先のレッスンだとしたらこの男の先生は「まず基礎」。
先生によってこんなに教え方が違うのか、とびっくりしました。
どちらが合うかは人それぞれだと思いますが、私はその本格的な指導にすっかり萎縮してしまい
「音痴がこんなところに来てすみません…」
という気持ちになりました。
別に、自分のお金と時間を使って通うのだから遠慮することはないのですが、やっぱりどうにも「こんな下手な自分が歌のレッスンなんか受けてる」ことへのうしろめたさが拭いきれず…
周りからどう見られているかが気になってしまうHSPなのでなおさら。
そこで改めて、何が何でも歌がうまくなりたい!という強い気持ちや、明確な目標がない私は甘かったなーと思い知りました。
でも、一度思い切って受講してみたことで気が済みました。
(これ、VIO脱毛のときも言ってたな)
もしやらなかったらずっと心残りだったことでしょう。
心のどこかにあった、「ちゃんとレッスンを受けたら隠れた才能が開花するかも」みたいな淡い期待もしっかり砕かれました。
才能は隠れていなかった。
むしろ常人以下であることがはっきりわかりました。
でも歌うのはやっぱり楽しい、というのは変わっていません。
なかなか一人きりになって歌う時間はないですが、今後もゆるく歌を口ずさみながら生きていこうと思います。