《涼太宅》



『はい、これ』


「いただいていいの?」



『この前のお礼と言っていいものかどうかだけど、


家(うち)の行きつけの焼肉屋のドレッシング、


これ美味しいんだよ。


母が舞さんにもって送って来たんだ』



「嬉しい。


"ありがとうございます”って


伝えといてね」




『うん、言っておくね』



「観光出来るような所少ないけど、楽しんでもらえたのかしら??


こんな田舎だけど私はここが大好きで、楽しかった!また来たい!


って思ってもらえたらなって...」




『いい所だねって言ってた。そのうちまた来るんじゃない?』



「良かった」



涼太の言葉に舞が安堵していると

段ボールをガサガサしながら涼太が続ける



『あ、これも食べて、近所の和菓子屋さんの饅頭。


これ美味しいんだよ。 はい。』



「和菓子も好き♥   半分こしよう!」



『はい、半分こ。


今から夕飯作るんだけど、舞さんも食べてく?』



「お!りょうたのご飯食べれるの!」


と思わず笑みが溢れてしまう。


そんな舞を見て


『はい、決まり!」


段ボールを片付けるとキッチンに移動した。