7月25日、ヨルシカさんの新曲「左右盲」が公開されました。

(7月中に書こうと思ったブログですが、もう9月・・・)

 

 

 

n-bunaさんの詞の世界、音楽、suisさんの可憐で繊細、でも強さもある歌声、好きです。

 

でも「左右盲」って何だろう?と思ってちょっと調べてみたところ、

「右と左の区別がとっさにつかない人」のことのようです。

 

あ、これ私だわ・・・と思いました。

「右」と言われたとき、頭の中で一瞬「お箸を持つほうは・・・」と考えます。

直感的に右左がわからなくて、ちょっと考える時間が必要なのです。

 

ヨルシカさんの曲は、「別れた恋人のことを少しずつ忘れてわからなくなっていく感覚のを左右盲になぞらえた」そうです。

でもここからはそんな切ないイメージとは何の関係もない、私の「区別がつかない」話です。

 

自分今までを振り返った時に、左右に限らず、自分はいろいろなことの区別が苦手だったのではないか?

ということに思い当たりました。

 

小学校の音楽の時間。

私は音符の長さが覚えられませんでした。

音符の形も長さも教わったけど、それぞれが一致しません。

ランダムにならんだ音符休符に「タン」「タ」「うん」を振るというテストでは、あてずっぽうで回答したため十数個の音符のうち一つしか当たっていませんでした。

(でもその後、運動が大の苦手だったために中学校で吹奏楽部に入らざるを得ず、苦労しました)

 

高校では、世界史の年号が覚えられませんでした。

数字を覚えるのが苦手で、どの出来事が何年なのか、全然一致しません。

年号に限らず、お金とか保険とか会計とか、数字関係全般が苦手です。

数字で表されたものの「どれが何に当たるか」が直感的にわからないため、何かを求める計算をするとすごく時間がかかります。

 

テスト勉強のときは、数字は画像として覚えていました。

教科書の暗記も画像です。

ただ、丸暗記できるほど精度がよくなくて、「あ、ページのあの辺に載ってたやつね」

までしかわかりませんでした(役に立たない)。

 

大学時代のバイトは飲食店でしたが、小さいお店でホールも調理補助もやりました。

たくさんのメニュー(=似たもの)に対して、調理する人が作業しやすいようお皿や具などぱっぱと出さないといけないのですが頭に入らないので体が動かず、「言われたら一回で覚えて」と100回くらい言われた気がします。

 

そして就職。

HSPで(その頃はHSPという言葉は知りませんでしたが、人と対面するのが苦手なのは自覚していました)接客は無理、数字が苦手なのでお金関係のところも無理、ということで、植物の種類を調べる仕事に就きました。

が、これまた「似たもの」のオンパレードで。

葉の裏面の毛の有無とか、ルーペで見ないとわからないような筋がどうとか、花の内部の数ミリの違いなんかで種が分けられるのです。

全く覚えられない。

というか、何度覚えてもすぐ「あれ、どっちだっけ?」になってしまうのです。

この仕事向いてないわ・・・と思った時にはもう遅く、ポンコツ要員ながら10年くらいその仕事をしていました。

 

単語も苦手で、無意識に読み飛ばしています。

例えば小説を読んでいるときに、情景や人物の行動はなんとなく頭の中に映像が浮かんで理解できるのですが、肝心の登場人物の名前が覚えられません。

数字同様、名前も頭に入らないのでした。

読み終わっても、主人公はなんて名前だっけ?となります。

なので、登場人物の多い話を読むときは苦労します。

一方、人物の外見や、情景などは頭に描きながら読んでいるので、割と覚えています。

逆に入り込みすぎて、読み終えた後頭がボーっとして「あれ、ここどこだっけ・・・」ってなったり、登場人物の気持ちに同化しすぎてしまって数日間引きずったりします。

多分、頭の中で映像化できるものは直感で理解できるんだと思います。

 

もう一つ、直感でわかるものがあります。

「色」です。

仕事のノート、カレンダー、手帳・・・みんな蛍光ペンで派手派手です。

受験とかで参考書に色々なラインを引きすぎてどこが大事かわらないという話がありますが、私の場合、ある「分類」に沿って色分けしているので、あったほうが見やすいのです。

ただの黒い文字の羅列だと目にひっかからないので、小見出しにオレンジ、重要な単語にピンク、不要は紫、などとつけておくとすんなり頭で認識されます。

 

まとめると、

・似たものの区別が苦手:記号的なもの(音符、数字、文字)、外見の似たもの

・映像的なものは覚えられる

・色の区別は理解しやすい

 

でした。学生時代や社会人時代の前半、人並みにできないことが多くて、自分は劣っている、不器用だと思っていましたが、

「これはいくらやっても頭に入らない。努力不足とかじゃなく、ある程度までしか習得できない分野なんだ。自分の頭のつくりがこうなんだ」ということにもっと早く気づけていたら、対策を立てられたかもしれないし、何より気持ちがもう少し楽だったのではないかと思います。

いや、数字・文字・似たものの区別ができないって大半の仕事が向いてないかもですけど・・・真顔