野村証券は7日、来年のシンガポールの実質国内総生産(GDP)成長率が2.4%にとどまるとの見通しを明らかにした。政府の公式予想では最大3%を見通しているものの、外国人雇用の規制が賃金上昇圧力となるなど、政府の政策が経済成長の阻害要因になりかねないと指摘した。
東南アジア証券調査部のリム・ジットスン部長は、生産性の改善に注力した政策について、長期的に奏功するかもしれないが、移行期間中は企業にとって厳しい状況になると指摘した。競争力の低い企業は、雇用政策の結果としてマレーシア・ジョホール州南部のイスカンダル・マレーシア(イスカンダル開発地域=IDR)などに移転する可能性もあると予想している。
GDPの四半期予想は、今年10~12月期が前年同期比2.7%増で、通年が1.8%を見通す。来年は1~3月が2.5%増、4~6月期が2.2%増、7~9月期が2.3%増、10~12月期が2.7%増と予測した。
来年のインフレ率は3.9%と見通している。
■不動産投機を再抑制も
不動産市況については、政府が数回にわたって投機抑制策を実施しているものの、購入意欲が衰えていないと指摘。この勢いが続けば来年に新たな抑制策が導入される可能性もあると予想した。3~4年後には明確に供給過剰になると述べた上で、不動産購入の多くが投資目的なことから政府の外国人雇用規制の結果、借り手の減少懸念も加わると説明している。
不動産業界の株価も低迷を予想しており、上昇が予想できる産業としては、複合企業や一次産品の上流銘柄を挙げている。
不動産・飲料大手フレーザー・アンド・ニーブ(F&N)の買収劇では、タイの酒造最大手タイ・ビバレッジが提示額を引き上げる可能性が高いと予想し、インドネシア系不動産業者オーバーシーズ・ユニオン・エンタープライズ(OUE)との争いが激化すると見通している。
■域内成長を据え置き
一方、アジア開発銀行(ADB)は同日、「アジア開発見通し(ADB)」の見直しを発表し、東南アジアの来年のGDP成長率を10月予想と同じ5.5%に据え置いた。今年の予想は前回の5.2%から5.3%にわずかに上方修正している。
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