ある日突然、れい(小2)が「釣りしたい!」と言い出しました。
公園の池を網でじゃぶじゃぶしたり長い棒で遊んだりするのが好きだからなのか、テレビか何かに触発されたのか・・・。
釣りしたいと言われても、我が家には釣りの道具がありません。
海や川は無理だよ、せいぜい釣り堀くらいじゃない?
と言ったところ、「じゃあ釣り堀に行きたい!!」
旦那も私も、釣りをしたことがありません。
間近で見たこともありません。
釣りの知識が頭に入っているわけでもなく、全くのまっさらの完璧初心者です。
こんな人間が釣り堀に行っても大丈夫なのか・・・?
不安はありましたが、コロナでなかなか好きなところに連れて行ってあげられない昨今、釣り堀なら屋外だし密でもなさそうだからまあいいか、ということで先日行ってまいりました。
ずぶの素人が釣り堀に行くとどういう感じになるのか、どなたかの参考になれば幸いです(あんまり参考にする人いなそう)。
「釣り堀」でググったら車で40分くらいのところにあったので、そこに家族4人で行ってみました。
周りは畑で、そこにぽつんと昔からやっている感じの釣り堀がありました。
入口でお金を払います。
竿1本とエサで1000円。(時間無制限)
子ども2人なので2本でもいいかと思ったのですが、1本にして正解でした。(理由は後述)
初めてだとお店のおばちゃんに告げると、じゃあこのへんがいいよ、といけすの一角を案内されました。
コンクリートで囲まれたいけすは3つあり、帽子にダウン(防寒)、マイ椅子にマイ竿の常連っぽいおじさんたちが、適当に距離を空けながら釣り糸を垂れていました。
うるさいのがおじゃましま~す・・・
初めての釣り堀に興奮する子どもを連れ、なんとなく場違いな感じに身を縮めながら、指定された角に陣取りました。
エサは、魚の粉末を練ったようなものでした。
釣り糸の先には釣り針と浮きがついていて、旦那が適当に針に丸めたエサをつけ、水中に投入。
れいが竿を持ちます。
水は緑色に濁っていて何も見えません。
魚が食いついたら、きっと(漫画のように)糸がくいくいっと引っ張られて、ぎゅーんと竿がしなって、えーいって釣り上げるんだろう・・・
そんな光景を想像していましたが、一向に手ごたえがありません。
引き上げてみると、エサはふやけて崩れ、なくなっていました。
仕方ないのでもう一回。
でも何度やっても同じでした。
本当に魚いるのー?
何もかからないのでれいは飽きはじめ、もともと乗り気でなかったせりも帰りたいと言い始めました。
おじさんたちが黙々と釣りしている中、どう見ても異質な我が家。
ああ居心地悪いよ・・・
やっぱ小学生と年長さんには早かったんじゃない?
などと思っていると、お隣のおじさんがコイを釣り上げました。
網ですくい、どうやったんだかサッと釣り針を外し、またいけすに返しました。
そして傍らのカウンターをカシャッ(釣れた数をカウントしているっぽい)
そのおじさんと別のおじさんの会話で、もう2桁は釣っていることがわかりました。
魚いるじゃん!!
気を取り直してまたエサを付け直しましたが、やっぱり何も起こらない。
周りが畑の吹きっさらしの場所なので、寒風が吹きつけてものすごく寒い。
様子を見に来たおばちゃんに「いやー釣れないですね」というと、上手な人に教えてもらえるよう頼んでくれるといいます。
え、お店の人ならともかく、お客さんに指導役を頼んじゃうの?いいの?
指導役を任ぜられたのは、別のいけすで釣っていたおじさん。
おじさんに手招きされ、手渡された網を持って釣り堀の奥のほうへついていきました。
そこには「釣り禁止」と書かれた区画がありました。
「本当はここで釣っちゃだめなんだけどね」
素人に教えるということで、おばちゃんも了承済みなのでしょう。
れいに竿を持たせ、一緒に釣りをしてもらいました。
ところで、釣り糸には蛍光色に塗り分けられた浮きがついているのですが、これがポイントなのでした。
魚が食いついたらもっと分かりやすくピコピコ動くと思っていたのですが、おじさん曰く
「この浮きがちょっとだけ沈んだら、竿を上げるんだよ」
そう、食いついた合図は、”浮きに書かれた横線がわずかに水中に沈んだら”という、よーく見ていないとわからないくらい微妙なものでした。
くいくいぎゅーん、じゃなかった!
ほどなくして(私には合図が分かりませんでしたが)おじさんが「きたよ」と言ってれいと一緒に竿をあげ、旦那が急いで網で魚をすくい、
ついに1匹釣りました!!(おじさんが)
この場所は、いけすに引いている湧き水が出てくる場所で、いけすの中よりも少し温度が高く、だからコイが集まっているのだそうです(故に釣り禁止)。
そして、冬は魚の動きが鈍くて釣れづらいとのこと。
良く釣れるのは夏だそうです。
おじさんにお礼を言って、さあ再開!
正直、もうみんな身体がかなり冷えていましたが、せっかく教えてもらったからもうちょっとだけやって帰ろう、ということになりました。
れいが、「今度は別のいけすでやりたい」と言い出しました。
まだ行ったことのないいけすに行こうとすると、おばちゃんが、
「そこは深くて、魚は少ないけど大きいのがいるところ。(深さがちがうから)浮きを調節しないと」と言って浮きをつける位置(?)を調節してくれました。
子どもの気まぐれでスミマセン・・・。
再びエサをつけて釣りを再開しましたが、やっぱり浮きはぴくりともしません。
多分こっちのいけすは元の場所よりもっとかかる確率が低いんじゃないかな・・・。
もう帰る帰ると騒ぐせり。
自力では何も釣れないので飽きてしまったれい。
「こんなとこ来なきゃよかった」
いや来たいって言ったの君だしねー!!
子どもって自分の心に正直ですね・・・
騒ぎまくった上にこの発言で(遠慮なく声がでかい)、他のお客さんは気を悪くしていないか・・・
と一人気をもむHSP発動の私。
旦那も「寒くてもうムリ」
もう1回つけたエサがなくなったら、と決め、もう最後のほうは「早くなくなってくれ・・・」と思いながら待っていました。
ようやくそのエサが散ったので、(もらったエサはまだまだたっぷり容器に残っていましたが)帰ることにしました。
竿2本だったらエサも倍量で、倍申し訳なかったことでしょう。
あと、どう見ても釣り慣れしていない初心者丸出しの親子、冷やかしだと思われたんでしょうね。(まあ冷やかしでしたが)
魚を釣ったらすくいあげるのに必要な網、最初は渡されませんでしたから。
それでも、最初は自由にやらせてくれ、頃合いを見て指導役を付けてくれ、特にうるさく口出しすることはないけど浮きの調節とか必要なところはやってくれて、あしらいが絶妙!(言い方)だなーと思いました。
すっかり冷えてしまったので、帰りはほかほかの中華まんを食べて帰りましたとさ。
長文、読んでいただいてありがとうございました(゜))<<