私が潤と出逢ったのは、持病の発作で入院したときだった
潤は、ドラマのロケでこの病院を訪れていた
気さくに色々な患者に声をかけていた
そして、私の所にも……
潤「すみません、ドラマの撮影で来てまして。あの機材など運ぶときにうるさかったら言ってください」
あの国民的アイドルに話しかけられた
その事実を現実と受け止めきれなかった私は、放心状態になってしまい、、
潤「今回は、医療ドラマなんですが、、僕らは、必ず皆さんの力になれるような作品を作りますから」
素敵な笑顔がそこにあった
彼の表情からは、これからやるぞという熱意に満ち溢れてた
そろそろ、仕事なのか
去っていこうとする、潤
私「あ、あの、、、」
潤「え、はい」
立ち止まってくれた
「いつもファイトソング聴いてるんです、私!発作とか出た時とか、急に入院することになって落ち込んだ時とか……そ、それから」
こちらの話を柔らかい表情で聞いてくれてるような気がした
スタッフ「松本さーん、お時間です」
潤「そうなんですか、ありがとう!!んじゃ、そろそろ、俺行きますね」
軽快に離れていく、潤
私は、切なくなった
もうすっかり、潤の虜になってた、その時から
「まっ!また話したいです!!!」
目をつぶったまま、大声でそう言っちゃって
潤「もちろん!話足らないよね笑 今日撮影終わったら、部屋行くよ。どこ?」
呼ばれてる潤をこれ以上引き止めたらまずいと思って、とっさに
「3008!」
早口でそう告げた
潤は、また微笑んで、その場から急ぎ足で向かった
そういえば、気づいたらタメ口だったな
毎日定刻にやらなきゃいけない注射が大嫌いな私
だけど、潤と話せた今日はその想い出に浸ってられて、痛みなど消え失せた
アイドルのパワーってすっげー!!
母に口うるさく言われる
言葉遣いの悪さもその時ばかりは許されたような気がした
夕飯を食べ終えた
「あー、病院食って何でこんな味薄いんだろ。あー、ケーキとか、食べたーい!!!」
??「ケーキか、最近俺も食べてないや」
あ、来てくれた
約束守ってくれたんだ
「潤、、、松本潤!!!」
潤「こらこら、もうこんな時間なんだし、病院なんだから、静かにしましょうね」
頭ぽんぽんされた
こ、こういうはずかしいことできちゃう人なんだ(照)
潤「さっき、看護師さんが、キミのこと褒めてたみたいよ?」
「え?」
潤「今日は、文句も言わずにちゃんと治療受けてたってさ」
それって、、、私の名前、覚えてたってこと?
この人は、すごい人なんだ
潤「俺ね、ここでロケしててわかったことがあるんだけど。やっぱさ、ずっと病気と闘ってるって強いんだなって。逃げないで、どんな辛い治療も、頑張るってい続けるってすごいことだよね。俺は、ここの患者さん達を心から尊敬する。俺も、頑張らなきゃね」
真面目に役と病院という場所と向き合ってるんだ
この人は、、、
ワンクールだけとかじゃなくて、ちゃんとこのドラマから自分の成長の糧を得ようとしてる
「強くなんてない人もいるよ?すぐに死にたいとか、弱音吐いちゃう人もいるんだよ?それでも、そういう人でも潤はそう言えるの?」
しばらく沈黙になった
そう、その例の人は私
こんなこと、今日話したばかりの、しかも、アイドルの人に言った私が馬鹿でした
潤「俺は、、、俺は、ごめ、ん」
潤は、涙を落とした
びっくりした
「……潤?だ、大丈夫?」
潤「死ぬなんて言っちゃダメだよ。最後まで生きなきゃいけないんだ!!!お母さんのために、友達のために、大切な人全てのために」
この人は、潤って人は、
思ってたよりも熱くて勇ましかった
「最後って、、、死ぬまでってこと?」
明日生きられる保証もないと言われる私の病気
容態が急変したら助からないかもしれない私の病気
その不安に押しつぶされたある日
鳥になろうと
死のうとしたこともある私
潤「違う、そうじゃない。病気が完治するまで生きろってことだ」
力強い眼差しで私の目を捉えた
私は耐えられなくなって、目を背けた
潤「そらすな!!!……俺を、俺を見て?」
さっきとは、打って変わって優しい声になった
潤の問いかけに答え、視線を合わせた
「何も言わずに、その胸を貸してください」
大きな声で泣いて喚いたけど、今は、こんな時間だから静かにしようということも言わなかった
私が、何も言わずに
そう言ったからなのか?
違うのか?
気づいたら、朝になってた
テーブルには、一枚のメモ
そこには、、、
(泣き疲れて寝たみたいだね。また撮影終わったら話に来る。今度は、キミの笑顔を見に来るね。泣いた後は、笑わなきゃ!)
「ポジティブねっ!」
ちょっぴり、クスッと笑った
あー、今日も生きるか
死にたいという自分は、昨日の涙と共に殺した
今日も1つ約束ができた
ありがとうを伝えるために
笑顔を見せるために
好きだよ、潤