夏が来ると冬が良いという。
冬が来ると夏が良いという。
太ると痩せたいという。
痩せると太りたいという。
忙しいと閑がいいという。
閑だと忙しい方がいいという。
自分に都合が良い人は善い人だとほめ、自分に都合が悪くなると悪い人だとけなす。
借りた傘も雨が上がれば邪魔になる。
金を持てば古びた女房も邪魔になる。
世帯を持てば親さえも邪魔になる。衣食住は昔に比べれば天国だが上を見ては不平不満の明け暮れ。
隣を見ては愚痴ばかり。
どうして自分を見つめないのか…
親のおかげ、世間様のおかげの固まりが自分ではないのか。
つまらぬ自我妄執を捨てて、得手勝手を慎んだら世の中はきっと明るくなるだろう…
俺が俺が、私が私がを捨てて、おかげさまで。おかげさまで。と暮らしていきたい。

ナーンツッテにひひパー