一般的なブログに記載されているような情報は古く、コロナを期に一度落ち込んだ後に急上昇しているのがパイロットの年収です。
そこで最新のパイロットの年収事情を会社別にいくつか具体例を記載します。管理職などの役職者や60歳以上のシニア機長のものは除きます。どれも各会社に所属するパイロットの友人からの情報です。1人で3社経験している猛者もいます。
貨物パイロットの年収
副操縦士 2000-2500万 機長3000-4000万円
大手(JALやANA、スカイマーク)
副操縦士 1300-1800万 機長 2500-3000万円
LCC(ZIP AIR、Peach、ジェットスター等)
副操縦士 1200-1900万 機長 2500-3300万円
独立系(ソラシドエア、スターフライヤ、エアドゥ等)
副操縦士 1100万円-1400万円 機長 1900-2300万円
大手子会社(ジェイエア ANAウィングス等)
副操縦士1100万-1500万 機長 1800-2300万
その他リージョナル運航会社(JAC FDA IBEXなど)
副操縦士700万-1000万 機長1500-1700万
どうでしょうか?今はLCCや独立系の機長不足が顕著なため、人を集めるために待遇を上げざるを得ません。ほぼヘッドハンティングに近いようなやり方でパイロットを他社から引き抜くこともあると聞きますのでこれからも上がって行くでしょう。とくにLCCの国際線は1人あたりのフライトタイムが非常に伸びやすい傾向にあるために手当がどんどん加算されて給料が増えやすいというカラクリがあります。
大手の場合、副操縦士であり続ける期間がその他の2-3倍はあるのですが、その分ベテラン副操縦士になると他社の新人機長に肉薄するほどの単価になります。大手ゆえども海外やLCCへの流出もちらほら聞くので、更なる待遇向上も噂に聞きます。
地方同士を結ぶことの多い大手子会社やリージョナル会社はフライトタイムが伸びずらいので総額があまり増えない現状です。しかし大手子会社は福利厚生が大手とほぼ同一なので国内線でゆるく働きながら世界中で遊ぶ時間と手段に恵まれています。親会社に比べて機長昇格までの期間が短いのもメリットです。
独立系は国際線程のフライトタイムの伸びはないので総額は増えづらい、かつ、大手傘下ほどは福利厚生に恵まれていないのが現状です。しかし、海外やLCCへの機長流出が激しい影響で機長昇格までの期間が圧倒的に短いです。機長が足りないということは教官などの役職に就くスピード感もあるため、若くして上記額面よりも大きくなる可能性が高いです。とりあえず早く機長になって後は自由になりたいという人にもマッチするかもしれません。(短期間で機長国家資格を取得するための努力の密度は言うまでもありませんが、、)
貨物は全路線長距離国際線になるため、プライベートが阻害される特性上とんでもなく給料が高いです。経験者のみ募集しているのでチャンスがあれば受けてみる価値ありですね。
社会人をしていて自社養成や航空大学校ではもう年齢的に間に合わないという方、LCCや独立系航空会社では常に機長を求めている現状ですので自費での訓練を優秀な成績で終えることができれば採用も夢ではありません。ここがポイントで、誰でも良いというわけではなく、定期運送用操縦士という全社一律の国家資格プロフェッショナルレベルまで到達し得る人物である必要があります。そのためには自費訓練であってもできるだけ少ない飛行時間で優秀な成績で訓練を修める必要があります。