名古屋のホテルでダブルブッキングがあり、そのため歌手の丘みどりさんのディナーショーがキャンセルになったことが大ニュースとなった。
私は、アスペルガーも丘みどりも関心がある者として、少し書きたい。
あのニュースを知って多くの人が「なんで?最初からダブルブッキングをわかっておきながら前日まで有効な手を打たないなんて、ありえるか?」と???になった。私は、このスタッフは悪意を持って前日まで放っておいたのではなく、なんとか取り繕うことができるだろうと考えて居たのだと思う。前から言っているように、アスペルガーの人は想像力に驚くほど欠けている。だから、当日にどうなるのか、普通の頭で想像できることができない。小学校低学年レベルだから、とても稚拙な対応で何とかなると思ってしまう。だから、上司に報告することもなく、当日までにごまかしにもならないような対応をして乗り越えようとした。それがあの対応で、床の抜けそうなステージに丘みどりさんに立ってもらう・・等々。
私の知っているアスペルガーの人もそうである。いつごろまでにどういう準備をしておかないと間に合わなくなるとか、ミスした時に速やかに上司に報告して善処そないとその結果どうなるかを見通せない、想像できないのである。だから、常に「あの件はどこまで進んでいる?」とか「明後日に提案する準備はどこまでできた?」と確認しないと、本当に、前日になって「あの~、まだできてないんですが」とか、まったく箸にも棒にもかからないようなおざなりの提案を出してくる。
彼らに悪意はない。決して詐欺をしようとか、丘みどりを困らせようなどという気は全くない。しかし、悪意はないが想像力もない。だから、予想超える大失敗を平気でする。まわりが気をつけないと、何度でもする。
私は、アスペルガーの人を採用するなと言っているのではない。彼らは本当に正直である。嘘は絶対につかない(つけない)。詐欺や意図した裏切りもしない(できない)。嘘も、詐欺も、意図した裏切りも、すべて想像することによってはじめてできる「技」である。彼らにはその能力が生まれつき欠けているのだ。
別のところで書いているように、ネアンデルタール人の特質の発現ではないかと、私は考えている。今年のノーベル賞で、ネアンデルタール人とホモサピエンスの交配などを研究したベーポ氏が受賞した。
とても飛躍した、とんでもない言い方だが、私は、アスペルガーの人とうまくやっていくことは、現生人類のくくりを超えた「人類」との協調・協力であると考えている。
現在、宗教の違いによるいがみ合い、民族によるいがみ合い、国家同士のいがみ合い、主義主張によるいがみあい、また性別に関するいがみ合いなどが戦争や紛争など大問題になっている。しかしどうだ、現生人類と原人や旧人さえも協力し合えるのである。
今回の名古屋のホテルのダブルブッキング担当スタッフを処分するのは簡単だろう。だが、専門家に依頼して、どうしてこんなことになったのかを科学的に分析して、このような傾向のある人にはどのように補助し、指導すればいいのかを導き出してほしい。数万年前に、現生人類であるホモサピエンスは今は滅びた旧人であるネアンデルタール人と交配して、ともに暮らし子どもをつくった。現代の我々も、この偉業を引き継ぎ、アスペルガー(自閉症スペクトラム)の傾向を持った人たちを大切にしようではないか。いまはまだ解明されていないかもしれないが、きっと、このネアンデルタール人体質・特性は現生人類の生存にとっても有益なことが隠されているのではないだろうか。わたしは、愚直にそれを信じていこうと思う。