皆様、こんにちは。
1日限定で、戻って来ました。
ブログは、休止中ですが、書いてあった小説がいくつかありましたので、載せにまいりました。
私の中では、一番考えたの読みきりです。また見つけたら、来ますね。では。
あなたが言った言葉を、
俺は聞いたとき、あまりにも
悲しくなりました。
『私には、夢とか……。希望とか……ないの。
時々 考えるんだよね。
何で、私は生きているんだろう?
ってさ』
俺が、台本を整理しているとき、
真面目な顔をして、お笑い番組を観ている あなたがそんな風に呟いた。
……俺は、その手をとめた。
何でだろうね?
涙が溢れてくる、止まらないよ。
「うっ…ひっぐ、う、ひ」
「泣いてる。和君」
顔をお笑い番組に向けたまま、冷たく言う、あなた。
たぶん、
俺の瞳に見えるモノと
あなたの瞳に見えるモノは、
いつからか、違っちゃったんだろうね。
「何で、…うっ泣いてるかとか……聞かないの?」
「聞かないよ…なんとなくわかるから」
ずるいな。
そうやって、俺と距離を置いて壁を作る。
涙が 自然と止まってきた。
止まった理由さえ、俺にはわからない。
でも、あなたには わかるのかな?
「和君には、夢とか希望とかある?……自分が生きている理由ってわかる?」
急に視線を 俺に向け そんなことを聞いてきた。
「夢も希望も、あるよ、ありますよ。たーーーーーくさん。
生きている 理由?
あなたが、好きだから」
“生きている 理由”は、それ以外ないよ……
「そっか。。。
普通、そう答えるもんだよね。
私、何で
和君が好きだからって答えられないんだろう」
頭を抱えて、悩む あなた。
「それは、きっと……
きっと…」
すごく簡単だよ。
「俺を、もう…好きじゃないからでしょ?」
俺は、台本整理に戻った。
今、あなたは どんな表情をしていますか?
気になるけど… 怖いんだ。
「ごめん……私…わかんないや」
「俺には、あなたとの “これから”が見える。
でも、あなたには、それが見えないんでしょ?
……そう、はっきり言えないところが、
あなたの優しさなんですよ」
そう、俺が大好きなあなたの優しさ。
「優しさ、なのかな。
私、和君のこと好きじゃないのかな」
テレビを ブチッ と切って、
俺に問いかけるような 視線を向けるけど、
それは、あなたにしかわからないこと。
しばらくの沈黙。
あなたの唇が 静かに開いた。
瞳に涙をたっぷり溜めて、
「和君、
お願いがあるんだけどさ……」
俺は、察した。
だから、あなたに そんな辛いことを言わせたくなくて……
「荷物まとめるのは、手伝わせてくださいよ」
……明日、いや 今からかな。
あなたは、俺達の愛の巣を出て、遠くに行くだろう。
そのことを、許してくれ というのが、恐らくあなたの願い。
「ありがと。
また、いつか……
和君を好きになりたいな。
私、バカだな。和君は、こんなにも 温かいのに。
……テレビの前で、応援するね」
こうなって しまった 原因は 俺にある。
仕事で忙しくて、側にいてやれなかった。
「こちらこそ、ありがとう。
俺が バカでした。
今さら、こんなことを言うのもなんだけど、
どんなときも、
俺の中に あなた がいた」
今からでも、
“これからは、あなたとの時間を作るから。もう一回やり直したい”
って言えることは、言えるけれども、
俺は、言わないよ。
~翌朝~
あなたは、俺を起こさないように
と、注意を払って、
この家を出ようとしたみたいだけど、
これは、言わせて?
「…待って!」
「和君。なんだ、起きてたんだ」
これが、あなたから聞く 最後の “和君” か。
「うん、行ってらっしゃい」
「行ってきます」
泣きながら、微笑んで、
出ていった。
また、どこかで会えますか?
あなたの残したわずかな荷物、どうしましょうね。
…ずっと 大好き でした。