先週の土曜は、祖父の七回忌
再三、お袋から絶対に来いと言われていて
イヤイヤ実家の埼玉へ・・・
何が嫌かって、無職のこととか、家族にとやかく言われんのが嫌なんですよ。
夕方頃には、実家のある駅へと到着していたのだが・・・
どうしてもすぐに実家に帰る気にはなれず。
駅前の居酒屋で地元の友達とグダグダ酒を飲みまして。
深夜、みんなが寝静まった頃に自宅へ到着。
キッチンで、親父の大事にしているスコッチを片っ端から味見。
タリスカー、ブレアソール、ローズバンク、スキャパ、ロングロウ・・・・
ほとんどが、10年以上の、オイラからしたら高級品ですわ。
『やっぱシングルモルトはいいねぇ』
なんて言いながらその場で寝てしまい・・・・・
朝
お袋からぶったたかれて起きた・・・・・
あぁ気まずい。
そんな風にして祖父の七回忌は、おごそかに始まったのでありんす。
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因みに、メンバーは。
父(元公務員)○
←カミナリ親父。通常、無言なので、文句を言われないからよし。だが、一旦キレたら手のつけようが無い。
母(スナック経営)○
←最大のスポンサー。内緒で仕送りしてくれるが、その度、電話で30分以上、小言を言われる為に、今回もできるだけ会話は避けたい。
弟(テレビを貰ったソ○トバ○ク勤務)△
←母親同様、偉そうに嫌味を言う。やたら、横文字(クラウドとかコンプラなど。基本意味不明)を使う。
弟の嫁(ブス)×
←実家の遺産を狙うハイエナ。外見も内面もドブス。
精神論とビジネス書(因みに俺がもっとも忌み嫌うもの)をこよなく愛している。時々、会話に精神論を交えて話すクソビッチ。
祖母(唯一心が許せる人)◎
←というより、俺が仕事をしていないのをバレていない人。
まぁボケはじめているので、ダマし通せる(優しい嘘)
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子守唄のような般若心経も無事終わり。
ボウズが帰った後、家族が揃ったテーブルで、お供え物のまんじゅうを食ってたら。
いきなり始まりました。
母:『あんた、仕事してないなら、店手伝ってよ』
オイラ:『ははは・・・』
弟:『兄貴。仕事まだ見つかって無いの?しっかりしろよなぁ』
それを聞いていた弟が横から口を挟む
オイラ:『ははは・・・そうだ、そろそろ汽車の時間が・・・』
ちょっと逃げ腰になる
母:『何の用事があんのよ。この無職が!』
オイラ:『(シッー・・・)大きい声で言うとばーちゃんに聞こえちゃうでしょ。』
祖母:『・・・(恐らく聞こえていない)』
弟嫁:『義兄さんも結婚するつもりないんですか?』
オイラ:『ははは・・・忙しくてさ』
(うるせードブス)
母『馬鹿。仕事していないあんたが、どうして忙しいのよ。そう言えば、一年前に資格取りたいから金を貸してくれって言ったでしょ。あれ、あんたどうなったのよ。』
弟:『は??俺も兄貴に貸したよ。同じ理由で。』
弟嫁:『確か、行政書士だか、司法書士の資格を取りたいって言ってましたよね』
オイラ『・・・・・』
因みに、全て生きる為(生活費と酒とパチ、オート)に使ってしまった。
母:『まったく、どうしてこうも兄弟で違うのかね。早くあたしに楽させてよ』
オイラ:『ははは・・・そのうちね。』
親父の煙草に手を伸ばすオイラ
母:『金も無いのに。煙草と酒ばっかり。あんた馬鹿じゃないの』
弟:『ダメダメ。兄貴には何言っても通じないよ。』
次の瞬間!!俺に救いの手が
祖母『あんたたち。よってたかって。兄ちゃんに向かってなんだい(事情を知らない祖母。)』
いきなり、祖母がみんなの会話を押さえつけるようにして言った。
オイラ『ばーちゃん(涙目)』
ばーちゃんが死んだ時だけは、本気で泣くかも・・・
その時、オイラの脳裏には、幼い頃に可愛がってくれた祖母の優しい顔が浮かんできたのであった。
考えてみると、祖母はいつもオイラにだけ特別扱いをしてくれた。弟には内緒だと言いながら、小遣いをくれたり。
オイラがいくらせがんでも、両親は絶対に買わないと言ったファミコンを、祖母が彼らに許しを貰って。さらに買ってくれたり・・・・・
一緒に、スーパーマリオやったっけなぁ・・・・
弟:『ばーちゃんは黙ってて。とにかく、兄貴には金を返してもらうからな』
弟がばーちゃんを遮り、再びオイラに対して小言の集中砲火は始まったのでした。
やっとこさ、夕方
送って欲しくないのに、送ってやるとか偉そうに言って。嫌がるオイラを、弟は自慢のランクル(後部座席)に乗せた。
弟:『兄貴まだそんな携帯使ってるの?』
携帯をいじっていたオイラに弟が言った。
オイラ:『あ。うん』
(うっせー。ドコモのガラケーなめんじゃねー)
弟嫁:『スマホ持ってない人って珍しいですよね』
オイラ:『あ。うん』
(余計なお世話だドブス。馬鹿。アホ。馬に蹴られて死んじまえ)
そんな会話が続いたので、オイラは、2人の会話を眠った振りして無視。
しばらくして・・・
2人が、オイラとは関係の無い話で盛り上がり始めた。
オイラは、前のシートにいる弟と弟嫁にばれない様に、手に握っているティッシュの包みを開けた。
それは、実家を出る時に、祖母が家族には内緒で、俺の掌に押し込んだものだった。
一万円とメモ用紙がひとつ。
そこには、『身体には気をつけるんだよ』と書かれていた。
もしかしたら、祖母は全てを知っているのかもしれない。小さく畳まれた一万円札を握り締めながらそう思った。
やばい、涙が・・・・・
そうだ、バイトして金をためて。ばーちゃんに何か買ってやろう。
何がいいだろうか。携帯。
携帯がいい。携帯があれば、祖母と好きなときに話ができる。
俺はその時、誓ったのだ。
何故だか、自分の決心にまで泣けた・・・・・
『義兄さん、起きてたんですか?』
助手席にいた、弟嫁がタイミング良く振り向く。
『いや。』
オイラは、あくびで涙をごまかしながら、窓の外を見た。
橙色に染まった街がとても綺麗だった。