不思議な本棚

不思議な本棚

ようこそ、不思議な本棚へ。

こんにちは。ここは不思議な本棚。

(本当はただの自作物語集)


まあ、ゆっくり見ていってくれ。


4/3 記念すべき(?)第1作が

完成!こちらからどうぞ

☟ ☟ ☟ ☟ ☟

Amebaでブログを始めよう!
一人の少年がいた。とても貧しかった。

でも少しはお金があった。
そんなお金を使って、
一人の少年は学校に通った。

そんな少年の名前は、「ハヤト」。

学校でもいじめられたりはしなかった。
逆にみんなから恵まれていた。

「おい、ハヤト。今日も遊べないのか?」
「うん、ちょっと・・・ね。」

貧しかったハヤトは、働かされた。
だから、友達と遊ぶ暇も無かった。
でもハヤトは成績が良かった。

クラスでもトップ。だからみんなから恵まれた。
でも恵まれたからといってお金が増えるわけでもなかった。

「すごいわ!ハヤト君、今日も100点よ。」
「ありがとうございます。」
(ざわざわ) (がやがや)

今日も100点。
ハヤトにとっては当たり前。

「なあ、ハヤト。100点を取る秘訣って、何なんだ?」
「すごいな~。俺にも教えろよ~・・・」
「秘訣?それは・・・
 辛い思いをしないと駄目かな。」

「なるほど・・・(いつものパターンか。)」
「ふーん。なるほどね。(ハヤトは幸せだろうよ。)」

「辛い思いをしないと」が
ハヤトの口癖であった。
ハヤトと来たら、いつもこんなことを言うから、
話のネタにもされることがあった。

でも、一人だけ違うことを考えていた。

(ハヤトって・・・辛いのか?)




ある日の帰り、ハヤトの友達はこんなことを言い放った。
「ハヤトって幸せだろ?」
「・・・うん。」

ハヤトは心配をかけない様「うん」と答えた。
もちろん嘘だった。
毎日毎日辛い日々が続いていた。

朝起きたら皿を必死に洗って、学校行って
帰って来たら働いて、
3時間寝て。

せっかくの土日もすぐに
起きて1日中働いた。
そんなハヤトが、「うん」と言えるのも
ある意味凄かった。

「僕は、幸せだよ!」

この日の中で飛びっきりの笑顔を見せた。
でも友達は疑った。



何日も何日も同じ日々を繰り返した。
月火水木金土日、1月、2月、3月・・・



月日も流れ、ハヤトは中学生になった。
友達はちゃんと気づいていた。

ハヤトって、毎日働いてるんだよな?
俺、知ってるから。絶対、ハヤトの力になるから。

ハヤトの友達はハヤトが働いていることにちゃんと気づいていた。
他の友達は
「働いている奴が幸せとか言ったりしない」
とか
「小学生に働かせる親なんて見たことない」
とか、そんな事を言って気づこうともしなかった。

ハヤトはある日、こんな事を呟いた。

「僕って・・・幸せなのかな・・・」

ハヤトの友達はあることに気がついた。
ハヤトが最近おかしい。
よく教室で倒れるし、鼻血出すし。
ハヤトが疲れているのが凄く伝わってきた。

不意にハヤトの友達はこう言い放った。
「なあ。ハヤト。最近何時に寝てる?」
「・・・」
「おい?ハヤト。聞いてるか?」
「3時。」

「面白い冗談だね。」
「・・・酷い・・・」
「・・・??」

俺には、分かった。
ハヤトが本当に3時に寝ていること。
ハヤトが辛いということ。
全てを理解した。

「ハヤト、すまんな。」
「分かればいいんだよ・・・」

辛いハヤトのために何をすればいい?
自分に出来ることは?

・・・そして考えた。
そしてふっとあることを思いついた。

ハヤトの友達は、家に帰るとランドセルを置き、
「ただいま」も言わずにお金を持って家を出た。
ハヤトの友達は近くの店に走った。

一方、ハヤトは
相変わらず一生懸命働いていた。
夕方を過ぎて真夜中まで、
ずっと働いていた。

でも、もらえるお金は500円。
・・・そんなのは当たり前だった。

そして、帰った。
すると・・・郵便受けに何か入ってる?
郵便受けを覗いてみると、

確かに入ってる。

自分の友達、「ジュンイチ」
からの手紙だ。

早速内容を読んでみる。
手紙にはこう書かれていた。

--------------------
「ハヤトへ
 元気か?まあ、ここらへんの様子見ているとちょっとアレだけど・・・
 今、仕事を頑張って帰ってきたところだろう?
 お疲れ。

 そんな仕事を頑張るハヤトには
 幸せを願って「お守り」をあげよう。
 2000円の物なんだから大事にしろよ。

 そうそう、友達は俺だけじゃちょっとアレだし、
 ちゃんとたくさん友達作れよ。

 ジュンイチ」
--------------------

ハヤトは手紙を握り締めた。
ハヤトもやっと気づいた。
ジュンイチに自分が不幸であることを
気づかれていたこと。
だったら、もう、迷惑はかけるもんか。
と、決心した。

ハヤトは謝った。
自分の友達、ジュンイチに謝った。
でも、ジュンイチは暗そうな顔をした。
理由はわからなかった。

「・・・なんでそんな暗い顔してるの?」
「お前は知らなくていいよ。
 そうそう、あのお守り・・・大切にしておけよ。」

「え・・・そりゃあ、大切にするよ。」
「まあ、明日から夏休みだしな。
 俺もそのうち元気になるよ。」

でも、楽しい日々が突然やって来た。
なんだか最近仕事もしなくて良くなったし
みんなと楽しく話せるし。

・・・そんな些細な幸せも、ハヤトにとっては
大きな幸せだった。

そんな幸せな日々が続いたある日、
1つの出来事が。
それは夏休みのある日。



「なあ、知ってるか?」
「何が?」
「ああ、ジュンイチのことだよ。」
「何かあったの?」
「夏休み中、引っ越したらしいよ。」

「え・・・?」

ハヤトはショックだった。
何もジュンイチから教えて貰わなかったので
何も知らなかった。

「嘘はやめてよ・・・ね・・・?ね!?」
「・・・嘘じゃないよ。」

「・・・そんな・・・」

ハヤトは暗い顔になった。
家にすぐ帰った。
ジュンイチに電話をしてみたが、
全然出てくれない。
またジュンイチに電話をしてみたが、
全然出てくれない。
またジュンイチに電話をしてみたが、
全然出てくれない。

本当に引っ越した・・・?
本当なの?
ハヤトはショックで悪夢を見ているようだった。

しかし、また郵便受けに何か入っている。
・・・ジュンイチから?

--------------------
「ハヤトへ
 まず、言わなきゃいけないことがある。
 ・・・俺、引っ越したんだ。
 ビックリしたか?
 ショックで死ぬなよ。

 俺が引っ越したところは
 「北海道」だ。
 こっからじゃ、遠いぞ。

 でも、お前はたくさん友達を作った。だからいいじゃないか?
 あと、俺だって遠くにいてもずっとお前の友達じゃないか!
 
 俺が友達である限り・・・
 お前がもってる、そのお守り。
 ずっと大切にしてくれよ。
 
 そう、まず無いと思うが
 俺のこと追いかけたりするなよ。

 ジュンイチ」
--------------------

ハヤトは思いっきり泣いた。
思いっきり泣き続けた。

本当に引っ越してしまったからだ。
だからすごく悲しかった。

自分は幸せなのか?
自分は不幸なのか?
よく分からなかった。



次の日になり、学校が始まった。
先生から、話があった。

「えー・・・ジュンイチ君が引っ越した。
  だけどみんなに向けてメッセージが―――」

大体予想はついていた。
みんな「えー?」とか「なんでだよ・・・」とか、
色々な事を言っていた。
・・・ハヤトは何も言わなかった。

急に、隣の席の子が話かけてきた。

「ねえ、ハヤト君大丈夫?
 大丈夫?ねえってば!」

「ん・・・?え、ああ・・・」
「ジュンイチ君が引っ越したから
 悲しいんでしょ?」

・・・驚いた。
自分の心がまるで見られているのかと思った。

「そうだよ。」

「やっぱり・・・」

でも、ハヤトは「悲しい」という気持ちがあったが
「ありがとう」という気持ちもあった。
理由はわからなかった。



それからしばらく学校生活が続いて
ハヤトは中学生になった。

「よう、ハヤト!お前も中学一緒だったのか!」
「え!?まじか!?」
「良かったよ・・・お前中学いけないかも・・・
 とか言ってたじゃん?」

一斉にみんなが話かけてきた。

「このお守りのおかげだね。」
「何だそのお守り?」

「・・・ (ぼくは中学いけたよ、ジュンイチ。
    そっちは今どうなんだ?
    僕は友達をたくさん作ったよ。
    ジュンイチ、約束守ったからね!)」

ハヤトはジュンイチの
「友達を作れ」という
約束をしっかり忘れなかった。
そして、約束をちゃんと守った。

「おい、ハヤト?大丈夫か?」
「え、ああ、大丈夫だよ。」

ジュンイチが遠くに行ってしまっても
まだジュンイチが近くにいるような気がした。
そして、お守りは自分の一番の宝となった。

「ジュンイチ、ありがとう。」



終わり

------------------------------一言------------------------------ 
なんだかすっきりしない終わり方になってしまいました・・・
そうそう、入荷予定日に遅れてしまってスミマセンm(__)m
次も頑張ります。


トップページへ戻る